祖父に「免許返納するから」と、昨年“250万円”で買った「アクア」を譲ってもらえることに! 隣に住んでて駐車場をそのまま使うなら“名義変更は不要”ですよね? 注意点を解説

配信日: 2026.04.07
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祖父に「免許返納するから」と、昨年“250万円”で買った「アクア」を譲ってもらえることに! 隣に住んでて駐車場をそのまま使うなら“名義変更は不要”ですよね? 注意点を解説
隣に住む祖父から車を譲り受けるのは、家計にとってありがたい話でしょう。駐車場も同じ場所を使うのであれば、名義変更などの手続きは不要ではないかと考えるかもしれません。
 
しかし、高年式で価値の高い車をそのまま乗り続ける場合、税金や保険の面で注意が必要になります。本記事では、親族間であっても名義変更が必要な理由と、高年式の車を受け取る際に発生する贈与税の仕組みを解説します。
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駐車場が同じでも名義変更の移転登録が必要な理由

祖父から孫へ車を譲る場合、隣に住んでいて駐車場が同じ場所であっても、法律上は所有者が変わるため「移転登録」と呼ばれる名義変更の手続きが必要です。
 
名義が祖父のままの状態では、車の法的な所有権や責任がすべて祖父に残っていることを意味します。毎年春に届く自動車税の納付書も、祖父宛てのままです。
 
さらに、駐車違反や速度超過などの交通違反があった場合、所有者である祖父に責任が及ぶおそれがあります。
 
事故を起こした場合の任意保険にも、注意が必要です。自動車保険は、所有者・契約者・主な運転者の情報が正確でなければ適切な補償が受けられません。
 
隣同士でも住所が異なれば別居扱いとなるため、補償対象外となるケースもあります。最悪の場合、数千万円から数億円規模の損害賠償を自己負担するリスクも否定できません。安心して車に乗るためにも、名義変更は必ず行いましょう。
 

高年式の「250万円のアクア」による贈与税

親族間で車を無償で譲り受ける行為は、税務上は贈与にあたります。基準となるのが、年間110万円の贈与税の基礎控除です。この枠を超える価値を受け取った場合、受け取った側に申告と納税の義務が生じます。
 
車の価値は購入時の価格ではなく、譲り受けた時点の時価で判断されます。つまり、中古車買取業者に売却した場合の査定額が基準です。今回のアクアは、昨年250万円で購入された高年式車です。中古市場での需要が多いため、査定額が110万円を下回る可能性は低いと考えられます。
 
仮に査定額が180万円だった場合、基礎控除110万円を差し引いた70万円が課税対象となり、この金額に対して贈与税が課されます。親族間であっても、申告漏れがあれば追徴課税などペナルティの対象となるため、注意が必要です。
 

適法に車を譲り受ける方法とは?

贈与税の負担を避けつつアクアに乗る方法としてまず考えられるのが、査定額が110万円以下になるまで待つという選択です。ただし、高年式の車がその水準まで値下がりするには時間がかかるため、すぐに使用したい場合には現実的とはいえません。
 
そこで有効なのが、「適正な時価で買い取る」という方法です。例えば、査定額が180万円であれば、その金額で祖父から購入すれば贈与ではなく売買となり、贈与税は発生しません。
 
一括での支払いが難しい場合は、借用書を作成し、毎月一定額を銀行振り込みで返済する形を取ることで、実態のある取引であることを示せます。
 
一方、無償で譲り受けたい場合は、時価を算出したうえで贈与税を納めるという選択になります。仮に査定額が180万円だった場合、基礎控除を差し引いた70万円に対する税率は10%のため、税額は7万円です。180万円の価値がある車を数万円の税負担で取得できると考えれば、現実的な選択でしょう。
 

親族間での車の譲渡こそ、正しい手続きを徹底しよう

隣に住む祖父から車を譲り受ける場合でも、駐車場が同じであっても名義変更は必要です。手続きを怠ると、事故時に任意保険が適用されないなどの重大なリスクにつながる可能性があります。
 
また、昨年250万円で購入したアクアは、時価が110万円を超えている可能性が高く、無償での名義変更は贈与税の対象となる可能性があるためおすすめできません。税務上のルールを正しく理解し、適正価格での売買や適切な申告を行うことが重要です。
 
安心して車を利用するためにも、正しい手続きを心がけましょう。
 

出典

国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト 車を売買等により名義変更するためには
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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