更新日: 2022.08.31 子育て

エスカレーター式の私立小学校に通わせる家庭の平均年収は?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

エスカレーター式の私立小学校に通わせる家庭の平均年収は?
エスカレーター式の私立小学校に通うと、高校受験や大学受験がないので子どもがのびのび過ごせることや、学校ごとの特色あるカリキュラムを組めることなど、さまざまな魅力があります。
 
とはいえ、学校教育費が安い公立と比べると、私立は小学校から授業料をはじめとした多額の費用がかかります。
 
ここでは、子どもをエスカレーター式の私立小学校に通わせている家庭の平均収入はどれくらいなのかを紹介します。
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小学校から大学まで私立に通わせると学習費は2000万円を超える

文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査1学校種別の学習費」によると、私立小学校の学習費総額(年間)は159万8691円です。
 
内訳は、学校教育費が90万4164円、給食費が4万7638円、学校外活動費が64万6889円となっています。学校教育費の中では授業料が48万5337円と最も割合が高く、次いでその他の学校納付金が18万8525円という順でした。
 
ちなみに公立小学校の場合は学習費総額が32万1281円、そのうち学校教育費は6万3102円、学校給食費は4万3728円、学校外活動費が21万4451円です。
 
私立小学校に通うと、公立小学校に通う場合と比較して学校教育費だけでなく学校外教育費も高額になります。私立小学校に6年通うと、学習費総額は959万2146円です。
 
私立中学校の学習費総額(年間)は140万6433円で、3年間の合計額は421万9299円になります。私立高校の学習費総額(年間)は96万9911円で、3年間の合計額は290万9733円です。私立大学は、大学・学部によって学費は大きく異なります。
 
文部科学省の「私立大学等の令和元年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」によると、文系は117万2582円、理系は154万9688円、医歯系は480万3378円、その他は145万1302円です。
 
2年次以降は入学金を計算に入れず、授業料や施設費などは初年度と同じとみなして卒業年度までの学費を総額で計算すると、文系は約400万円、理系は約543万円、医歯系は約2345万円、その他は約503万円になります。
 
小学校から高校まで私立に通わせた場合にかかる費用は1672万1178円で、大学も含めると最も学費が安い文系に進学したとしても総計は2000万円超えとなります。
 

私立小学校に子どもを通わせる家庭の約65%は年収1000万円以上


 
文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査 5世帯の年間収入段階別、項目別経費の構成比」によると、私立小学校に通わせている家庭の年収が1200万円以上は49.4%、1000~1199万円までは15.2%となっており、収入が1000万円以上の家庭は約65%を占めています。
 
日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果(2021年12月20日発表)によると、一世帯の年収に占める教育費の割合は平均が14.9%となっており、10~20%未満が35.4%と最も多くなりました。エスカレーター式の私立小学校に入学させても家計を圧迫しない収入を考慮すると、最低でも年収は1000万円以上でなければ厳しそうです。
 
厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」によれば、年収1000万円以上の世帯は全体の12.1%ですので、一般家庭にとってはエスカレーター式の私立小学校に子どもを通わせることは、なかなか難しい状況といえるでしょう。
 

エスカレーター式の私立小学校に子どもを通わせられる目安は年収1000万円

子どもの教育費が最もかかるのは大学で、進学する大学や学部によってかかる費用は大きく異なります。小学校から高校まで公立に通えば、その間に大学進学に向けて貯金をすることが可能です。
 
私立小学校は小学校のうちから年間約160万円が必要になります。教育費が家計に占める割合は10~20%程度という家庭が最も多いことを考え合わせると、エスカレーター式の私立小学校に子どもを通わせるには、年収は少なくとも1000万円以上でなければ難しいといえるでしょう。
 

出典

文部科学省 平成30年度子供の学習費調査1学校種別の学習費
文部科学省 令和元年度 私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について
文部科学省 平成30年度子供の学習費調査5世帯の年間収入段階別,項目別経費の構成比(1)学習費総額
日本政策金融公庫 教育費負担の実態調査結果(2021年12月20日発表)
厚生労働省 2019年国民生活基礎調査の結果概要 各種世帯の所得等の状況2 所得の分布状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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