家系図って役立つの? メリットと合わせて作り方を紹介
配信日: 2020.04.04
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
家系図とは?
家系図とはその名のとおり、一族の系図です。現代では家系図が作られることはほとんどないといってよいと思いますが、近年、その重要性が見直され、家系図を作成する家庭が増えてきています。
家系図はなぜ需要が高まっている?
意外に思われるかもしれませんが、家系図は20代から30代の比較的若い世代にも必要だと考える人が増えてきているのです。理由はいろいろありますが、特に下記の3点を理由に家系図を作られる方が多いようです。
(1)相続手続きがスムーズになる
相続手続きで何かと問題になることの一つに相続人の確定があります。高齢化や家族観の変化によって、相続人を確定させるために多くの費用と時間をかけて戸籍を取り寄せ、誰が相続人となるのか確定させなければならないということが多くなってきているのです。
家系図がない場合は、相続人の確定が第一歩になります。遠方から戸籍を取り寄せたり、何人もの戸籍を取り寄せたりしているうちに数ヶ月経過してしまうということもあります。
しかし、家系図があれば、あらかじめ相続人の範囲が把握できるため、相続人を確定させる作業が簡単になります。さらに、不動産の相続登記に必要な添付書類としても家系図を利用することができます。このように、重くなりやすい相続手続きの負担を軽減してくれるのが家系図なのです。
(2)遺言の作成に役立つ
遺言はいわばその人の最期の言葉、願いです。相続の内容や遺産分割についてはもちろん、伝えたい言葉や感謝の気持ちなど、考えることはたくさんあり、なかなか遺言を書くことができないということも多々あります。家系図を作成することで、自分と親族の関係が明確になり、遺言をまとめるのに役立ちます。
(3)終活の一環
終活とは、自分の最期に向けた準備です。家系図を作ることで、自分と親族との関係をあらためて考え、これまでの人生を視覚的に見つめ直すことに繋がります。家系図とともに自分と親族のこれまでを振り返ることで、終活をより有意義なものとすることができます。
(4)自分について考えるため
あなたは自身自身について語ることはできますか?生まれた場所や今まで過ごした場所、親や祖父母に関連する事柄といった程度なら語れるという方は多いでしょう。しかし、先祖のルーツや代々の出来事、祖父母のさらに祖父母の名前まで詳細に知っているという人は少ないのが現実です。
家系図を作ることで父母や祖父母はもちろん、さらに離れた親族や先祖代々について知り、一族のルーツや自分について、後の世代に語り継ぐことができるのです。それにより、核家族化によって希薄化する現代の親族関係がより身近なものになります。
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家系図の作り方は? どう書けばいいの?
家系図には決められたルールというものはなく、基本的には分かりやすく書けば問題ありません。ただし、家系図を見やすいものとするためには書き方を統一する必要があります。
例えば、以下のようなルールが考えられます。
・夫婦は常に夫を右側に書く
・兄弟姉妹は早く生まれた順に右から書く
・生年月日や死亡年月日は名前の左側に書く
・実子は直線、養子は破線で繋ぐ
このように、代々の系図が分かりやすく、正しく記載されていれば、立派な家系図の完成です。
家系図の作成は専門とする行政書士へ
家系図はご自身で作成することもできます。しかし、戸籍を集めてそれを読み解くなど、慣れない作業に困惑してしまうこともあります。
家系図については専門とする行政書士にご相談ください。専門の行政書士に依頼することで、戸籍の取得など面倒な作業を省くことができ、見やすい家系図を簡単に作成することができます。
執筆者:柘植輝
行政書士