更新日: 2019.01.07 家具・片付け

片づけの美学36 「洗濯」にかかる時間を片づける

片づけの美学36 「洗濯」にかかる時間を片づける
「洗濯」には洗うだけではなく、「干す」「取り込む」「たたむ」「しまう」というたくさんの流れがありますね。洗濯が面倒だと感じるのはこの作業の多さと、かかる時間の長さが原因ではないでしょうか。
 
「できるだけ効率よく、時短ですませたい。だけど、仕上がりはきれい」これができれば、理想的ですよね。少しの気づかいで、手間が省けて時短にもなる。そんな洗濯のコツをお伝えします。
 
奥野愉加子

Text:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

時間の掛けどころを決める

洗濯の仕上がりの理想は人それぞれ。シャツなどアイロンがピシッとかかっていないと許せない人。とりあえずシワが目立たなければいい人。あなたがどんな仕上がりを求めているのか、家族構成などで注意を払う部分はどこかを整理することも時短につながります。
 
例えば子どもがいる場合、シミなどの汚れチェック、ポケットのごみチェックをしないと洗い直しになることもありますよね。また、靴下が丸まっていたり、パンツとズボンがセットになっていたり。
 
この場合、洗濯機に入れる時の状態チェックに時間を掛けることが効果的ですよね。この気配りが洗濯物の仕上がりを左右します。
 
「時間を掛けて全て丁寧に」が理想かもしれませんが、現実的には難しいです。それぞれにとって必要な部分だけ手を掛けられれば、十分だと思っています。
 

「干す」時にできる時短と仕上がりのコツ

洗濯のシワを目立たなくするためには、干す直前のひと手間が肝心です。2・3回大きくふりさばいてシワを伸ばしましょう。
 
特にシャツなどの綿製品はしっかりバシッ、バシッと大きなシワを伸ばし、干す時には両手で挟んで上から下にアイロンをかけるようにすると大抵シワは気になりません。あとからアイロンをかけるという手間が省け、時短になります。
 
またタオルも5回くらいバシッとふりさばいてから干すと、パイルがへたらずフカフカに仕上がります。いい状態で長く使えるので、経済的ですよね。
 
また干す時間を短くするためには、洗濯物は表になっていてほしいですよね。これは家族に伝えて協力してもらいましょう。洗い上がりにも差が出てきます。
 

「取り込む」時にできる時短と仕上がりのコツ

洗濯物を取り込むとき、どこから手をつけますか? おすすめは大きいモノからです。カゴなどに入れる場合、洋服など大きいモノを取り込み、あとから靴下など小さなモノを取り込みます。そうすれば、カゴをひっくり返したときに洋服が上にきてシワになりません。
 
取り込んだ後、すぐにたたむ時間がない時など、カゴに入れたままではシワになってしまうので、そのまま放置は避けたいですね。シワが目立つ洋服が上にあれば、後からたたむ場合でもシワにならず、がっかりを防ぐことができます。
 
また、靴下などペアのモノは取り込む際に折り返すなど離れないようにするのもおすすめです。洗濯をたたむ時に片割れを探す手間が省けます。
 

「たたむ」時にできる時短と仕上がりのコツ

早く畳むためのコツは大きいモノから始めることです。洗濯物がどんどん減っていくように感じるのでやる気が出てきますよ。
 
大きいモノを畳んで、小さいモノが残ってくると、靴下などペアにするモノの片割れが見つけやすくなります。バラバラのまま取り込む時には効果的です。
 
また、畳んで小さくなった洗濯物は「何か」「誰のモノか」分からなくなる時があると思います。家族が多い時や、サイズ感が似ているときなど混乱してしまいますね。特にインナーは、記名が一番役立ちます。
 
「しまう」ことを考えると、洗濯物が自立するように、厚めに畳むことをおすすめします。特にシワができにくいインナーはできるだけ小さくすると、しまう時に便利です。
 

「しまう」時にできる時短と仕上がりのコツ

洗濯物をしまう場所は洗濯を畳む場所から近いことが一番の時短です。持ち運びで落ちたり混ざったりしやすいインナーなど小物は、振り返れば入れられるというのが理想です。
 
しまう場所を変更できない場合は、畳む場所を移動させてみましょう。また、「しまう」を効率的にするために、「共有化」することもおすすめです。各個人のために小物をしまい分けていると大変に感じる場合もあります。ハンカチや靴下など、家族がいやがらなければ取り入れてみてください。
 

まとめ

洗濯の「洗う」「干す」「取り込む」「たたむ」「しまう」という流れをスムーズに済ませることが、洗濯物をきれいにいい状態で仕上げるうえで一番大切なことです。「どこか一つだけがとっても面倒に感じる!」であれば、改善ポイントが隠れているのかもしれません。
 
5人家族のわが家は「干す」ことがとても大変になったので、乾燥機を買いました。「干す」ことの時間が大幅に減り、ずいぶん楽になりました。できるだけストレスを減らして、楽に洗濯をして清潔な衣類で生活したいですね。
 
Text:奥野 愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
 

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