更新日: 2021.05.26 その他暮らし
産業別に見る平均賃金。賃金が高い産業とは?
しかし、職場内のコミュニケーションが取りづらい、仕事と家事の切り分けが難しいなどのデメリットもあるでしょう。
また、新型コロナウイルスをきっかけに、家で過ごす時間が増え、現在勤務している会社の将来や自身のキャリア、家族との関係を見直す機会が多くなったことから、今の仕事を続けて良いか悩む人もいらっしゃるかもしれません。
今回は、キャリアを見直そうとする方々の参考のために、厚生労働省が発表しているデータをもとに、年度別・男女別の平均賃金の推移と産業別・男女別の平均賃金を確認したいと思います。
執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)
ファイナンシャル・プランナー
中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。
賃金の推移
自分自身の将来の賃金がどうなるのかを考えるために、一般労働者の年度別・男女別平均賃金の推移を表1にまとめました。
これによると、男性の賃金は、平成令和元年は10年前の平成21年に比べ1万1200円の上昇があります。女性については、同年対比で2万3000円の上昇。女性のほうが、1万1800円多く上昇しています。
ただし、男女差があります。男性を100とした場合の格差を見ると、平成令和元年は、10年前の平成21年に比べ、その差が広がっています(令和元年:74.3、平成21年:69.8)。
なお、このデータはあくまで平均です。個人差があるので一概には言えませんが、このデータを見る限り、賃金に大幅な伸びは期待できず、男女間の賃金格差は埋まらないように思われます。
産業別・性別平均賃金
平均賃金を主な産業別・性別で見てみましょう(表2)。
男性では、「金融業、保険業」(46万1700円)が最も高く、次いで「教育、学習支援業」(45万1900円)となっており、「宿泊業、飲食サービス業」(27万8700円)が最も低くなっています。
女性では、「教育、学習支援業」(31万7100円)が最も高く、次いで「情報通信業」(30万6300円)となっており、「宿泊業、飲食サービス業」(20万6000円)が最も低くなっています。
男女の賃金差では、「教育学習支援業」(13万4800円)が最も大きく、次いで「学術研究、専門・技術サービス業」(11万2400円)となっており、「サービス業(他に分類されないもの)」(5万6000円)が最も差が小さくなっています。
これらの数値はあくまでも平均値にすぎませんので、個人差がありますが、ご自身のキャリアアップなどの参考としていただければと思います。
(出典)
厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
厚生労働省「1 一般労働者の賃金」
厚生労働省「(5)主な産業別にみた賃金」
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー