新社会人がやっておくべきお金にまつわる3つのこと
配信日: 2018.02.22 更新日: 2019.01.10
今回は「新社会人がやっておくべき3つのこと」をご紹介します。実践するだけで大切な自分のお金を守り、お金をうまく回すことができます。
Text:大場脩(おおば しゅう)
ファイナンシャルプランナー。
山形をベースに全国で活動する。
本人が地方在住、そして独身のため、独身向けのマネープラン、地方ならではのマネープラン実情に精通している。
得意分野は、専門用語を使わないお金の話、資産運用、確定拠出年金、保険の見直し、地方在住者の教育資金など身近なお金に関わること全般。
お金のことは前向きにシンプルに考えることがモットー。
ブログはほぼ毎日更新、専門用語を使わないわかりやすい説明を心がけている。
地元山形の金融リテラシー向上のために日々奔走中。
https://fp-syu.com/
その1:ねんきんネットに登録
社会人になると基本的には給与天引きで年金保険料を納めることになります。
年金と聞くと、老後にもらえる年金(老齢年金といいます)というイメージがありますが、それだけではなく、病気やケガが原因で障害状態になった場合に受け取る「障害年金」、死亡した場合に遺族が受け取る「遺族年金」があります。
毎月年金保険料を支払っているからには「自分の年金額」を知っておいた方がいいでしょう。実は「ねんきんネット」に登録すると、年金額をカンタンに知ることができます。登録に必要なのは「基礎年金番号」と「メールアドレス」です。
基礎年金番号は誕生月に送られてくるねんきん定期便、または年金手帳で確認できます。年金手帳は会社によっては預けないといけない場合があるので、事前に基礎年金番号を控えておくといいでしょう。
また、ねんきんネットでは自分の公的保障金額を算出する際に用いる「標準報酬月額」も知ることができます。保険設計の際に重要になります。
その2:確定拠出年金(iDeCo、イデコ)をはじめる。
社会人がうまくお金を回すために「節税」は見逃せないポイントです。iDeCoは手軽に、確実に節税効果を得られる方法です。
(iDeCo掛金毎月2万円、所得税率5%の場合)
2万円×12カ月=24万円(24万円全額が所得控除になる、保険の場合は4万円までが所得控除の対象)
24万円×5%=1万2000円
年末調整で申告してあげると、この節税効果を確実に得られます。iDeCoと保険商品は比較対象になりますが、節税効果を考えると圧倒的にiDeCo優勢です。
※所得税率は所得によって異なります。
※iDeCoの上限額は職種によって異なります。詳しくは証券会社などに確認してください。
会社によっては企業型確定拠出年金に加入している場合があります。会社によっては地元金融機関等が勧誘してくるケースがありますが、コスト面を比較すると、金融機関等より、ネット証券に軍配が上がります。
某地方銀行:617円(毎月)
某ネット証券:167円(毎月)
毎月450円の差です。仮に22歳の方が60歳まで続けると考えると38年間。その差は歴然です。iDeCoは長期でやっていくのでコストは無視できません。
また、iDeCoをやる場合は会社から押印や記入いただく部分があるので、その場合は総務関係の方にお願いする必要があります。
※企業によっては企業型確定拠出年金に加入している場合があります。
その3:保険募集には注意する。
新入社員が入る4月は保険会社や保険代理店が「新入社員への保険募集」に気合を入れてきます。職場に保険会社等が出入りしている場合は特に注意してください。
会社に戻ってくると、デスクに見積書とアメが置いてあって、そこで内容が分からない保険を契約‥。というのはよくある話です。保険を設計する際は、自分の公的保障を知る必要があります。公的保障を無視した保険設計はムダが大きくなります。
内容が分からない、不要な保険であればただの無駄遣いです。保険料を支払うのは自分ですので、せっかく頑張って稼いだ給料を減らすだけです。
また、1年以内での解約は保険担当者にもペナルティーがかかるので、全力で引き留められますし、解約手続きも煩雑です。付き合いも確かに重要ですが、保険をタテにした付き合いは後々面倒になります。
この3つはすぐに実践できる。
この3つのことはすぐに実践できます。お金の知識はこれからの社会人生活で自分を助けてくれますし、自分に大きな可能性をもたらしてくれます。
頑張ろう!新社会人!
Text:大場 脩(おおば しゅう)
山形をベースに全国で活動するファイナンシャルプランナー。