夏の電気代を節約! 知っておきたい「冷房・除湿・送風」の使い分け

配信日: 2020.07.30 更新日: 2020.09.02

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夏の電気代を節約! 知っておきたい「冷房・除湿・送風」の使い分け
エアコンには冷房・除湿・送風の機能がありますが、効果的な使用方法はご存じですか? うまく使い分けることで快適に過ごせるだけではなく、電気代を節約することも可能です。今回は、それぞれの機能の違いやエアコンの電気代の節約方法をご紹介します。
松木優子

執筆者:松木優子(まつき ゆうこ)

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冷房・除湿・送風の違いは?

冷房

室内の温度を下げる機能です。室内の空気を集めて熱を取り除き、冷たくなった空気を室内に戻すことで温度を下げます。夏の暑い日など、とにかく室内の温度を下げて涼しくしたい場合に使います。

除湿

室内の湿度を下げる機能です。室内の空気を集めて水分を取り除き、乾いた空気を室内に戻すことで除湿をします。除湿には2つの方式があります。
 
■弱冷房除湿
多くのエアコンに採用されている方式です。空気は、水分を取り除く際に温度が下がります。温度が下がった空気をそのまま室内に戻すので、弱い冷房をかけているのと同じような状態になります。人によっては肌寒く感じることもあります。
 
■再熱除湿
水分を取り除いて温度が下がった空気を、温めてから室内に戻します。これにより室内の温度を下げずに除湿ができるため、肌寒さが軽減されます。ただし空気を暖める分、電気代が比較的高くなります。
 
いずれの除湿方法も、それほど暑くないけれど湿度が高い梅雨時期などに使うと効果的です。

送風

温度や湿度を下げる機能ではなく、扇風機やサーキュレーターのようにファンを回して風を送ります。風が送られると空気が循環するため、室内の温度を均一にすることができます。また、冷房や除湿の後に送風を使用することで、エアコン内のカビの発生を抑える効果も期待できます。

電気代を安くする方法は?

冷房・除湿・送風を比較!

それぞれの機能と消費電力量を比較すると、次の表のようになります。

※東京電力エナジーパートナー 「でんきの省エネ術 エアコン」より筆者が作成

 
外の気温やエアコンの設定温度などにより異なりますが、消費電力量がもっとも少ないのは「送風」、次に「弱冷房除湿」「冷房」「再熱除湿」と続きます。
 
いつでも冷房を使うのではなく、気温が高くて暑い日は「冷房」、涼しくて湿気が多い雨の日は「除湿」、それほど暑くない日や室内の温度を均一にしたいときは「送風」というように使い分けることで、電気代を節約できます。

冷房はつけっぱなしの方が電気代を節約できる?

冷房は、室内の空気が設定温度に達するまでに特にパワーを使います。設定温度に達した後は、室内の温度を保つため弱運転に変わります。冷房のつけ始めに特に電気代がかかるため、頻繁につけたり消したりするより、つけっぱなしにした方が電気代を抑えることができます。

使い方次第で、電気代をもっと節約!

エアコンの機能の使い分け以外にも、次のことに注意するとさらに電気代を節約できます。

室内をできるだけ涼しくしておく

冷房を使う際、室内温度と設定温度の差が大きいほどエアコンはパワーを使うため、電気代がかかります。
 
冷房をつけている間はドアや窓の開閉を減らす、カーテンやすだれで日差しをカットするなどして、できるだけ外の熱気を室内に入れないようにすると、エアコンが使うパワーを減らせて電気代の節約につながります。

冷房は28℃を目安に

外気31℃のときに冷房(2.2キロワット)を1日9時間使用した場合、設定温度を27℃から28℃に上げると、年間で約820円の節約になります。

フィルターは月に1〜2回掃除しよう

フィルターが目詰まりしているエアコン(2.2キロワット)と、フィルターを掃除したエアコンを比較すると、年間で約860円の節約になります。

室外機の吹き出し口に物を置かない

室外機の吹き出し口が物でふさがれたり、アルミフィンにゴミや木の葉、ペットの毛などが詰まったりしていると、動作効率が下がってしまいます。室外機とその周りはきれいな状態にしておきましょう。
 
今年の夏はエアコンを上手に使って、できるだけ電気代を節約してみてはいかがでしょうか?
 
参考
DAIKIN 「冷房と除湿はどう違う?」
東京電力エナジーパートナー 「でんきの省エネ術 エアコン」
経済産業省 資源エネルギー庁 「省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約」
 
執筆者:松木優子
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。フリーライター
 
監修:FINANCIAL FIELD編集部


 

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