キャッシュレス決済でよりお得にお買い物をするコツとは?
配信日: 2019.12.20 更新日: 2021.04.05
執筆者:大堀貴子(おおほり たかこ)
CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員
2008年南山大学法学部法律学科卒業後、大手証券会社で、営業として勤務。主人のタイ赴任がきまり、退社。3年間の在タイ中、2人をタイで出産、子育てする。本帰国後、日本で3人目を出産。現在、3人の子育てと長女の国立小学校受験に奮闘中。子供への早期教育の多額の出費、住宅ローン、子供の学資資金、また老後資金準備のため、いろいろな制度を使って、資産運用をしています。実際の経験を踏まえた、お金に関する、役立つ情報を発信していきたいと思います。
目次
広がるキャッシュレス
2019年10月1日の8%から10%への消費増税に伴い、キャッシュレス決済をすると、中小・小規模の店舗は5%、フランチャイズ店やガソリンスタンドでは2%が還元されます。還元期間は2020年6月末までとなっており、還元原資は国が負担してくれます。
一般社団法人キャッシュレス推進協議会の「キャッシュレス・ロードマップ2019」によれば、2016年時点の各国のキャッシュレス決済比率において、韓国96.4%、中国65.8%、アメリカ46%と各国は40~60%台であるのに対して、日本は19.9%にとどまっています。
そこで、経済産業省では日本のキャッシュレス決済比率を40%に引き上げ、将来的には世界最高水準の80%到達を目指しています。
「キャッシュレス・消費者還元事業」により、キャッシュレス・消費者還元事業登録加盟店数は2019年11月11日現在約73万店となり、21日には77店になる見込み(11月12日時点)で、課題となっていた対象店舗の数も増えつつあります。
この還元対象となるキャッシュレス決済手段は、クレジットカード・デビットカード・電子マネー/プリペイドカード・スマホ決済/QRコード決済と大きく分けて4種類ありますが、その決済手段の中でポイント還元率が高くなるのはどれでしょうか。
QRコード決済とクレジットカードを組み合わせる
QRコード決済とは、専用アプリをスマホにダウンロードして、支払う方法です。アプリに表示されるバーコードをレジで店員さんに読み取ってもらう(コンビニ等)か、レジ横に表示されているQRコードを読み取って決済する価格を入力し決済完了後、画面を店員さんに見せて(中小店舗に多い)支払います。
アプリで支払った金額は、アプリに事前登録した銀行口座やクレジットカードから引き落とされます。
このうち、クレジットカードからチャージする方が、ポイント還元率が高くなります。なぜなら、QRコード決済自体でポイントが付与される上、クレジットカードから引き落としするときにクレジットカード自体のポイントも付与されるため、ポイントを二重取りできるからです。
全てのQRコード決済が、クレジットカードが登録できるとは限りません。そこで、クレジットカード登録できるQRコード決済をいくつか見ていきましょう。
PayPay×Yahoo!JAPANカード
PayPay
PayPayはチャージの場合、利用できるクレジットカードはYahoo!JAPANカードのみとなっています。Yahoo!JAPANカードのポイントはTポイントで付与されます。Yahoo!JAPANカードは年会費無料で作ることができます。
なお、Yahoo!JAPANカード以外のクレジットカードは後払いであれば利用できますが、PayPay残高への還元がなくなるため、ポイントを二重取りすることができません。
楽天ペイ×楽天カード
楽天ペイ
楽天ペイは、どの店舗でも楽天スーパーポイントが5%還元されるキャンペーンなど、特定の期間でキャンペーンを実施したりしています。(ポイント付与上限や事前エントリー必須などの条件あり)年会費無料の楽天カードと組み合わせることで、同じ楽天スーパーポイントを1%上乗せで貯めることができます。
d払い×dカード
d払い
2019年12月2日~2020年3月31日までのキャンペーンで、キャッシュレス・消費者還元事業の5%還元対象店舗でd払いをすると、5%のdポイントが上乗せして付与されます(要エントリー)。
さらにd払いの支払いをdカードにすれば1%分のdポイントが上乗せされるお得なキャンペーンです。その他にも還元キャンペーンが行われているため、こまめにチェックし、事前エントリーが必要であれば済ませておきましょう。
得するためには最新情報を要チェック!
それぞれのQRコードで、毎月独自の還元キャンペーンが開催されています。主要アプリをダウンロードしておいて、ときどきアプリを開くだけでも最新情報を入手できるので、お得な還元策をチェックしておきましょう。
また、LINE Payはクレジットカードを登録できない決済方法で二重取り不可でしたが、2020年1月に「Visa LINE Payカード」が発行される予定で、初年度は還元率が3%となりLINE Payに連携できる予定となっています。こちらはすでに申込受付が終了しているものの、続々新しいお得情報が出てくるので、気にかけてチェックしておきましょう。
出典
経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」
PayPay株式会社「キャッシュレス・消費者還元事業とは」
楽天株式会社「楽天ペイ」
株式会社NTTドコモ「かんたん、お得なd払い」
LINE株式会社「Visa LINE Payカード」
執筆者:大堀貴子
CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員