更新日: 2021.04.07 暮らし

ひとり親世帯に用意された、手当や補助にはどんなものがある?

執筆者 : 新井智美

ひとり親世帯にとって、子育て費用の負担は想像以上に大きいものです。特に、仕事と子育ての両立が難しく、フルタイムでの勤務が難しいケースであれば、収入が少なくなり何らかの支援が必要となるかもしれません。
 
今回は、ひとり親世帯に対して用意されている手当や支援制度について紹介します。
 
新井智美

執筆者:

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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聞くのは耳ではなく心です。
あなたの潜在意識を読み取り、問題解決へと導きます。
https://marron-financial.com

新井智美

執筆者:

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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国による支援制度

ひとり親世帯に対する国の支援制度には、以下のものがあります。
 

■児童手当

児童手当は、子ども・子育て支援の適切な実施を図るため、父母やその他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、子どもの家庭等における生活の安定に寄与しています。次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的として、0歳から中学校卒業までの児童を養育している方に支給されるものです。
 
ただ、0歳から中学校卒業までの児童を養育している方すべてに支給されるわけではなく、対象となる方および所得制限の要件を満たす場合にのみ支給されます。その詳細は以下のとおりです。
 
1.支給対象となる方
中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している方
 
2.支給額
支給額は、児童の年齢および人数によって異なります。詳しくは以下のとおりです。
 

 
3.所得制限


 
扶養親族等の数に応じて、限度額(所得額ベース)は、1人につき38万円(扶養親族等が同一生計配偶者(70歳以上の者に限る)、または老人扶養親族であるときは44万円)を加算した額となります。
 
また、所得制限限度額以上の場合は、特例給付として月額一律5000円が支給されます。
(参考:内閣府「児童手当制度のご案内」(※1))
 

■児童扶養手当

父母の離婚などで、父または母と生計を同じくしていない児童が育成される世帯(ひとり親世帯等)の生活の安定と自立の促進に寄与し、児童の福祉の増進を図ることを目的として、手当を支給する制度です。こちらも児童手当と同様に支給される側の要件を満たす必要があります。
 
1.支給対象となる方
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童を監護する母、監護かつ生計を同じくする父または祖父母など養育する方。
 
2.支給額
児童扶養手当の金額は、監護する児童の人数と所得(収入)ベースから得られる所得制限限度額による全部支給、あるいは一部支給で異なります。
 

 
3.所得制限限度額(収入ベース)

●全部支給(2人世帯):160万円
●一部支給(2人世帯):365万円
(参考:厚生労働省「IV経済的支援 P2 児童扶養手当制度の概要」(※2))

 
児童手当および児童扶養手当を受給するためには、自治体の窓口への申請が必要です。該当する方は申請手続きを忘れないようにしてください。
 

自治体による支援制度

国による支援制度のほかに、自治体によっては独自の支援制度を用意しているところもあります。
 

■児童育成手当

児童育成手当は東京都独自の制度です。児童の心身の健やかな成長に寄与することを目的に支給されるもので、こちらについても、支給対象者の要件を満たす必要があります。
 
1.支給対象者
以下のいずれかの状態にある、18歳になった最初の3月31日までの児童を養育している保護者の方が対象です。
 

●父または母が死亡している児童
●父母が離婚した児童(事実婚の解消を含む)
●父または母が重度の障害(身体障害等級1・2級と同程度)の状態にある児童
●父または母に1年以上遺棄されている児童
など

 
2.支給額
児童1人あたり1万3500円(月額)
 
3.所得制限

(注:自治体によって異なる。数値は東京都北区のもの)
 
扶養家族が1人増えるごとに、所得制限額に38万円が加算されます。
 

■ひとり親世帯向けの給付金

また、国による支援制度の1つとして、児童扶養手当に加算される形の給付金が支給されることがあります。
 
●ひとり親世帯臨時特別給付金
2020年に実施された「ひとり親世帯臨時特別給付金」は、新型コロナウイルス感染症の拡大を鑑み、児童扶養手当を受けている人だけなく、新型コロナウイルス感染症の拡大によって収入が減少した世帯に対しても支給されました。支給内容については、以下のとおりです。
 
1.支給対象者

●2020年6月分の児童扶養手当の支給を受けている方
●公的年金給付等を受給していることにより、児童扶養手当の受給額が0円もしくは未申請の方
●新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変するなど、収入が児童扶養手当を受給している方と同じ水準となっている方

 
2.支給額
基本給付:1世帯5万円(第2子以降1人につき3万円)
 
もともと児童扶養手当を受けている方で、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変し、収入が減少している方に対しては、追加給付として1世帯5万円が支給されています。
(参考:厚生労働省「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(仮称)」(※3))
 

今後の取り組みについて

2020年には新たな少子化社会対策大綱が策定され、以下の施策が進められています。
 

■高等教育の修学支援

多子世帯への支援を含む経済的支援として、「高等教育の修学支援」の検討が進められることとなりました。

 

■幼児教育・保育の無償化

2019年10月から実施されている、3歳から5歳までの子ども、および0歳から2歳までの住民税非課税世帯の子どもについての幼稚園、保育所、認定こども園等の費用の無償化を着実に実施するとしています。

 

まとめ

ひとり親世帯に用意されている手当や補助には、本稿で紹介したもの以外にも、自治体独自の取り組みが進められていることがあります。少子高齢化が進んでおり、子育て支援の強化は、国が抱える大きな課題であるといえることから、これからも支援策が増えていくと予想されます。
 
また、このような制度は改正が行われることが多いので、制度の改正情報のチェックを怠らないようにしましょう。手当や給付金は申請が必要になるものや、年に一度更新時期に通知が届くものなど、その対応も忘れないようにしてください。
 
(※1)内閣府「児童手当制度のご案内」
(※2)厚生労働省「IV経済的支援 P2 児童扶養手当制度の概要」
(※3)厚生労働省「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(仮称)」
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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