もし災害で負傷したり、家を失ってしまったら?助けになるしくみを確認しておこう

配信日: 2019.06.23

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もし災害で負傷したり、家を失ってしまったら?助けになるしくみを確認しておこう
日本は四季が美しくはっきりしている反面、地震や豪雨など自然災害の多い土地でもあります。国や自治体も万が一に備え、被災者を支援するためのさまざまな制度を用意しています。今回は被災時に役立つ支援制度をご紹介します。
 
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

家族がけがを負ったり死亡した

配偶者や子、親など一定範囲の親族が災害により亡くなったとき、災害弔慰金として市町村が条例で定める額が支給されます。金額は亡くなった方が生計維持者であるか否かなどによって変化しますが、最大で500万円となります。
 

負傷したり障害を負った

災害による負傷、疾病が原因となり身体または精神に著しい障害が出た場合、災害障害見舞金が支給されることがあります。例としては次のような状態があります。
 
・精神の障害により常に介護を要するようになった
・両目を失明した
・言語の機能を廃した
・両上肢をひじ関節以上で失った

 
金額は最大で250万円になります。
 

災害により仕事を失った

災害が原因で離職を余儀なくされ、再就職のため訓練が必要と認められるなど一定の条件に該当する人は、雇用保険の失業給付や公的職業訓練を受けられる場合があります。
 
その他、ハローワークの紹介によって広域にわたる求職活動をする場合、職業転換給付金を受けられることもあります。
 

住宅に居住することが困難になった

次のような理由により長期間自宅に居住することが困難であるとみなされる場合、一定の手続きにより、自治体が建設する仮設住宅や、民間賃貸住宅の借り上げによる応急仮設住宅に入居できる可能性があります。それは、次のような場合です。
 
・自宅が全壊、あるいは半壊状態
・二次被害の発生するおそれがある
・避難指示が出ているなど

 
仮設住宅への入居可能期間は原則期限が約2年となっています。自治体が借り上げた民間賃貸住宅の場合、家賃や共益費、退去時修繕費などは自治体の負担となり、入居者の負担はありません。ただし、駐車場や光熱費などは入居者の負担となります。
 

税金や各種支払いなどを軽減、猶予をしてほしい

災害により収入が減少するなど一定の事由に該当する場合次のような税金などが減免・免除されることがあります。
 
・住民税
・所得税
・健康保険料
・公共料金
・電気、ガス、水道料金など

 

生活に困窮している

災害により生活が困窮してしまった場合、生活保護や各種の自立支援制度を受けられることがあります。内容としては次のようなものがあります。
 
・生活費の支給
・自立の支援
・子どもの学習支援
・就労訓練事業など

 
対象となる人や給付の内容は生活の状況、家族構成などによって異なります。
 

被災時には公的な制度による支援を受けることができます

災害の発生に備え国や自治体、その他の支援機関はさまざまな制度を用意しています。今回紹介したもの以外にも支援制度は多く存在しています。
 
国やお住まいの自治体、周辺の支援機関がどのような支援制度を用意しているか一度確認しておきましょう。支援を受けることでより早く生活を立て直すことができるはずです。
 
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
 

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