父が「孫の誕生日だから」と毎年少し高めのプレゼントを渡しています。モノを渡した場合でも、税金を気にしたほうがよいケースはあるのでしょうか?
しかし、贈与税は現金だけにかかるものではありません。本記事でどのような場合に注意が必要なのか、基本的な考え方を確認しておきましょう。
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目次
現金以外のプレゼントでも贈与税の対象になることがある
贈与税は、個人から財産をもらったときにかかる税金です。ここでいう財産には、現金だけでなく、品物などの経済的価値があるものも含まれます。そのため、祖父が孫に誕生日プレゼントとして高額な品物を渡した場合も、考え方としては贈与にあたります。
例えば、ゲーム機や自転車のような一般的な誕生日プレゼントであれば、通常はすぐに税金を心配する必要は少ないでしょう。一方で、高級時計、宝石、高額なブランドバッグ、車など、金額が大きいものを渡す場合は注意が必要です。現金でない場合でも、受け取った人に経済的な価値が移るためです。
贈与税は、贈った人ではなく、もらった人にかかります。孫が未成年であっても、贈与を受けたのは孫です。そのため、税金が発生する場合は、原則としてプレゼントを受け取った孫に申告義務があります。孫が未成年の場合は、親権者である親が代わりに申告や納付の手続きを行うのが一般的です。
贈与税を気にする目安は年間110万円を超えるかどうか
贈与税には、年間110万円の基礎控除が設けられています。これは、1月1日から12月31日までの1年間に、もらった財産の合計額から110万円を差し引ける仕組みです。合計額が110万円以下であれば、贈与税はかからず、申告も不要です。
ここで大切なのは、「祖父からもらった分だけ」で判断しないことです。贈与税は、贈与を受けた人(受贈者)ごとに1年間の合計額で計算します。
例えば、孫が祖父から80万円の品物をもらい、同じ年に祖母から40万円の現金をもらった場合、合計は120万円です。この場合、110万円を超える10万円分が贈与税の計算対象になります。
一方で、祖父母から孫への支援であっても、そもそも贈与税がかからないものもあります。代表的なのが、生活費や教育費に充てるため、必要な都度渡されるお金です。例えば、学費、教材費、文具代などに直接使うための支援は、通常必要と認められる範囲であれば非課税です。
ただし、誕生日プレゼントとして高額な品物を渡す場合は、生活費や教育費とは性質が異なります。そのため、年間110万円の基礎控除を超えないか確認しておくと安心です。
高額な品物や毎年の贈り方には注意が必要
通常の範囲内の誕生日プレゼントであれば、過度に心配する必要はありません。ただし、毎年高額な品物を贈っている場合は、税務上の確認が必要になることがあります。
例えば、毎年100万円近いブランド品を贈っている場合、その年だけを見れば110万円以内かもしれません。ただし、他の贈与と合わせて110万円を超えると、申告が必要になる可能性があります。
また、毎年同じ時期に同じような金額を渡していると、税務調査において「最初からまとまった金額を分割して贈与する計画があった」指摘されるリスクがあるため注意が必要です。
さらに、プレゼントの名目であっても、実際には親が使っている場合や、家族共有の資産になっている場合は、贈与の事実自体が否認されるおそれがあります。例えば、孫へのプレゼントとして高額な家電を買っても、主に親世帯が使っている場合は、孫への贈り物とは見なされない可能性が高いといえます。
税金を避ける目的ではなくても、金額が大きい贈り物は、購入日や品物の内容、金額、実際に誰が使うものかを記録しておくことが大切です。領収書や購入履歴などの証拠を残しておけば、あとで税務署から確認を求められた場合でも、贈与の内容や金額を説明しやすくなります。
孫へのプレゼントは金額と記録を意識して無理なく贈ろう
孫への誕生日プレゼントは、現金ではなく品物であっても、金額によっては贈与税の対象になる可能性があります。目安は、孫が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額が110万円を超えるかどうかです。一般的な誕生日プレゼントであれば問題になりにくいものの、高級品や高額な品物を毎年贈るような場合には注意が必要です。
誰が、いつ、何を、いくらで贈ったのかを家族で把握しておけば、年間の合計額を確認しやすくなります。必要に応じて領収書やメモなどを残し、無理のない範囲で計画的に贈ることが、家族にとっても納得しやすい形といえるでしょう。
出典
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
