更新日: 2022.07.19 子育て

小学生の子ども、どのくらい費用がかかる?

執筆者 : 前田菜緒

小学生の子ども、どのくらい費用がかかる?
未就学児や小学1~2年生の子を持つ親なら、小学校でどのくらいのお金がかかるのか気になるかもしれません。そこで、どの程度の費用がかかるのか、具体的な金額を確認しましょう。
前田菜緒

執筆者:前田菜緒(まえだ なお)

FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士

保険代理店勤務を経て独立。高齢出産夫婦が2人目を産み、マイホームを購入しても子どもが健全な環境で育ち、人生が黒字になるようライフプラン設計を行っている。子どもが寝てからでも相談できるよう、夜も相談業務を行っている。著書に「書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方」(翔泳社)

https://www.andasset.net/

公立小学校でかかる費用

文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査」によると、公立小学校でかかる学校教育費費は、年間6万3102円、給食費は4万3728円です。これは、年間の平均費用ですが、学年ごとの金額は下記の表のとおりです。1年生は、体育用品などの学用品、ランドセル等の通学用品の購入があるため、費用は最も高くなっています。
 


 
とはいえ、学校教育費の平均は約6万円ですから、1ヶ月あたり約5000円、給食費は20日学校に行くとすると、1食あたり約200円です。給食は栄養バランスが考えられていますし、朝から毎日勉強を教えてもらって、この金額は義務教育だからこそ。破格の値段といえるでしょう。
 

学校以外にかかる費用は

一方、学校以外にかかる費用は家庭によってさまざまでしょう。平均は21万4451円だそうですが、学校外活動費は地域によって大きな差があります。人口規模が小さい市町村ほど費用は小さく、都市部や東京23区ほど費用は高くなっています。
 


 
5万人未満の市町村と指定都市・特別区の学校外活動費を比べると、その差は約1.8倍。金額にすると、年間約12.5万円ですから、6年間だと75万円もの差になります。
 
筆者は、ファイナンシャルプランナーとして個人の方のライフプラン相談を行っていますが、確かに、都内在住のご相談所者は教育熱心な方が多いです。地方だと高校まで当たり前のように公立学校を選択しますが、東京に住んでいると中学から私立を考えている人も多く、東京都教育委員会「令和3年度公立学校統計調査報告書」によると、実際、東京の私立中学の進学者は約18%います。
 
どの程度の教育を受けさせるかは、環境に大きく影響されます。周囲が教育熱心だと自分もその考えに染まりがちになるでしょう。まずは、上記「人口規模別の学校外教育費」を参考に、自分の子どもの場合はどうなのか想像しつつ、教育費を見積もってみましょう。
 

小学校でかかる費用は総額約193万円

ここまで、小学校でかかる費用と学校以外でかかる費用について見てきましたが、平均額を6年分すると約193万円です。6年間通いますから、総額にするとインパクトは大きいですが、 前述したように月にならすと小学校ではまだお金はかかりません。
 
中学受験のために試験対策の塾に行くなら、年間100万円ほどかかることもありますが、そうでないなら小学生のうちはまだまだ貯めどきです。
 
大学に向けてお金を準備する家庭は多いと思いますが、大学にかかるお金は授業料だけではありません。定期代、教科書代、パソコン代など、さまざまな費用がかかります。日本政策金融公庫の令和3年度「教育費負担の実態調査結果」によると、大学在学中にかかる費用は、授業料や入学金を含めて、国公立大学では481.2万円、私立大学文系では689.8万円、私立大学理系では821.6万円です。
 
すぐに準備できるお金ではありませんから、計画的に準備することが必要です。子どもの年齢から逆算して、今から積み立てて準備を始めたいですね。早く準備を始めた人ほど、後悔せずにすみますよ。
 

出典

文部科学省 平成30年度子供の学習費調査/2 調査結果の概要
東京都教育委員会 ホームページ
令和3年度公立学校統計調査報告書【公立学校卒業者(令和2年度)の進路状況調査編】
日本政策金融公庫 子供1人当たりにかける教育費用(高校入学から大学卒業まで)は減少 ~令和3年度「教育費負担の実態調査結果」~

 
執筆者:前田菜緒
FPオフィス And Asset 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2019年FP協会広報スタッフ
 

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