配信日: 2026.02.02
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目次

まず投資法人みらいについて教えてください

投資法人みらい(以下「みらい」 )は、総合商社の三井物産グループと独立系不動産投資会社のイデラ キャピタルマネジメントがスポンサーのJリートです。
Jリート(上場不動産投資信託)とは、不動産を投資対象とする金融商品です。投資家から集めた資金(これを投資口といいます )をJリートから運用を委託された専門家である資産運用会社が不動産投資で運用し、その運用益を分配金として投資家に還元するものです。

投資口は上場株式と同様に証券会社を通じて投資することが可能です。
みらいは、資産運用会社である三井物産・イデラパートナーズ株式会社に運用を委託し、さまざま なタイプの不動産に投資する「総合型」リートとして、投資家配当の安定と成長による投資口価値の最大化を目指しています。

三井物産グループとイデラキャピタルマネジメント、2つの力が合わさることでどのような強みが生まれていますか?

三井物産グループからは、「高い信用力」、総合商社の「多岐にわたる事業領域の知見」、「ネットワーク」およ び「銀行との関係性」を通じたサポートを、イデラ キャピタルからは、「20年以上の不動産投資・運用会社の経験から成る運用力」、
特に「不動産のバリューアップおよ び物件テナントの探索におけるサポート」を受けています。これらの異なる強みを有する両スポンサーのサポートによりみらいの持続的な成長を目指しています。

投資法人みらい 執行役員:菅沼 通夫

貴投資法人が運用対象とするアセットカテゴリーにはどのようなものがありますか?

みらいの運用物件の中心は、安定したキャッシュフローが期待されるオフィス、商業施設、ホテル等の伝統的な不動産で構成されています。われわれ はこれを「コアアセット」と呼んでいます。

加えて賃料のアップサイド(上振れ可能性)を狙う不動産(われわれ はこれを「グロースアセット」と呼んでいます。)として、
テナント誘致や小規模リノベーション、用途変更を通じた賃料アップサイドの追求により収益性の向上を目指す「コアプラスアセット」と、取得競争が限定的であり、将来的に不動産市場の拡大が期待できるインダストリアル等の「ニュータイプアセット」を抑制的に組み入れる点に特徴があります。

貴投資法人が運用対象とするアセットカテゴリー(オフィス、商業施設、ホテル等)について、現在特に注力しているものとその理由をお聞かせください。

みらいでは、金利上昇やインフレによる費用増加を凌駕するリターンを得られるポートフォリオの構築を目指しています。
安定性とアップサイドが期待できる投資対象として特に注目しているのは次の2つです。

1つ目は、当面の底堅いテナント需要により空室率低下と賃料上昇が期待されるオフィスセクターです。
中でも新規供給が限定的なエリアで、幅広いテナント需要を有する「中規模オフィス」を積極検討しています。

2つ目は、地方圏を含めた旺盛なインバウンド需要が期待され、かつ安定したビジネス需要が期待できる「宿泊特化型ホテル」、いわゆるビジネスホテルです。
特に、物件のパフォーマンスに応じて変動賃料が受け取れる契約形態の物件や、近い将来に契約更改条項のある物件、さらには足元の建築単価高騰のもとインバウンドに人気のあるエリアで他の用途からホテルへの用途変更物件も検討しています。

最近の国内不動産市場の変化、特に金利上昇、インフレ、コロナ後の働き方変化(リモートワーク)等がアセット価値・収益性に与える影響をどのように捉えていますか?

