最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.03.25
暮らし

近い将来現金がなくなり、AIの普及により失業者が激増?

日本の現金は紙と金属で作られていますが、国によっては紙ではなく、プラスチックで作られていることもあります。

破れることもなく、長期間耐用できるため、マレーシアやオーストラリア等で使われています。

消費税額等の導入により、小銭を使用する頻度は増えてきましたが、一方で電子マネーの普及により、そのような煩わしさをもなくなりつつあります。

また仮想通貨による決済が進むことで、これまで以上に現金を持ち歩かずに、すべて電子決済等になることも予想されています。

そのようななか、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が、仮想通貨「MUFGコイン」を発行するための新たな取引所を開設する方針を発表。

もし決済がお金ではなくなるとすると、従来の規制に囚われることもなく、フィンテックが拡大し、新しいサービスに対応するためのさらなる法整備が必要となるでしょう。

近い将来「日本銀行券」「補助貨幣」の現金がなくなった場合、「AI(人口知能)」の普及より先に失業者が増えるのではないでしょうか?

少し視点を変えて考えて見ましょう。

キャッシャレスで仕事がなくなる職種では、失業者が増大。雇用不安が拡大する?

「日本銀行券」いわゆる紙幣はどこでつくれているか皆さんご存知でしょうか? 紙幣をよく見ると「国立印刷局製造」と印刷されています。
 
また硬貨は「独立行政法人造幣局」で製造されています。国立印刷局が紙幣を印刷し、日本銀行に納品されるまでは、単なる印刷物でお金ではありませんが、その印刷物が銀行等の金融機関に出回るとき、「現金」に化けることになります。
 
さて、お金の製造や流通の仕組みも踏まえ、フィンテックやAI普及により具体的に影響を受け、雇用が失われる業界、業種はどのようなところでしょう?
 
(1)紙幣等の原料や製造に必要な機械、印刷機、特殊なインク等を製造販売する会社
(2)紙幣を運搬する現金輸送車、運転や警備を担当する人材、ジュラルミンケースを製造販売する会社
(3)現金等を計算や支払う機械(ATM、両替機、POSレジ等)、集中保管(現金整理機、金庫等)を製造販売する会社
(4)財布や小銭入れ等の小物、お祝儀袋、お年玉袋を製造販売する会社、宗教法人等(賽銭やお布施)
(5)パチンコ機器やゲームセンターの装置、自動販売機(切符、食品)
(6)銀行、デパート、商店、コンビニエンスストア等(現金を取り扱う人が少なくなるため)
(7)クレジットカード会社(手数料や支払い利息収入のビジネスモデルが変わる?)
(8)一般企業の現金を取り扱う部署で影響あり
 
過去の教訓、社会のニーズの変化による15年前の出来事を覚えていますか?
 
2005年にクールビズの普及を政府主導し社会も受け入れた結果、ネクタイ業界は大打撃を受け、倒産や廃業する会社が増えました。これからのキャッシュレス社会では、いろいろなニーズが変化し、消滅や淘汰される業界、新たに興隆してくる業界もあるでしょう。
 
これが当たり前になってきたとき、その影響は想像以上に大きくなると私は思います。キャシュレス時代はこれから大きな荒海となって時代を変えていくのではないでしょうか。
 

「タンス預金」は社会の変化に対応できず、炙り出されて課税される?

銀行等の金融機関の預貯金金利は過去最低レベル、おまけにマイナス金利の影響を受け、デフレの世界では、タンスの奥にあえて眠らせているご老人も多いと思います。
 
しかし、現金は「紙なので燃えてしまう」「紙幣には所有者がわからない」「偽造しにくい」等の特徴を持っています。
 
仮に国や政府がこのタンス預金を炙り出すとすれば、どのような方法があるでしょう。
 
方法その(1)新しいデザインの紙幣(F号券)を発行させて新紙幣に両替させる
方法その(2)100円を1円とする通貨切り下げのデノミを実施させ新紙幣に両替させる
方法その(3)預貯金は公的な仮想(電子)通貨に切り替、タンス預金を交換させる
 
超高齢化社会が到来し、相続税課税を強化する国や政府です。所有者のわからないタンス預金等の現金には課税したくてもできないため、あえて金融商品(預貯金等)にすることでお金の流れを把握し、マイナンバー制度で全体の把握をしたいと考えるかもしれません。
 
一方、キャッシュレス社会になれば、現金を狙う泥棒や強盗がなくなる可能性は高く、現在よりも治安は良くなると考えられます。しかし新たな知能犯やIT技術を酷使した想像できないような犯罪も出てくるでしょう。
 
最後に江戸時代は米、小判、銀貨、銭がお金でした。近年、私たちは紙と金属がお金と信じてきました。これからは電子機器や紙に印字された数字が、お金と信じるような世の中となるかもしれません。
 
結局人間は紙も金属も数字もお金として認識する、変わった動物(?)かもしれませんね。
 
Text:束野 浩(つかの ひろし)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、ロングステイ財団登録アドバイザー。

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束野浩

執筆者:束野浩(つかの ひろし)

ロングステイ財団登録アドバイザー

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者
鹿児島県出身。電機メーカに入社後、銀行の情報システム営業を経て、平成25年FPとして独立。転勤族かつ趣味の旅行が高じて、渡航歴40数回。日本全国に宿泊した経験を活かし、ロングステイに関する個別相談やセミナー講師を務めている。日本FP協会福岡支部の幹事やマンション管理組合理事長、九州ロングステイ同好会の幹事の経験を活かしつつ、年金支給開始年齢65歳時代となるまでに、定年前からどのような準備をすれば良いのか等、健康年齢までにやっておきたい事、定年後の生活レベル向上へのアドバイスなどを中心に活動中。



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