「365日間、利息ゼロで借りられる? 生活者に寄り添うレイクの本気に迫る」新生フィナンシャル 執行役員 和泉隆則さまにインタビュー
Interview Guest : 新生フィナンシャル株式会社 執行役員 コミュニケーション本部 副本部長 兼 マーケティング部長 和泉 隆則
利用者の“生活再建”に本気で寄り添い、さらには自身の夢にチャレンジする方を後押ししたいという想いも込められたこの取り組みは、いかにして生まれたのか? なぜそこまで踏み込んだチャレンジが可能だったのか?
本記事では、「365日間無利息」の開発背景やリリース直後の反響について、新生フィナンシャル株式会社の和泉隆則さまに詳しくお話を伺いました。
Interview Guest
2008年、新卒で野村総合研究所コンサルティング事業本部に入社後、2016年4月、新生フィナンシャル株式会社に入社。ファイナンス部門や社内プロジェクトを推進する部門等を経て、2022年4月マーケティング部部長に着任。
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目次
「365日間無利息」という新常識。生活に寄り添う新サービスの全貌
Q. 今回リリースされました「365日間無利息」のサービス概要を教えてください。
レイクでは元々「60日間無利息」の商品を提供していましたが、「60日でお客さまが生活を立て直すことや、資金繰りの改善をすることはなかなか難しいのではないか」という声が上がりました。
そこで、お客さまのライフサイクルや返済計画にもっと寄り添えるように、無利息期間を「365日」まで大幅に延長した新しいサービスを企画しました。
例えば、契約日に20万円を借り入れ、毎月6千円ずつ返済していく場合、30日間無利息なら5千752円ほどの利息が免除されますが、この「365日間無利息」なら5万670円も免除されお得になるのです。まさに“顧客ファースト“の設計になっています。
ただし、すべての方が無条件で利用できるわけではなく、諸条件(以下記載)を満たした方が対象となりますのでご注意ください。
・レイクの利用がはじめての方
・Webでお申し込み・ご契約の方
・ご契約から59日以内に収入証明書を提出し、登録が完了している方
・ご契約額が50万円以上の方
※すべての条件を満たした方が対象
「365日間無利息」のサービスが生まれるまで
Q. どのようなきっかけから本商品の開発に至ったのでしょうか?
貸金業界は各社で提供するサービスに大きな違いがなく、「コモディティ化」していることが実情です。そのなかで「レイクならではの特徴」をどのように生み出すかという課題意識をずっと持っていました。
また、2021年に当社はSBIグループの傘下に入りました。SBIグループでは「顧客中心主義」を掲げており、手数料無料といったお客さまにとって“お得で使いやすい”サービスの提供を大切にしている企業です。
そうしたグループの方針に触れるなかで、「レイクとしての“顧客中心主義”とは何か」をあらためて考えました。そしてたどり着いたのが、無利息期間をできる限り長くすることで、より多くのお客さまに安心してご利用いただける機会をつくるという考え方です。
「365日間無利息」という前例のないサービスは、“SBIらしさ”から生まれたサービスだといえます。
Q. 本商品の開発にあたって大変だったことを教えてください。
大変だったことは「365日間無利息」の仕組みをどのように現実的なものとして成立させるかという点です。1年間、利息をいただかないということは、当たり前ですが、1年間は当社の利益はありません。ですので、その原資をどこから捻出するのかという課題がありました。
結果的に、経費の削減や圧縮を徹底して進めることで、企業としての“体力”をつけながら、このサービスを実現しています。いってしまえば、企業努力の集大成のような商品ですね。
Q. 365日間という長期の無利息はお客さまにとって大変魅力的かと思いますが、ビジネスとして無理なく継続できるものなのかと疑問に感じました。このようなサービスをリリースするうえで社内的な壁はあったのでしょうか?
一定のコストを削減しなければいけない現実があるので、そこは大きなチャレンジでした。
店舗の閉鎖や、これまで紙で行っていたオペレーションをデジタル化する取り組みなどを通じて、コールセンターの効率運営、店舗維持コストの削減等に取り組みました。そのような改革のなかで、「今までやってきた業務の進め方とは違う」と感じた社員も多く、特に現場レベルでは戸惑いや葛藤もあったと思います。
リリース直後の反響、リアルな声
Q. リリースをしたうえで社内・社外の反響はどうだったのでしょうか?
社内ではリリースに向けて動いていたメンバーが多かったので、「ようやくお客さまにご提供できる!」といった安堵のリアクションが多かったですね。
一方で、社外からの反応は非常に大きく、「そんなことして本当に大丈夫なの?」という驚きの声もありました。
SNS上でも、リリース直後から多くの反響をいただきました。「え、これ本当に無利息?」「神商品キター!」といった、驚きや感動の声が多く見られた一方で、「お得すぎて逆に不安」「裏があるのでは?」という戸惑いの声も一部にはありました。
