コロナ禍で離婚が増えたって本当? コロナ禍の離婚の現状と離婚後の経済事情とは

配信日: 2021.04.11

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コロナ禍で離婚が増えたって本当? コロナ禍の離婚の現状と離婚後の経済事情とは
コロナ禍で家にいる時間が増え、家族と顔を合わせる時間が劇的に多くなったという話を耳にします。一時期メディアから「コロナ離婚」という言葉も出てきたほど、コロナは私たちの生活をガラっと変えたといえます。
 
さて、その「コロナ離婚」ですが、本当に存在するのでしょうか?
 
今回は、コロナ禍における離婚の現状や、その理由、離婚後の経済面など気になる部分をチェックしてみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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2020年、大型連休明けに離婚調停の申し立てが爆発! 世の妻にいったい何が?

まずは、離婚民間調停の取り扱いが多い「一般社団法人家族のためのADR推進協会」が発表した、令和2年の統計結果(※1)を見てみます。
 

【令和2年 申立件数】

・1月 10件
・2月 7件
・3月 12件
・4月 2件
・5月 16件
・6月 22件
・7月 9件
・8月 15件
・9月 8件
・10月 8件
・11月 7件
・12月 7件

 
コロナがささやかれ始めた年始は特に影響を受けてない様子ですが、自粛生活が始まったり緊急事態宣言が出されたりした4月は、ガクっと申立件数が落ちています。その後、大型連休のある5月やその翌月に、一気に件数が跳ね上がっています。
 
申立人の男女比率を見ると、5月は女性がおよそ95%、6月は女性が70%強と、いずれも妻の不満が爆発している様子がうかがえます。いったい、世の妻に何があったのでしょうか。
 
本発表によると、妻側のコメントは以下のとおり。
 

●私だって共働きでがんばっているのに、なぜ、増えた家事育児は私の負担なの? 平等に分担したいけど話にならない
 
●DV傾向のある夫のせいで息が詰まります。逃げ場がありません。いつも監視されているみたい…
 
●モラハラ夫がリモート勤務で家の中がいつもピリピリ。私も子どもも息をひそめて生活しています
 
●実家に帰りたくてもコロナで帰れない。パートも事実上のクビで賃貸アパートを借りるのも困難。八方ふさがりで別居すらできません

 
家という閉鎖空間で夫と過ごす時間が増えたことにより、5月6月あたりで妻の堪忍袋の緒が切れたことが予想できますね。特に、もともとDVやモラハラの傾向がある夫を持つ家庭が限界を迎えたというのは、想像にやすいといえます。
 
もちろん、リモート勤務を機に夫が家事や育児に積極的に参加するようになったり、夫婦で過ごす時間が増えて絆が深まったり、自粛生活がプラスに働いたという家庭も多いと思います。
 
ただ、一緒に過ごす時間が増えたことにより破滅を迎えてしまう「コロナ離婚」というのも、たしかに存在するということがわかりました。
 
上記の例にもあるように、コロナ禍で経済的に苦しくなり、離婚・別居をしたくてもできなくて苦しんでいる人もいるという事実は見過ごせないもの。こればかりは、国の対策や支援に期待せざるを得ませんね。
 

離婚後の女性がもっとも不安に思うことは、やはり経済面

晴れて離婚が成立しても、ひとりで生きていくのはさまざまな面で不安が大きいもの。特にお子さんを引き取った場合は、不安も倍増してしまいます。
 
実際に離婚を経験した女性は、離婚後の生活でどのようなことに不安を感じているのでしょうか。株式会社Agooraが20代から50代の離婚経験がある女性149名を対象に行った、離婚アンケートの結果(※2)を見てみましょう。
 

【離婚後の生活で不安・負担に感じていることはあるか(複数回答)】

1位:収入が少なく生活が苦しい 43.66%
2位:自分の将来への漠然とした不安 33.8%
3位:特に不安は感じない 29.58%
4位:仕事と子育ての両立 19.72%
5位:子どもとの関係 10.56%

 
半数近くの人が、収入が少なく生活が苦しいと回答しています。特に不安を感じない人も3割程度いるようですが、将来への漠然とした不安を抱く人や、仕事と子育ての両立に悩む人も少なくないことがわかります。
 
離婚後の経済面に不安を抱える女性が約半数の中、慰謝料や養育費の請求はどうなっているのでしょうか。
 

【別れた夫に慰謝料や養育費は請求したか】

・請求した 41.55%
・請求していない 58.45%

 
なんと、経済的に不安であるにも関わらず、元夫に金銭を請求していない人のほうが多いという事実が判明しました。先ほどのDVやモラハラの例を考えると、「怖くて請求できない」「何でもいいから早く離れたい」という気持ちになる女性が少なくないことも想像できます。
 
いずれにせよ、元夫の収入が少なかったり、夫婦関係が悪化しすぎていて話し合いにならなかったりする場合に、慰謝料や養育費を諦めてしまう人がいるということでしょうか。
 
離婚後に経済的な不安を抱える場合は、自分たちで離婚を決めてしまうのではなく、弁護士に相談してしっかりお金をもらえるように取り付けることが大切といえそうです。
 
[出典]
※1 一般社団法人家族のためのADR推進協会「コロナ離婚は本当にあったのか?! 離婚ADR(民間調停)の現場から令和2年の統計結果を発表!」(@Press ソーシャルワイヤー株式会社)
※2 株式会社Agoora「離婚原因1位は『性格の不一致』 離婚経験女性149名を対象に 『離婚弁護士相談広場』が離婚アンケート調査を実施」(@Press ソーシャルワイヤー株式会社)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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