2017.12.22 暮らし

会社の飲み会で酔っ払った上司に殴られた。これって労災?慰謝料はもらえるの?

Text : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 豊田 賢治

横綱の暴行騒動が世間を騒がせています。これから忘年会のシーズン。飲み会が増える中で、酔っ払ってトラブルを起こす人も出てきます。

例えば、会社の飲み会で酔っ払った上司から殴られた場合、労災として治療費等をもらうことは出来るのでしょうか。

労災になるかはオフィシャルかプライベートかが重要

まず当然と言えば当然ですが、流血・骨折や、何針縫うというような大けがの場合、けがの対処が第一です。必要があれば救急車を呼びましょう。労災になるかどうかは、その集まりがオフィシャルなものかプライベートなものかが重要になります。
 
公式の歓迎会や忘年会のようなオフィシャルな飲み会(業務の一環)の場合は、業務災害になりえます。趣味の合う社員同士で休日集まるなど、プライベートな飲み会の場合は業務災害とは言えないようです。
 
もっとも、業務災害にならなくても、人を殴るのは当然に違法で、犯罪(暴行罪、傷害罪)にもなりえるものです。殴った上司に対して治療費や慰謝料を請求することができますし、多くの場合、会社に対しても同様の請求をすることができます(使用者責任)。
 

セクハラ・パワハラの場合

実際に弁護士事務所への相談で多いのは、暴行よりもセクハラ・パワハラです。
セクハラ・パワハラは度を超えると不法行為になり、慰謝料の請求が可能になります。飲み会が会社の業務に関連する場合、会社に対しても同様の請求をすることができることが多くなります(使用者責任)。
 

故意に殴ると賠償責任保険の適用は難しい

飲み会で上司が部下を殴るというようなケースの場合、もちろんけがの程度が重ければ傷害事件になります。
 
酔っているとはいえ故意に殴る場合が多いので、賠償責任保険による補償の対象とはならず、殴った上司は原則として部下の治療費を自分で支払わなければなりません。逆に、会社の飲み会で酔っ払って部下にぶつかりけがをさせてしまったというような場合は、けがをさせてしまった上司が個人賠償責任保険に入っていれば、保険で治療費や慰謝料を賄うことが出来ます。
 

お酒の量には気を付けよう。不満は別の形で解消

飲み会で上司が部下を殴った場合、その飲み会がオフィシャルかプライベートかで補償を受けられる程度が変わるということが分かりました。
 
していいことと悪いことの判断がつかなくなるまで飲んでしまうのは良くありません。特に、会社の集まりなら社会人としてのマナーをわきまえる必要があるのではないでしょうか。
酒癖の悪い人はお酒の量をセーブすること、そして日ごろ部下や上司に対して不満がある場合は、別の形で解消できるといいですね。
 
著:ファイナンシャル フィールド 編集部
監修:東京桜橋法律事務所 豊田賢治 弁護士

FINANCIAL FIELD編集部

Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

 

 

豊田 賢治

監修:豊田 賢治(とよた けんじ)

弁護士

開成高校卒、東京大学法学部卒。弁護士登録後、大手渉外法律事務所、外資系法律事務所での勤務を経て独立。現在は弁護士16名を擁する東京桜橋法律事務所の所長として、多数の企業や個人の法務顧問として活動。どんな相談に対しても「わからない」とは言わないことをスタンスに、日々クライアントのために奮闘中。
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