卒業祝いは現金「20万円」、入学祝いは学費として「100万円」振込予定…”教育費扱い”なら贈与税はかかりませんか?

配信日: 2026.03.20
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卒業祝いは現金「20万円」、入学祝いは学費として「100万円」振込予定…”教育費扱い”なら贈与税はかかりませんか?
子どもや孫の進学にあわせて、まとまった金額を渡すケースは少なくありません。卒業祝いや入学祝いとして現金や学費を負担する場合、「教育費として渡せば贈与税はかからないのではないか」と考える人もいるでしょう。
 
贈与税は原則として個人から財産を受け取った場合に課税されるものであり、非課税となる範囲には一定の条件があります。
 
本記事では、教育費名目の贈与の扱いと、贈与税との関係を整理します。
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教育費でも条件を満たさなければ贈与税の課税対象となることがある

まず前提として、贈与税は原則個人から受けるすべての贈与に課されます。ただし、国税庁の定める一定の条件を満たす場合には非課税とされる財産があります。
 
そのひとつが、夫婦や親子、祖父母と孫などの扶養義務者間で、生活費や教育費に充てるために贈与を受けた財産のうち、通常必要と認められるものです。
 
ここでいう教育費には、授業料や入学金、教材費などが含まれますが、重要なのは「必要な都度直接これらに充てるためのもの」として贈与を受けているかどうかです。教育費として受け取っても、まとめて預金するなど、実際の教育費としての支出と対応しない部分が生じた場合には、その部分が贈与税の課税対象となる可能性があります。
 
したがって、学校への支払いなど実際の支出に対応しているかどうかが、判断の分かれ目となります。
 

祝い金は「社会通念上相当と認められる範囲」が判断基準

卒業祝いなどの金銭についても、一定の場合には非課税とされます。
 
国税庁では、祝物などについて、社会通念上相当と認められる金額であれば贈与税はかからないとしています。ただし、この範囲に明確な基準はなく、金額が高額になるほど通常の贈与と判断される可能性があります。
 
今回の20万円についても、状況によって評価が分かれる可能性があり、一律に非課税と断定できるものではありません。
 

合計120万円でもすぐ課税とは限らない理由

今回のケースでは、現金20万円と100万円の振り込みで合計120万円となるため、贈与税の基礎控除110万円を超える点が気になるかもしれません。
 
もっとも、贈与税はまず「課税対象となる金額」を整理し、そのうえで基礎控除を適用する仕組みです。
 
このため、学費として支払われる100万円が、扶養義務者からの教育費として通常必要な範囲に該当し、実際に教育費として使われる場合には、その部分はそもそも課税対象に含まれない可能性があります。
 
また、卒業祝い20万円についても、社会通念上相当と認められれば非課税とされる余地があります。
 
このように、教育費や祝い金として非課税に該当する部分を除いた残額がある場合に、基礎控除110万円の適用を検討することになります。
 
一方で、例えば120万円をまとめて渡し、その使途が明確でない場合には、全額が通常の贈与とみなされる可能性もあり、その場合には基礎控除を超える部分に課税されることになるでしょう。
 

一括で渡すなら「教育資金の非課税制度」も選択肢

まとまった教育資金を一度に渡したい場合には、「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税制度」の活用も検討されます。
 
この制度では、父母や祖父母などから30歳未満の子どもや孫に対し、教育資金として一定の手続きを行ったうえで贈与した場合、最大1500万円まで贈与税が非課税とされます。
 
もっとも、金融機関での専用口座の開設や、教育費としての支出を証明する手続きが必要となるほか、令和8年3月31日までという期限や条件も設けられています。このため、制度の利用を検討する場合には事前の確認が不可欠です。
 

まとめ

教育費や祝い金として資金を渡す場合でも、無条件で非課税となるわけではありません。教育費は必要な都度使われること、祝い金は社会通念上相当な範囲であることが前提となります。
 
そのうえで、非課税とならない部分がある場合には、基礎控除110万円の適用を検討する流れとなります。税負担を抑えるためには、制度上の扱いを整理し、渡し方やタイミングを適切に設計することが重要といえるでしょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4402 贈与税がかかる場合
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4405 贈与税がかからない場合
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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