ワンクリック詐欺に引っかかってしまった! そんな場合の対処法とは?

配信日: 2021.01.27

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ワンクリック詐欺に引っかかってしまった! そんな場合の対処法とは?
ワンクリック詐欺とは、ウェブサイトや電子メールに表示されたURLを一度クリックやタップしただけで、一方的にサービスへの入会などの契約が成立したと宣言され、多額の料金の支払いを求められるという詐欺です(総務省ホームページ「安心してインターネットを使うために『国民のための情報セキュリティサイト』ワンクリック詐欺に注意」より引用)。
 
2015年に、国民生活センター消費生活情報ネットワークシステムに相談された販売方法・手口のうち、ワンクリック請求は相談件数2位で8万件、内、アダルトサイトの相談が89%を占めていました。
 
2019年には、ワンクリック請求は相談件数1万2000件で7位と少なくなっている一方で、スマートフォンの普及により、だます手口は手を替え品を替え、多様化されてきているようです。
 
新型コロナウイルス感染症の影響で家にこもることが多くなり、インターネットを利用する機会が増えています。詐欺にあう機会は増えているのです。減少したワンクリック詐欺も、増加することが懸念されます。
林智慮

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

無料だったのに

どのように「登録完了」になり、料金を請求されるのでしょうか。

・検索からアダルトサイトへ。無料動画を再生しようとしたら「登録完了」と表示された。
・知らないアドレスからメールが来た。興味を持ったのでリンクを開いたら、いきなり「入会ありがとうございます」の画面が。
出会い系サイト、ゲームのサイト、無料動画サイトから登録へ誘導されることもあります。

特定のサイト以外にも、スマホ操作中に手が滑って誤って、うっかりと広告をタップしてしまい、「登録完了画面になり料金を請求されるというような、操作ミスで有料登録とされてしまう場合もあります。
 
正当な契約だと思わせ、不当な料金を請求してきます。携帯電話の個体識別番号や、パソコンの固有識別番号、IPアドレスなどを表示して、利用者は特定されていると思わせます。
 
期限内に払わないと、延滞料が加算される、法的措置を取る、学校へ連絡するなど、業者に連絡を取らないと大変! と焦らせます。
(総務省ホームページ「安心してインターネットを使うために『国民のための情報セキュリティサイト』ワンクリック詐欺に注意」より、要約引用)
 

慌てず、無視。決して業者に連絡してはいけません

ワンクリック請求は、絶対に業者に連絡をしてはいけません。無視します。個体識別番号やIPアドレスだけでは住所や個人は特定できません。よって、業者が訴えてくるなどできません。
 
しかし、こちらから連絡を取ってしまうと、相手に電話番号を知られてしまいます。結果的に「個人情報」を与えてしまい、より大きな金額を請求される、個人情報を利用される被害につながってしまいます。
 
商品の代金や役務の対価が請求される場合は、特定商取引法の規制対象になります。ワンクリック請求は、入会となる行為を申込操作時に「明示」していること、消費者が申込内容を確認し、訂正できるようにしていることを満たしていないため、特定商取引法に違反します。
 
また、電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律(平成13年法律第95号)によれば、事業者・消費者間の電子契約では、消費者が申し込みを行う前に、消費者の申し込み内容などを確認する措置を事業者側がとっておかないと、間違って消費者が申し込んだ意思表示は無効となります。
 
クリックする前に文面や利用規約をよく読むこと、そして、子どもの利用にはフィルタリング等のペアレンタルコントロール機能を利用することで、詐欺被害を遠ざけられます。
 

「登録完了」画面が消えないときは

「登録完了」画面を削除しましょう。
 
サイトを表示しただけで、ウイルスに感染する場合もあります。セキュリティ警告がでて来たら、実行はしないようにしましょう。ウイルスに感染してしまい、「登録完了」画面が消えない、消してもまた表示される状態になります。
 
画面の削除、その他端末別の対策方法については、情報処理推進機構「ワンクリック詐欺被害」への対策を参考にしてください。
 
さらに、
 

<パソコンの場合>

情報処理推進機構ホームページ「【注意喚起】ワンクリック請求に関する相談急増!パソコン利用者にとっての対策は、まずは手口を知ることから!」

 

<スマートフォンの場合>

情報処理推進機構ホームページ「「スマートフォンでのワンクリック請求の新しい手口にご用心」~ 業者への電話、メールは絶対NG ~」

 
上記を参照してください。
 
心配な方や、業者に連絡をしてしまった方は、消費者ホットライン188、お近くの消費生活センター、警察(都道府県本部サイバー犯罪相談窓口)へ相談しましょう。
 
(参考・引用)
国民生活センター 令和2年8月6日発表「PIO-NETにみる2019年度の消費生活相談の概要」

国民生活センター 平成28年8月18日発表「2015年度のPIO-NETにみる2015年度の消費生活相談の概要」

総務省「安心してインターネットを使うために 国民のための情報セキュリティサイト/ワンクリック詐欺に注意」

総務省「安心してインターネットを使うために 国民のための情報セキュリティサイト/事例14:ワンクリック詐欺に注意」

警視庁「インターネット閲覧中に突然料金請求画面が表示された」

情報処理推進機構「「スマートフォンでのワンクリック請求の新しい手口にご用心」~ 業者への電話、メールは絶対NG ~」

情報処理推進機構「ワンクリック詐欺被害への対策」

情報処理推進機構「【注意喚起】ワンクリック請求に関する相談急増!パソコン利用者にとっての対策は、まずは手口を知ることから!」

国民生活センター「不審な請求 プリペイドカードの番号は教えないで」

消費者庁「特定商取引法に違反する事例」

経済産業省 平成13年 経済産業省商務情報政策局情報経済課「電子契約法について」

 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者
 

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