自転車で事故を起こすと運転免許が停止に?!自転車事故と運転免許の関係とは
配信日: 2018.06.17 更新日: 2019.01.10
それに対し、自転車の運転には運転免許が必要とされていません。
そのため、自動車などの運転免許(以下運転免許とします)と自転車での事故は無関係だと思い込んでいる方が多くいらっしゃいます。
ところが、運転免許と自転車での事故はまったくの無関係とまではいえないのです。
なぜなら、自転車で交通事故を起こしてしまうと、運転免許が停止されたり、最悪の場合取り消されるおそれもあるのです。
自転車における事故と運転免許の間には、一体どのような関係があるのでしょうか。
今回は、自転車での事故と運転免許の関係性についてまとめてみました。
Text:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
どうして自転車の運転に厳しくなった?
自転車は子供からお年寄りまで、誰でも気軽に運転することのできる手ごろな乗り物です。
気軽に運転することができるゆえ、自動車に比べ乗り物を運転しているという意識が低くなってしまい、毎年数多くの自転車事故が発生しています。
その中には死亡事故も含まれています。
そのような状況が長く続いたことで、自転車による事故が社会問題として取り上げられることが増え、自転車の運転について厳しい対応がなされるようになったのです。
自転車の事故から免許停止へ繋がるのはなぜ?根拠は?
自転車の運転には免許が不要であるうえ、自動車の運転免許の取得や更新においても基本的に自転車は関係してきません。
にもかかわらず、なぜ自転車での事故が運転免許の停止や取り消しに繋がっていくのでしょうか。
その答えは、道路交通法103条8項にあります。
道路交通法103条8項の内容を分かりやすく簡潔に説明すると次のような内容となります。
「自動車を運転させるのが危険と判断されるようなことをしたら、運転免許を停止したり取り消したりすることがあるよ。」
まさにここでいう「危険と判断されること」に自転車による事故などが含まれてくるのです。
また、自転車は軽車両として道路交通法の適用を受けます。
そのため、自転車での事故によって運転免許が停止されたり取り消されることがあるのです。
具体的にどのような場合に免許の取り消しや停止となるの?停止の場合期間は?
自転車での事故が運転免許の停止や取り消しに繋がるとはいえ、事故によって必ずしも停止や取り消しとなるわけではありません。
基本的には飲酒状態での運転やひき逃げなど、自転車の運転中に一定の重大な事故を起こした場合において、運転免許の取り消しや停止に繋がると考えられます。
また、運転免許が停止される場合その期間は最大で180日間となっています。
事故の状況や前歴によっては半年もの長期間に亘り自動車などの運転ができなくなるおそれがあるので注意してください。
自転車の運転も自動車同様に最大限の注意を!
自転車での事故が運転免許に影響することについて、まだ広く知られていません。
とはいえ、実際に自転車の運転中に重大な事故を引き起こしてしまい、運転免許の取り消しや停止となった際「知らなかった」では許されません。
運転免許が不要とはいえ、自転車は軽車両に分類される乗り物です。
万が一事故を起こしてしまうと、ケガどころか命にかかわることもあります。
自転車も自動車の仲間であると意識し、運転には最大限注意を払うようにしてください。
Text:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士・2級ファイナンシャルプランナー