ワーママのお仕事事情。転職意向は? 平均希望年収は? 大変と思うことって?
配信日: 2021.07.17
株式会社キャリアデザインセンターは、同社の運営する「女の転職type」会員を対象に、「ワーママってどう?」をテーマに調査を実施し、有効回答数666名を集めました(※2)。
この調査では、働きながら子育て中の人を「ワーママ」それ以外の人を「ワーママ以外」としています。調査対象の666名のうち、ワーママが26.4%、ワーママ以外の層が73.6%でした。それでは調査の具体的な内容をを見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
すぐ転職したいワーママは少なめ。管理職になりたい意向の人はワーママであるないに関わらず少ない
現在の仕事の満足度について聞くと、ワーママでは「満足」が34.7%、「不満」が56.2%でした。一方、ワーママ以外の層では「満足」が18.3%、「不満」が51.4%となり、満足度ではワーママが2倍近く高い数値となったものの、不満度でもワーママが4.8ポイント上回る結果となりました。
現在の転職意欲を聞いたところ、ワーママでは「今すぐ転職したい」が26.1%、「3ヶ月以内に転職したい」が18.8%で、3ヶ月以内に転職したい人は44.9%になりました。ワーママ以外の層では「今すぐ」が42.7%、「3ヶ月以内」が22.4%と、65.1%が3ヶ月以内に転職したいと回答しました。
ワーママは時短など融通が利く職場であった場合、今以上によい条件がない限り急いで転職しようという人は少ないのではないでしょうか。転職においては新しい職場が見つからない、見つかっても前の職場より条件が悪くなってしまったなどのリスクが伴うため、子どもがいると身動きが取りづらいのは確かです。
今後、管理職になりたいかについては、ワーママもワーママ以外の層も1位は「できればなりたくない」という結果に。「絶対なりたくない」人も含めるといずれも約4割の人が管理職になることに否定的なようです。
「ぜひなりたい」「できればなりたい」という人もワーママ37.5%、ワーママ以外の層34.9%とあまり差のない結果となりました。
3年後の平均希望年収は、ワーママ442万円、ワーママ以外463万円
次に、3年後、どのくらいの年収がほしいか尋ねました。
ワーママでは「400~500万円未満」が32.4%と最も多く、「500~600万円未満」(27.3%)、「300~400万円未満」(21.6%)が続き、平均442万円という結果となりました。
ワーママ以外の層では「300~400万円未満」が29.5%、「400~500万円未満」(28.9%)、「500~600万円未満」(21.9%)という順になり、平均は463万円と、ワーママより少し高い結果に。
調査対象者の年代を見ると、ワーママは最も多いのが40代で46%、次に30代で38.1%でした。一方、ワーママ以外の層では最も多いのが20代で37%、次に30代で31.9%と、年齢が若い人が多いようでした。
一人暮らしなどで自身で生計を立てないといけない人に比べて、夫の収入もあるワーママはそれほど収入がなくても大丈夫なのかもしれません。
ワーママは時間の融通をつけることが大変だが、外からは羨ましく思われている
次に「ワーママって大変(大変そう)と思うことは?」と聞いてみました。
「時間に追われる」と答えた人が最も多く、「周囲に気を遣わせる」「給料が上がりにくい」が続きました。ワーママ自身がより大変と思っていることは「給料が上がりにくい」でした。
一方、ワーママ以外の層が大変そうと思う点は「勤怠が乱れやすい」「重要な仕事を任されにくい」で、子どもの急な病気や、保育園・学校行事などで突発的に休んだり早退しなければならない姿を見て、そう思うようです。
ワーママでよかった(羨ましい)と思うことを聞いたところ、1位は「時短勤務」でした。ワーママ以外の層では「時短勤務」「業務量を調整してもらえる」「勤怠が乱れても許されやすい」「フレックス勤務」など時間を融通してもらえることを羨ましい点として挙げる人が多い結果になりました。
ワーママにはどんな制度やサポートが必要か聞いたところ、「会社・上司の理解」がトップで、「時短勤務」「リモートワーク」が上位を占めました。
コロナを機にリモートワークを推奨する企業が増え、嬉しく思うワーママも多いことでしょう。ワーママ以外の層からは「勤怠の乱れをカバーするヘルプ体制」「業務量の調整」という意見が多く、急な休みなどに対応できる体制が必要と感じているようです。
「ワーママって気を遣うな(遣われてるな)」と思うことについては「勤怠が乱れた時の急対応」がトップに。「急な仕事の依頼」に次いで「飲み会の調整」が特にワーママから多く挙がりました。
一昔前と違って今ではワーママが増え、時短やリモートワークなどの制度が整ってきています。周囲もワーママの事情に気を配り、働きやすい環境に変化しているように思います。いつかは自分や、自分の妻も子育てと仕事を両立することになるかもしれない、という考えからワーママに対する配慮が広がっているように感じます。
[出典]
※1:内閣府「令和2年版男女共同参画白書(概要)」(令和2年7月)
※2:株式会社キャリアデザインセンター「ワーママとワーママ以外の意識調査」(株式会社 PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部