公開日:2019.07.03 暮らし

【FP解説】養育費を払わない相手、法改正で何が変わる?

養育費の取り決めをしても、不払いの場合、相手の勤務先が不明などで、相手の給料を差し押さえるのが難しい現実がありました。5月に改正民事執行法が改正され、相手の財産の差し押さえがしやすくなりました。
 
新美昌也

執筆者:

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

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新美昌也

執筆者:

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
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養育費の支払いは親の義務

養育費は,子どもを監護・教育するために必要な生活費、医療費、教育費などの費用をいいます。 一般的には、子どもが成人するまで、または、大学を卒業するまで養育費の支払い義務があるとされています。
 
子どもがいる夫婦が離婚する場合、基本的には、どちらか一方が親権者となって子どもを養育する ことになります。離婚により親権者でなくなったとしても親には変わりありませんから、子どもを扶養する義務があります。
 
養育費の負担義務は、親の生活に余力がなくても自分と同じ水準の生活を保障するという強い義務(生活保持義務)だとされています。
 
したがって自己破産しても養育費の負担義務がなくなるものではありません。離婚しても親として子どもが経済的に自立するまで成長を支える義務があります。
 

養育費の取り決めを必ずする

養育費をもらえる権利があることと、実際に養育費を支払ってもらえるかは別の問題です。相手に財産が全くない場合は仕方ありませんが、そうでない場合は確実に養育費を払ってもらえるように養育費の取り決めをしておくことが大切です。
 
養育費の金額、支払い時期、支払い期間、支払い方法など取り決めの内容は、支払いを確実にするために書面にしておきましょう。公証役場で公正証書(強制執行ができる旨の記載があるもの)にしておくと安心です。
 
なお、離婚の当事者間で話し合いができないときは、家庭裁判所に調停または審判を申し立てることができます。 家庭裁判所の調停でも話し合いがつかない場合は、最終的には家庭裁判所の審判で決めることになります。
 

養育費はいくらもらえる?

養育費の金額は当事者で話し合って決めます。家庭裁判所が、養育費または婚姻費用の算定をする際に参考として活用している資料に「養育費・婚姻費用算定表」がありますので目安になります。
 
この算定表では、両親の収入や養育する子どもの数、年齢に応じて養育費のおおよその金額が示されています。話し合いがまとまらない場合は調停を利用しましょう。
 
厚生労働省「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」によると、養育費の取り決めをしている母子世帯は42.9%となっていますが、養育費を「現在も受けている」母子世帯は24.3%にすぎません。
 
養育費を現在も受けている、または受けたことがある母子世帯の養育費の1世帯の平均額は月額4万3707円となっています。
 

法改正で養育費を払ってもらいやすくなる

養育費を相手が払ってくれない場合、相手の預貯金や給料を差し押さえる必要があります。そのためには、相手の勤務先や相手の口座のある支店を自分で調べる必要があります。
 
しかし、現実問題として、相手の勤務先や口座のある支店が不明な場合も少なくなく、簡単に調べることもできません。
 
2019年5月に成立した改正民事執行法(1年以内に施行)では、確定判決などに基づいて地方裁判所に申立てすることにより、相手の預貯金の口座情報や勤務先の情報を、金融機関や市区町村、年金事務所から取得できるようになりました。
 
養育費の取り決めは必ず行い、公証役場で公正証書(強制執行ができる旨の記載があるもの)にしておくことをお勧めします。
 
執筆者:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー
 

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