Q. お客さまの声は確認しているのですか?
はい、SNSで反響をチェックするようにしています。ポジティブな反応も、少しネガティブな声も、すべて貴重なフィードバックです。
お客さまが何に喜び、どこで不安を感じているのかを知ることは、今後の商品改善やサービス展開にとって非常に重要です。日々、感謝とともに拝見しています。
「365日間無利息」のサービス内容を深掘り
Q. 本商品について、特に強調したいポイントはありますか?
やはり、「365日間無利息」という点ですね。他社と比較しても圧倒的に長く、「無利息で借りられる期間」という意味では私たちの知る限り、他にはない取り組みだと思います。
Q. 本商品の利用をおすすめしたいのはどのような人でしょうか?
特におすすめしたいのは、「どこで借りるか迷っている方」です。いくつかのカードローンを比較していて、「どこも似たような感じだな」と決め手に欠けている方にとっては、無利息期間の“圧倒的な長さ”が判断材料になると思います。また、リボ払いを活用しているお客さまにも、この商品と比較してご利用いただきたいと思っております。
あとはそうですね、テレビCMで「千鳥(レイク)」にするか他カードローンにするかで迷っている方がいれば、ぜひ千鳥を選んでいただけたらうれしいです(笑)。
Q. 反対に利用に向いていない人はどのような人でしょうか?
これは「365日間無利息」に限らず、すべてのローンサービスに共通することではあるのですが、「計画的なご利用をいただけない方」にはあまりおすすめできません。
「365日間無利息」は無利息の適用期間が長いのが特徴ですが、無利息期間中であっても毎月の返済は必要です。返済の期日を守らずに滞納してしまうと、その時点で無利息期間は終了してしまいます。
そのため、「まだ余裕があるから」と返済を後回しにしてしまいがちな方は注意が必要です。きちんと返済スケジュールを立て、期日を守って自己管理できる方にこそ、安心して使っていただきたいサービスだと考えています。
Q. 「契約額50万円以上」のハードルは高いのでしょうか?
原則として年収の3分の1までが貸し付けの上限になります。年収300万円の方であれば、100万円までの借り入れが可能という計算になりますので、契約額50万円以上という条件は特別厳しいものではないと考えています。
ただし注意点として、すでに他社で借り入れをされている場合は、それも含めて「年収の3分の1以内」に収める必要があります。ですので、既存の借り入れが多い方にとっては、契約額50万円以上という条件をクリアするのが難しいケースもあるでしょう。
お客さまから寄せられるよくある質問
Q. 本商品を利用するにあたって、お客さまからよくある質問や問い合わせはありますでしょうか?
もっとも多く寄せられるのは、「適用条件」に関するご質問です。「365日間無利息」のサービス自体は魅力的に映ると思うのですが、いざ申し込もうとすると、「自分は対象になるのか?」という点で不安になる方が多いようです。
・レイクのご利用がはじめての方
・Webからお申し込み・ご契約いただいた方
・ご契約から59日以内に「収入証明書」をご提出いただき、登録が完了している方
・ご契約額が50万円以上の方
※すべての条件を満たした方が対象
特に混乱を招きやすいのが、「契約額」と「借入額」の違いです。はじめてご利用される方にとっては、「借りるのが1万円なのに、契約額が50万円ってどういうこと?」と戸惑われることが多いのです。
これは、あくまで「契約上の上限が50万円以上」であることが条件なので、「1万円だけ借りたい」場合でも、“契約額が50万円”であれば「365日間無利息」の対象になります。
また、適用には「年収証明書」の提出も必須ですので、その点もよくお問い合わせいただきます。
このような制度や条件の細かい部分は、しっかり説明することでお客さまの不安を取り除くことができると考えています。「よく分からないからやめておこう」ではなく、「理解できたから、安心して使えた」と感じていただけるようなコミュニケーションを大切にしていきたいですね。
Q. 公式HPに「在籍確認が必要な場合でも、お客さまの同意をいただかずに実施することはございません。」とありますが、在籍確認に関して御社ならではの特徴はありますか?
他社の在籍確認の方法は各社のHP等をご覧いただきたいのですが、当社では、お客さまの同意をいただかずに勤務先やご自宅にお電話を差し上げることはございません。秘匿性には十分配慮しておりますので、心配せずにお申込みいただけます。
“AIが選ぶ時代”に生き残るサービスへ
Q. 最後に、上記、以外のことでも、何か伝えておきたいことがございましたら、ぜひご教示ください。
実は「365日間無利息」のサービスを始めた理由には、もうひとつ大きな背景があります。それは、これからの時代、「AIエージェントに選ばれる商品」を作る必要があると強く感じたことです。
貸金業界のサービスがコモディティ化している現状、お客さまが「どこで借りても同じ」と感じてしまい、レイクを選んでもらえなくなるかもしれない危機感がありました。そこで私たちは、「選ばれる理由」をきちんと作ることが、これからの時代において非常に重要になると考えました。
数年後、スマートフォンやPCではなく「AIエージェント」に向かって「おすすめのローンを教えて」と尋ねるような未来が来たときに、しっかりと差別化されたサービスこそが、AIに“おすすめされる”商品になるだろうと私たちは考えています。
つまり、今回の「365日間無利息」は、未来への先回りをしたチャレンジでもあります。どこよりも早く、先に一歩踏み出すことで未来の選択肢に入り続けたい。そうした想いを込めた商品です。
そして、これをきっかけに、ローンに対する考え方や向き合い方が少しでも前向きに変わる方が増えてくれたら、それは私たちにとって大きな喜びです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

