4月から子どもが小学生。私自身は気にしていなかったのですが、祖父母から「自転車保険」に入るよう勧められました。本当に加入しておくべきでしょうか?

配信日: 2026.02.27
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4月から子どもが小学生。私自身は気にしていなかったのですが、祖父母から「自転車保険」に入るよう勧められました。本当に加入しておくべきでしょうか?
子どもが小学生になり学年が上がっていくと、1人で外出したり、外出時に自転車に乗ったりする機会も増えることでしょう。そのようななか、「自転車保険に入ったほうがいい」というアドバイスを受け、戸惑っている人もいるかもしれません。
 
実際のところ、自転車損害保険は本当に必要なのでしょうか。本記事では制度の背景やリスク、加入の考え方を整理し、保護者として知っておきたいポイントを整理します。
柴沼直美

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
http://www.caripri.com

「自転車保険」加入が勧められる理由

近年、自転車事故による高額な損害賠償事例が相次いでいます。特に問題視されているのが、歩行者との事故です。
 
自転車は免許不要で手軽な移動手段ですが、歩行者と接触した場合、加害者側に大きな賠償責任が生じることがあります。実際、未成年者が起こした事故でも、親権者が監督責任を問われ、多額の賠償を命じられた判例があります。
 
このような背景から、社会全体として「万が一に備える」必要性が高まっています。
 

法律・条例の面から見た加入の位置づけ

現在、国として自転車保険の加入を全国一律で義務づけているわけではありません。しかし、東京都をはじめ多くの自治体では、自転車利用者に対して損害賠償責任保険等への加入を義務または努力義務とする条例が制定されています。
 
東京都では「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」により、保護者は子どもが自転車を利用する際、保険加入に努めることが求められています。つまり、「任意保険」ではあるものの、社会的には加入が前提と考えられているのが実情です。
 

小学生の自転車事故リスクと親の責任

小学生は交通ルールを学ぶ時期であり、判断力や危険予測能力はまだ十分とはいえない年代です。警視庁の統計でも、小学生の自転車事故は登下校時間帯に多いことが示されています。
 
もし、子どもが事故を起こしてしまった場合、被害者への治療費や慰謝料、後遺障害が生じた場合の賠償など、経済的負担は家計に大きな負担をおよぼします。自転車保険は、こうした家庭ではカバーしきれないリスクを肩代わりする仕組みといえます。
 

すでに加入している保険との重複に注意

「それならば、新たに自転車保険に加入しなければならない」と思いがちですが、実はすでに補償があるケースも少なくありません。
 
例えば、個人賠償責任保険は自動車保険や火災保険、傷害保険の特約として自転車保険が付帯されていることがあります。この特約によって、自転車事故による対人・対物賠償をカバーできる場合があります。
 
重要なのは、「自転車事故が対象か」「補償額はいくらか(多くの自治体は1億円以上を推奨)」を確認することです。加入前に一度、現在の保険内容を見直すことをお勧めします。
 

まとめ

自転車損害保険は、保険料に対して補償効果が非常に高い保険です。年間数千円程度で、数千万円から1億円以上の賠償リスクに備えられる点は、家計運営にとっては非常に合理的だといえるでしょう。
 
特に小学生の子どもが日常的に自転車を利用する家庭では、「事故を起こさない前提」というより、「起こりうる前提」で家計を守る備えとして捉えましょう。
 
まずは現在加入している保険の補償内容を確認し、不足があれば自転車保険や個人賠償責任保険の加入を検討するとよいでしょう。
 

出典

東京都 都民安全総合対策本部 東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例
警視庁 小学生の交通人身事故発生状況(令和7年中)
 
執筆者 : 柴沼直美
CFP(R)認定者

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