知らないと損! 東京の地下鉄をお得に乗る方法
配信日: 2018.04.26 更新日: 2019.01.11
食費や交際費など減らせるものは多いですが、意外と簡単に節約効果を得られるのが交通費です。
どのくらい節約できるか(お得になるか)、東京の中心部で移動する際に便利な、東京メトロと都営地下鉄で調べてみました。
Text:松浦建二(まつうら けんじ)
CFP(R)認定者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/
東京メトロの1日乗車券は24時間有効
1日乗車券は、一般的に最初に乗車したときからその日の終電まで利用可能ですが、東京メトロでは2016年に24時間利用可能な24時間券へ変わり、魅力度が大幅に増しました。
現在大人600円、小児300円の東京メトロ24時間はどのくらい交通費を節約できるのか、例を挙げて計算してみました。
例えば、新高円寺に住んでいる人が銀座と池袋へ東京メトロで買い物に出かけた場合、通常の運賃は下記のとおりです。
1.新高円寺→銀座 大人237円
2.銀座→池袋 大人195円
3.池袋→新高円寺 大人195円
ICカード(パスモやスイカ等)で乗車すると計627円かかりますが、24時間券を利用すれば600円で済みます。
もし西船橋に用事があったら、行って帰ってくるだけでお得(片道308円を往復)になります。ほとんどの場合、24時間以内(翌日でも可)に3~4回乗れば元が取れ、それ以上は乗れば乗るほどお得になります。
東京メトロの改札を通るときは、「今から24時間以内に東京メトロに乗って、ほかにどこか行く予定はないか?」改めて確認してから乗り方を決めると良いですし、東京メトロ沿線に用事があるときは、なるべく24時間以内にまとめると良いでしょう。
都営地下鉄の1日乗車券は700円
東京メトロと同じように、都営地下鉄にもお得な乗り放題券はありますが、こちらは24時間券ではなく1日乗車券「都営まるごときっぷ」です。
大人700円小児350円で東京メトロより大人は100円高いですが、都営バスや都電荒川線も利用できます。
例えば、光が丘に住んでいる人が、国立競技場と月島へ都営地下鉄で遊びに行った場合、運賃は下記のとおりです。
1.光が丘→国立競技場 大人267円
2.国立競技場→月島 大人267円
3.月島→光が丘 大人370円
ICカード(パスモやスイカ等)で乗車すると計904円かかりますが、1日乗車券を利用すれば700円で済みます。
国立競技場へは行かずに月島を往復するだけでもお得になります。都営地下鉄は東京メトロより路線が少ないですが、都営バスも使えるので利用価値は大きいです。
また、都営地下鉄では期間限定(主に土日祝日)で1日乗車券「都営地下鉄ワンデーパス」を500円で発売しています。都営地下鉄に乗るときは事前に要チェックです。
パスモやスイカを使うだけで8.9%も割引
上記の東京メトロと都営地下鉄の運賃表に、ICカードを利用した場合の割引率を計算して載せておきました。切符を買って乗車する場合に比べてパスモやスイカの場合は少し割り引かれていますが、割引率には統一性がありません。
東京メトロの場合、小児90円の切符はICカードを利用することで82円になり、8.9%も節約できます。しかし小児140円の切符はICカード利用でも139円にしかならず、0.1%しか節約できません。
都営地下鉄も同様で、小児140円の切符がICカードで133円になり、5%節約できる場合もあれば、大人370円の切符のようにICカードでも同額の場合もあります。
割引率が高くても低くても乗る必要があれば乗るでしょうが、普段よく使う区間の割引率を知っていれば、パスモやスイカを忘れずに出かけるようになるかもしれませんし、ほかの経路や回数券等を利用したほうが良い場合もあるかもしれません。
知っていることで節約できることは意外と多いです。いろいろなところにアンテナを張り、小さな支出でも最適かどうか考えるようにして、より賢い生活を実現していきましょう。
Text:松浦 建二(まつうら けんじ)
CFP(R)認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士