相続した「空き家の実家」を放置したら“固定資産税6倍”の通知が! なんとか“300万円”で売却が決まるも「解体費用200万円」と言われ絶望…地方の実家は「負動産」!? 知っておくべきリスクと対処

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相続した「空き家の実家」を放置したら“固定資産税6倍”の通知が! なんとか“300万円”で売却が決まるも「解体費用200万円」と言われ絶望…地方の実家は「負動産」!? 知っておくべきリスクと対処
親が亡くなり、実家を相続することになったけれど、遠方に住んでいるし誰も住む予定がない……そんな「実家の空き家」問題に直面する人が増えています。
 
「取りあえずそのままにしておこう」と放置することで、固定資産税が6倍に跳ね上がるという厳しい現実が待ち受けています。さらに、慌てて売却しようとしても「解体費用」が重くのしかかり、手元にほとんどお金が残らないケースも少なくありません。
 
本記事では、親の家が「負動産」に変わるリスクと、知っておくべき最新の法律について解説します。
高橋祐太

2級ファイナンシャルプランナー技能士

放置すると固定資産税が「6倍」に! 空き家対策特別措置法のわな

通常、住宅が建っている土地は「住宅用地の特例」という減税措置が適用されており、固定資産税が本来の6分の1に軽減されています。掲題のケースで年2万円の税金で済んでいたのは、この特例のおかげです。
 
しかし、空き家を適切に管理せずに放置し、倒壊の危険や衛生上の問題があると、自治体から「特定空家等」に指定される可能性があります。指定された場合は、この特例が取り消されてしまいます。
 
さらに、2023年12月の法改正により、特定空家になる手前の「管理不全空家等」に指定された段階でも、特例が解除されることになりました。
 
特例が外れると、固定資産税は一気に元の金額(最大6倍)に戻ります。これまで年2万円だった税金が、ある年から突然「年12万円」の請求に変わるという事態が、起こり得るのです。
 

売却額300万円なのに解体費用が200万円!?「負動産」の実態

固定資産税の負担を恐れて「すぐに売ってしまおう」と考えても、地方や郊外の古い家は思うような価格で売れないことが多いのです。「300万円くらいで売れれば御の字」とやっと買い手がついたとしても、そこで立ちはだかるのが「解体費用」です。
 
築40年以上の古い家は、建物としての価値がゼロに等しく、買い手からは「更地(さらち)にしてから引き渡してほしい」と条件をつけられるのが一般的です。木造住宅の解体費用の相場は、1坪あたり4万円から5万円程度と言われており、一般的な40坪の家であれば、解体費用だけで「約200万円」が飛んでいきます。
 
売却額300万円から解体費用200万円を引き、さらに不動産会社への仲介手数料や税金を差し引くと、手元に残るお金は数十万円にしかなりません。さらに、敷地内に不用品が大量に残っていたり、アスベスト(石綿)の除去が必要だったりすれば、解体費用が跳ね上がり、売却しても赤字になる「負動産」となってしまうのです。
 

逃げ切りは不可能?「相続登記の義務化」がスタート

「こんなにお金がかかるなら、名義変更せずに親のまま放置しておけばいい」と考える人もいるかもしれません。しかし、今はその逃げ道も完全にふさがれています。
 
2024年4月1日より、「相続登記の申請義務化」がスタートしました。不動産を相続したことを知った日から「3年以内」に名義変更の手続きをしなければならず、正当な理由なく怠った場合は「10万円以下の過料」が科される可能性があります。
 
この義務化は、過去に相続した不動産にもさかのぼって適用されるため、「知らなかった」では済まされません。国全体で、空き家の所有者を明確にし、放置を許さない厳しい姿勢へと変わっているのです。
 

まとめ

「実家の空き家」は、放置すれば固定資産税が6倍になり、いざ手放そうとすれば高額な解体費用がかかる厄介な存在になり得ます。相続登記の義務化が始まり、先送りにするメリットは1つもありません。
 
親が元気なうちから「実家をどうするか」を家族で話し合い、すでに空き家を抱えている場合は、赤字になってでも早めに手放すか、自治体の空き家バンクや補助金を活用するなど、実家を「重荷」にしないための早急な対策をおすすめします。
 

出典

国土交通省 空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報
法務省 相続登記の申請義務化特設ページ
 
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士

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