金利が上昇しているマーケット環境においても、積極的に物件取得を行う国内外のプレーヤーがいることもあり、物件の取得競争は激しさを増しています。そのような中で、みらいは多様なタイプの不動産を投資対象とすることで投資機会の最大化を図るとともに、数ある投資機会の中から優良不動産を選別し、三大都市圏を中心に厳選投資することを通じて、優良なポートフォリオの構築を続けています

コロナ禍ではリモートワークの普及によってオフィス市場に対する懸念が広がりましたが、出社回帰やリモートワークとのハイブリッド勤務の一般化、そして昨今は多くの企業が優秀な人材確保を目的としてより有利な立地のオフィスへの入居を希望するようになったこと等を背景に、東京都心のみならず地方大都市圏のオフィスは空室率低下と賃料上昇の傾向にあり活況を取り戻しています。

また、金利上昇やインフレはコストの上昇という点でJリートの収益性の押し下げ要因となっています。みらいでは、これらの費用増加を凌駕するリターンの実現を目指し、先ほどご説明したアセットへの投資とともに、既存物件ではテナント入替による賃料引き上げ といった収益性の改善にも取り組んでいます。

今後の成長ドメインとして、地方都市・物流施設・複合用途ビル・サステナビリティ対応(ESG)などがありますが、貴投資法人としてどこに機会を見いだ しておられますか?

先ほど申し上げたとおり、みらいが現在最も力を入れているのは金利上昇やインフレに負けないようポートフォリオの収益性を高めていくことです。それをかなえる ために将来のアップサイドを狙える物件の取得を重点的に検討しています。

「中規模オフィス」と「宿泊特化型ホテル」の他にも、駅前立地を含む高い繁華性エリアに所在する「都市型商業施設」や、上場企業が資産の保有を抑えて財務を軽くすることを目指すアセットライト経営の浸透によってさらなる流動化が期待される「インダストリアル施設」、将来的な用途変更により収益性の向上が期待される物件にも着目しています。
また、ESGについても外部評価への参加や環境パフォーマンス目標の設定といった取り組み を積極的に推進しています。

今後3〜5年、あるいは10年を見据えて、貴社が描く中長期的なビジョンとその実現に向けた主要な戦略の柱を教えてください。

みらいでは、コロナ禍の2022年6月に公表した中期経営計画2025「賢守共攻」に続き、2025年6月に新中期経営計画2028「賢守成長」を策定しました。

不透明な市場環境の中、次の成長に備えて「賢く」守る「賢守」と、「長期安定成長」への挑戦と革新的な価値創造を目指す「成長」をテーマに、1口当たり分配金1 350円、資産規模2 500億円、格付AA-(日本格付研究所、JCR)/ A+(格付投資情報センター、R&I)の3つの定量目標を定めています。

当面は物件入替を通じた売却益の投資家還元と、運用物件の賃料アップを軸とした分配金の成長を志向しています。なお、新中期経営計画の3つの目標の1つである格付については、みらいの安定的な運営が高く評価された結果、2025年7月に達成済みです。

投資家の皆さま に対して、今期および中長期において伝えたいメッセージをお願いします。

Jリートの投資口は、金利上昇下においても比較的高い安定利回りが見込まれるとともに、少額から不動産投資ができるという特長を持つ金融商品です。一方で、株式と同様に投資口の価格が日々変動するリスク、大口テナント退去や自然災害などにより分配金が減少するリスクがあります。

みらいは総合型リートとして幅広いタイプの不動産の運用ノウハウを蓄積し、両スポンサーからのサポートも活用しながら、先にご説明しました「グロースアセット」の取得・運用を通じて、さらに深化させた「アセットマネジメント力」を発揮してきました。

今後とも、スポンサーである三井物産グループとイデラ キャピタルのサポートを受けつつ、みらいの特徴であるより深化した「アセットマネジメント力」をさらに発揮して投資家の皆さま のご期待を超える成果にチャレンジしていきますので、ぜひ ともご注目いただけますと幸いです。

資産運用会社社長として、貴投資法人の運用成果・KPI・分配金政策等に関して特に注目してほしいポイントがあれば、具体的に教えてください。

過去2年間で公募増資や物件入替によるポートフォリオの質的向上、ホテル運営状況の回復等が実現し、コロナ禍の終盤である2023年4月期(第14期)から2025年10月期(第19期)まで、譲渡損益等一過性の要因を除いた1口当たり分配金は9.3% (年率3.7% )成長しました。今後も中計の分配金目標達成に向けて、資産運用会社の役職員が一丸となって取り組んでいきたいと考えています。

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