4月開始の「独身税」で“年収600万円”の自分の負担はいくら増える? 友人は「実質的な負担ナシだから変わらない」と言いますが、どういうことですか? 制度内容を確認
本記事では、独身税といわれる制度の正体や、年収600万円の会社員の負担額の目安、「実質ゼロ」といわれる理由について解説します。
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
「独身税」とは? 正式には子ども・子育て支援金
いわゆる「独身税」とは、正式な名称ではなく、「子ども・子育て支援金制度」を指す俗称です。この制度は、少子化対策の財源を確保するために創設されるもので、社会保険料に上乗せする形で徴収されます。独身者に限らず、会社員や自営業者など幅広い人が負担する仕組みとなっています。
そのため、「独身だけが負担する税金」というわけではなく、あくまで社会全体で子育てを支えるための制度という位置づけです。
子ども・子育て支援金の概要
子ども・子育て支援金は、社会保険料に上乗せして徴収される仕組みです。制度は段階的に導入され、負担額は年収や加入している保険制度によって異なります。
被用者保険に加入する年収600万円の会社員が支払う金額の目安としては、月額で575円程度の負担増となるケースが想定されています。年間でも7000円弱ですので、現時点では極端に大きな金額ではないといえるかもしれません。
「実質ゼロ」といわれる理由とは?
新たな負担が発生する一方で、「実質的な負担は増えない」とする説明もあります。これは政府の説明によるもので、社会保障の歳出改革などによって、既存の社会保険料の負担を抑え、その分を支援金の負担と相殺するという考え方です。
つまり、「支援金で増える分」と「ほかの社会保険料の軽減分」を差し引くことで、全体としては実質的な負担増を抑えるという仕組みです。ただし、ここで注意したいのは、これはあくまで制度全体の考え方であり、個人単位で見た場合には必ずしも同額が相殺されるわけではない点です。
例えば、支援金として月に500円の負担が増えたとしても、別の保険料が同じように500円下がるとは限りません。そのため、実際の負担感は人によって異なる可能性があります。
最終的には給与明細で確認が必要
こうした仕組みを踏まえると、負担が増えるのかどうかは一概にはいえません。制度上は負担増を抑える設計がされているものの、個人の状況によっては実際に支払う金額が増えるケースも考えられます。
そのため、制度開始後は給与明細で社会保険料の内容を確認し、自分自身の負担がどのように変化しているかを把握することが重要です。
まとめ
「独身税」といわれる子ども・子育て支援金制度は、社会保険料に上乗せする形で徴収される新たな仕組みです。年収600万円の会社員の場合、毎月575円、年間で約7000円弱の負担増となる可能性があります。
一方で、政府は社会保険料の軽減と組み合わせることで「実質的な負担増を抑える」と説明していますが、個人ごとに完全に相殺されるとは限りません。制度の影響を正しく理解するためにも、実際の負担は給与明細などで確認することが重要といえるでしょう。
出典
こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度について
こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度のQ&A
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など