親が「500万円のアルファード」を“自分名義”で購入! 使うのは息子の自分でも「貸してるだけ」は通じない!? 税務上は“実質的な所有者”で判断される? 贈与税が課税されるポイントとは

配信日: 2026.05.10
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親が「500万円のアルファード」を“自分名義”で購入! 使うのは息子の自分でも「貸してるだけ」は通じない!? 税務上は“実質的な所有者”で判断される? 贈与税が課税されるポイントとは
親が資金を出して車を購入、名義も親のままにし、実際に使うのは子ども。このようなケースは決して珍しくありません。特に500万円以上のクラスの高額な車の場合、子どもの経済的負担を軽減するためにと、親のほうから資金援助を申し出るという話もよく聞かれます。
 
ただし、名義が親であれば、子どもの経済的負担がなくなると考えるのは早計です。使い方や贈り方次第では思わぬ課税リスクが生じる可能性があります。
小川ひろ

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

名義ではなく「実質的な所有者」が判断される

親名義で購入している以上、「親の車だから問題ない」と考える人も多いでしょう。確かに、形式上は親の所有物といえます。しかし、このようなケースでは、見た目の名義だけで判断されるとは限りません。税務上は、車の名義が誰になっているかだけでなく、「実際に誰の財産といえるか」という実態が重視されます。
 
例えば、使用状況などから「実質的には子どもの車」と判断される場合には、贈与税が課される可能性があるとされています。形式的な名義だけで判断するのではなく、所有の実態を踏まえて課税関係が決まる点に注意が必要です。
 

贈与とみなされると課税対象になる可能性

贈与とみなされた場合、その財産の価額が年間110万円の基礎控除を超える部分については、原則として贈与税の課税対象となります。車も経済的価値のある資産である以上、対象外とはなりません。
 
500万円の車が子どもに与えられたと認定されれば、基礎控除を差し引いた残額に対して課税されるため、一定の税負担が発生する可能性があります。
 
贈与税は累進課税であるため、金額が大きくなるほど税率が上がり、想定以上の負担になるケースもあります。このような高額な車の場合、税額が無視できない水準になる点は押さえておくべきでしょう。
 
また、購入時には贈与の認識がなくても、後から税務調査などで実態が確認され、贈与と判断されるケースも考えられます。その場合、本来の税額に加えて無申告加算税や延滞税などが課される可能性もあり、結果として負担が大きくなるおそれがあります。
 
こうしたリスクを踏まえると、「親が買っているから問題ない」と安易に判断するのではなく、実態に即した整理をしておくことが重要といえるでしょう。
 

「貸しているだけ」と認められるケースとは

ただし、すべてのケースが贈与とみなされるわけではありません。親が所有者として管理し、あくまで子どもに貸しているだけであれば、「使用貸借」として贈与税の対象外となる可能性があります。
 
具体的には、車の維持費を親が負担している、使用についても一定の管理がある、売却などの最終的な判断権を親が持っている、といった状況です。
 
このように、実態として親の財産であることが明確であれば、課税されないと判断される余地があります。ただし、名義や書類上だけ親の所有とするのではなく、実際の使用状況や費用負担なども含めて「親の車である」と説明できる状態であることが重要です。
 

「親名義だから安心」とは限らない点に注意

親が自身の名義で車を購入し子どもが使用する場合でも、税務上は単に名義が誰かだけで判断されるわけではありません。実際の使用状況や維持費の負担、管理の実態などから、実質的な所有者が誰かが重視されます。状況によっては贈与とみなされ、課税対象となる可能性もあるため注意が必要です。
 
高額な車ほど税務上の影響も大きくなるため、「誰の車なのか」を客観的に説明できる状態にしておくことが重要といえます。購入時には、費用負担や利用状況をあらかじめ整理しておくことが、後々のトラブル防止につながります。
 
執筆者 : 小川ひろ
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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