更新日: 2020.12.08 その他暮らし
ここにも新型コロナの影響?インターネット通販のトラブル増加、注意点は?
スマートフォンの普及により、パソコンでインターネットを使えなくても、インターネット通販を利用することができるようになりました。
身近になったインターネット通信販売ですが、利用する人が増えた分、トラブルも増加していると国民生活センターが公表しています。いったい、どんなトラブルが発生したのでしょうか。それを防ぐには、どうしたら良いのでしょうか。
執筆者:林智慮(はやし ちりよ)
CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。
通信販売にはクーリング・オフ制度はありません
スマートフォンで動画を楽しむ機会が増えましたが、休校中に動画を見ていた子どもが、広告に誘導され、通信販売のトラブルに巻き込まれる事例がありました。
「この動画をご覧の方だけに。◯◯%安いお試し価格!」に誘われて、お試し1回だけのつもりで申し込んだら、実は定期購入であって、2回目以降は高額な値段を要求された事例や、「初回無料、電話で解約OK」なので2回目以降を解約しようとしたら、1回目が無料にならなかった例などがあります。
また、解約したのに解約にならず料金を請求されたという例もあります。通信販売にはクーリング・オフ制度はありません。返品する場合は、業者の返品特約に従います。返品特約がない場合、商品を受け取った日を含めて8日以内であれば、購入者が送料を負担して返品できることになっています。
購入する前に注文確認画面が出ます。自動継続や何回以上の継続が必要であるか、規約や返品・解約について確認して、購入完了ボタンを押すようにしましょう。
代金を払ったのに、商品が届かない
代金を前払いで支払ったのに商品が届かなかった、届いた商品が粗悪品だった等のトラブルも発生しています。この場合、サイトの運営者の氏名・住所・電話番号の記載がない場合や、サイトの文章が変な日本語、支払い方法が銀行振込のみの場合は特に注意しましょう。お金をだまし取る目的の可能性があります。
他に、注文をしようと申込フォームに個人情報を入力したが、何も連絡がないというような事例もあります。個人情報やクレジットカードの情報を搾取する目的で作られたサイトの可能性があります。変だなと思ったら、サイトの利用や入力をしないようにしましょう。
子どものインターネット利用を保護者が見守る
新型コロナウイルスによる休校により、小中学生を中心に、オンラインゲームの課金問題が増加しています。クレジットカードを登録してある親のスマートフォン、キャリア決済ができるスマートフォンを使っての課金や、親のクレジットカードを勝手に持ち出して使用している例もあります。
ご家庭でインターネット利用のルールを話し合い、未成年者のインターネット利用に保護者が目を配るようにしましょう。フィルタリングの利用、ペアレンタルコントロールはもちろんのこと、クレジットカードの保管やパスワード等の管理を慎重にしましょう。
未成年者が親の承認がないまま行った契約は、取り消しができます。取り消しができれば、さかのぼって契約が無効になります。しかし、未成年者が行ったと認められるかは状況によります。生年月日を偽って利用した場合など、取り消しができない場合もあります。
トラブルに遭ったらお近くの消費生活センター、消費者ホットLINE(局番無しの188)に相談しましょう。
(参考・引用)
■国民生活センター「令和2年9月17日 報道発表 「新しい“消費”生活様式」の影響で相談増加!? インターネット通販のトラブルにあらためて注意!」
■国民生活センター「「これって1回限りじゃないの!?」 通販申込前の確認ポイント」
■消費者庁「インターネット消費者トラブル防止キャンペーンTOP」
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者