周りの知り合いがどんどん「マイナ保険証」に切り替えをしています。私はまだ悩んでいるのですが、メリットとデメリットを教えてほしいです。
配信日: 2025.03.16

本記事では、マイナ保険証のメリット・デメリットを解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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「マイナ保険証」とは?
マイナ保険証とは、マイナンバーカードを健康保険証として利用する仕組みです。これにより、医療機関や薬局での受付がスムーズになり、医療情報の一元管理が可能となります。2024年12月2日からは、従来の健康保険証の新規発行が停止となり、マイナ保険証を基本とする仕組みに移行しています。
厚生労働省によれば、2024年12月時点のマイナ保険証利用件数は6220万件(日曜祝日を除いた1日あたり239万2000件)とのことです。
「マイナ保険証」のメリット
マイナ保険証には、手続きの簡素化や情報管理の面で多くのメリットがあります。
(1)医療機関での情報共有がスムーズに
マイナ保険証を利用し情報提供に同意することで、医師や薬剤師が、過去に処方された薬剤や特定健診などの情報を確認できるようになります。これにより、過去の医療情報を一元管理でき、医師や薬剤師との情報共有がスムーズになります。
(2)高額療養費制度の手続き簡素化
高額療養費制度とは、医療機関や薬局で支払った医療費の合計額が、月の始めから終わりまでで上限額を超えていた場合に、その超えた分を払い戻してもらえる制度です。
高額療養費制度を利用する際、あらかじめ「限度額適用認定証」を申請しておくことで、窓口での負担を上限額に抑えることができますが、マイナ保険証を利用することで、その手続きなしで上限額を超える支払いが免除されます。
(3)転職や引っ越し時の手続き簡略化
転職や引っ越しの際、従来は新しい健康保険証の発行を待つ必要がありましたが、マイナ保険証を利用していれば、保険者情報などがオンラインで更新できるため、手続きが簡素化されます。
「マイナ保険証」のデメリット
マイナ保険証は利便性が高い一方で、いくつかのデメリットも指摘されています。トラブルを避けるためにも、どのようなリスクがあるのかを理解しておきましょう。
(1)セキュリティーと個人情報の懸念
マイナ保険証には個人情報が多く含まれており、紛失や盗難にあった場合、不正利用のリスクがあると指摘されています。特に、医療情報も含まれるため、プライバシーの侵害が懸念されます。
(2)システムトラブルの可能性
マイナ保険証の利用に際して、読み取りエラーやシステムの不具合が報告されています。例えば、医療機関での受付時に認証システムがうまく動作せず、時間がかかるケースもあるようです。
(3)対応医療機関の限定
一部の医療機関や薬局では、マイナ保険証に対応していない場合があります。そのため、事前に対応状況を確認する必要があるでしょう。
まとめ
マイナ保険証への切り替えには、医療機関での情報共有がスムーズになることや高額療養費制度の手続き簡素化といったメリットがある一方、セキュリティー面やシステムトラブルといったデメリットがあることも事実です。
自身の生活スタイルやリスクを考慮し、この記事で説明したデメリットも確認したうえで、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
出典
厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー