両親が住んでいる実家は古い一戸建てなのですが、夫に「土地があるなら相続税は意外とかかるかも」と言われました。建物が古くても、やはり相続税には影響するのでしょうか?

配信日: 2026.05.09
この記事は約 3 分で読めます。
両親が住んでいる実家は古い一戸建てなのですが、夫に「土地があるなら相続税は意外とかかるかも」と言われました。建物が古くても、やはり相続税には影響するのでしょうか?
両親が長年住んでいる実家が古い一戸建ての場合、「建物にあまり価値がなければ、相続税も心配しなくてよい」と考える人もいるでしょう。しかし、相続税は建物だけでなく、土地の価値も含めて判断されます。特に都市部や駅に近い場所にある実家は、建物が古くても土地の評価額が高くなりやすい点に注意が必要です。
 
そこで記事では、古い一戸建ての実家が相続税にどう影響するのか、確認すべきポイントを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

古い一戸建てでも相続税に影響するのは建物より土地

古い一戸建ての場合、建物の評価額は築年数の経過により低くなっている傾向があります。相続税では建物を評価するとき、土地などほかの財産と合わせて計算する必要があります。
 
この建物の価値を判断する基準として使われるのが、「固定資産税評価額」です。固定資産税評価額とは、市区町村が固定資産税を計算するために定める評価額を指します。
 
築年数が古い家は、この評価額が下がっていることが多いため、建物だけを見ると相続税への影響は大きくないと考えられます。ただし、実家が建っている土地は別です。建物が古くても、土地そのものの価値額が高ければ、相続税の対象になる財産額は大きくなります。
 
例えば、築40年の木造住宅で建物の評価額が低くても、駅に近い土地や人気の住宅地にある土地は高く評価されやすいです。そのため、相続税を考える際は、家が古いかどうかだけで判断せず、土地の評価額まで確認することが大切です。
 

実家の土地は路線価や固定資産税評価額をもとに判断する

実家の土地の評価方法には、主に「路線価方式」と「倍率方式」があります。どちらも土地の相続税評価額を出すための方法ですが、実家の所在地によって使用する方法が異なります。
 
路線価方式は、道路ごとに定められた1平方メートルあたりの価格をもとに、土地を評価する方法です。市街地や住宅地では、この方法が使われることが一般的です。
 
一方、路線価が定められていない地域では、固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて評価します。これを、倍率方式といいます。どちらの方法を使うかは、実家の所在地によって異なります。
 
土地の評価額は、面積や形状、道路との接し方(間口や奥行き、角地か否か)などによっても変わります。広い土地でも、形状が使いにくい場合や建物が建てにくい条件があると評価が下がることがある一方、面積がそれほど広くなくても立地がよければ評価が高くなることもあります。
 
実家の土地や建物のおおよその評価額を知りたい場合は、固定資産税の納税通知書を確認しましょう。そこには、土地や建物の固定資産税評価額が記載されています。相続税の評価額と完全に同じとはかぎりませんが、実家の価値を把握するうえでの手がかりとしては有効です。
 

相続税がかかるかは基礎控除と特例を確認する

相続税は、実家の土地と建物だけで決まるわけではありません。預貯金や生命保険金、有価証券など、そのほかの財産も含めて計算されます。その合計額が基礎控除を超えると、相続税がかかる可能性があります。
 
基礎控除は、「3000万円+600万円×法定相続人の数」で計算されます。例えば、相続人が母と子ども2人の合計3人なら、基礎控除は4800万円です。遺産総額がこの金額以下であれば、原則として相続税はかかりません。
 
また、両親が住んでいた実家の土地には、「小規模宅地等の特例」が適用される場合があります。この特例が使えると、一定の面積まで土地の評価額を最大80%下げられます。
 
ただし、誰が相続するか、相続後に住み続けるかなどの条件を満たさなければなりません。そのため、相続が起きてから慌てて確認するのではなく、家族構成や今後の住まい方を早めに整理しておくことが大切です。
 

古い実家でも土地の評価を早めに確認しておこう

古い一戸建ての実家では、建物の評価額は低くなりやすい一方で、土地の評価額が相続税に大きく影響する場合があります。特に、立地がよい土地や面積が広い土地は、建物が古くても相続税の対象となる財産総額が大きくなることがあります。
 
相続税は、事前に確認しておけば対策を考えやすい税金です。家族で落ち着いて相続に備えるためにも、実家の土地や建物の評価額を早めに確認しておきましょう。
 

出典

国税庁 No.4602 土地家屋の評価
国税庁 No.4152 相続税の計算
国税庁 No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 yumobile
FF_お金にまつわる悩み・疑問