更新日: 2022.11.30 その他暮らし

地方で働きたい若者が増えている!? 地方移住の現状とメリット・デメリットとは?

地方で働きたい若者が増えている!? 地方移住の現状とメリット・デメリットとは?
新型コロナウィルス感染症の流行により、テレワークの普及が進んだ影響などで、若者を中心に地方の企業で働きたい方が増加しています。
 
地方移住が注目される理由として、物価水準の安さや自然豊かな暮らしに加え、都会にはないビジネスチャンスが眠っている点などが挙げられます。
 
そこで本記事では、地方移住の現状と、メリットとデメリットについて経済面を中心に解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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地方移住の現状

実際に、地方移住への関心が高まっていることを表す調査結果を2つ紹介します。
 
1つ目の調査結果は、株式会社みらいワークスが2022年9月16日~22日にかけて行った、首都圏大企業管理職に対する「地方への就業意識調査」(調査対象:東京都で勤務する、35~65歳の課長職以上の正社員管理職1650名)です。
 
本調査では、地方の企業で働くことに「興味あり」「やや興味あり」と回答した方の割合は2021年より5.3%増加し、52.0%と過半数に達する結果が出ています。
 
特に若い世代(35~44歳世代)の割合が56.8%と高く、昨年より12.1%も増加しているため、この数年で大きく関心が高まっている現状が分かります。
 
2つ目の調査結果は、内閣府が東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)在住者1万128人に対して2022年9月28日~10月5日にかけて行った「第4回新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」です。
 
この調査では、東京圏で「地方移住への関心」は2019 年12月は「関心がある」(「強い関心がある」「関心がある」「やや関心がある」の合計値)と回答した方の割合が 25.1%だったのに対し、2021年 9~10月では34.0%に上昇しています。
 
また、若い世代(20 歳代)が44.9%と高い割合になっていました。
 
【図表1】
 

 
出典:内閣府 第4回新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査より
 
以上の調査結果から、地方移住への関心は全世代で高まっており、中でも若者が強い関心を持っている実態が読みとれます。
 
こうした結果の背景には、新型コロナウィルス感染症の流行によりテレワークが普及したことや、感染防止の観点から人口の多い地域を避ける方が増えた影響が考えられます。
 

地方移住のメリット・デメリット

次に地方移住のメリット・デメリットは多数考えられるため、ここでは経済面を中心に解説します。
 

【メリット】

●住居費が安く生活コストが抑えられる
●新鮮な食材を安価で購入しやすい
●移住者支援を受けられる

 
地方の生活は、東京などの首都圏と比較すると物価が安いため、生活コストを抑えやすい傾向にあります。特に住居費は生活費の多くを占めるため、東京の賃貸物件で暮らしている方が地方移住すれば、家賃負担を大きく軽減できるでしょう。
 
また、地方ならではの新鮮食材を安価で購入しやすい点も見逃せません。
 
このほか、自治体によって移住者支援を利用できるケースがあり、移住の際に補助金が受けられたり、子育て支援を受けられたりするケースがあるので、事前にチェックするようにしましょう。
 

【デメリット】

●自家用車が必要な場合が多い
●飲食店や娯楽施設が少ない
●就職先の選択肢が少ない

 
地方は東京ほど交通機関が充実しておらず、車がないと不便な地域が少なくありません。
 
加えて、飲食店や娯楽施設が少ないため、家族で外食をする際、旅行・レジャーの際は車での移動が多くなり、結果的に、ガソリン代を始め車の維持費による負担が大きくなる可能性が考えられます。
 
また、東京などと比較して求人数が少ない現状があります。年収も東京と比較すると低い水準になるため、東京から地方へ転職をする場合、同じ業界・業種であっても年収が減るリスクがあります。
 

まとめ

地方移住は注目を浴びており、実際に移住を検討中の方もいることでしょう。
 
しかし、地方移住のメリットばかりではなく、デメリットをよく把握するようにしましょう。経済面では一般的に、生活コストが抑えられると考えられていますが、車の維持費を始め、反対に負担が増えるケースもあります。
 
しっかりとシミュレーションした上で判断することが大切です。
 

出典

株式会社みらいワークス 地方への就業意識調査(2022年度)

内閣府 第4回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査

国土交通省 地方公共団体向け二地域居住等施策推進ガイドライン

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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