更新日: 2022.12.07 その他暮らし

いつの間にか、預金残高が・・・インターネットバンキングでの不正送金が多発

いつの間にか、預金残高が・・・インターネットバンキングでの不正送金が多発
銀行の窓口に行かなくても、ATMに行かなくても、オンラインで取引できるインターネットバンキング。自宅にいながらパソコンで、外出先でも携帯電話やスマートフォンで、振込や残高確認が利用できる金融機関が多くなりました。
 
しかし便利な半面、ちょっとの不注意で「まさか」の出来事が起こります。
林智慮

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

残高がない?! 取られてしまったID・パスワード

A子さんは、インターネットバンキングを利用しています。次の口座引き落としの前に残高確認をしようとログインをしたら、「え?!・・残高がない!」。いったい何が起きたのでしょう。
 
「この前のメールで、ちゃんとパスワードの確認をしたのに」と思った時、そこでようやく、その「確認」が被害の原因であることに気がつきます。
 
数日前、A子さんは利用している金融機関から、口座情報を確認するようにメールを受けました。指定されたリンク先にアクセスして、指示されたとおりにID・パスワード等の情報を入力していたのです。
 
これは、フィッシング詐欺というもので、メールやSMSを送りつけ、偽サイトへ誘導し、口座情報やクレジットカード情報、アカウント情報などの重要な情報を入力させて盗み出します。入力した情報が悪用されて、口座の預金を勝手に送金されてしまったのです。
 

急増! インターネットバンキングでの不正送金

警察庁と金融庁は、令和4年8月下旬から、インターネットバンキングに関わる不正送金被害が急増していると注意喚起をしています。
 
インターネットバンキングに関わる不正送金被害は、令和4年6月までは発生件数・被害額とも減少傾向が続いていました。令和4年1月~6月の間で145件発生し、被害額は約3億2100万円でしたが、8月だけで70件発生し、約2億1300万円、9月1日~15日の半月だけで184件発生し、被害額は約1億6900万円と急増しています。
 

 
自分が利用していない金融機関であればおかしいことに気がついて無視もできますが、いつも利用している金融機関からの「ご確認ください」というメールで、しかも不正アクセスがあった等の不安をあおる内容ですと、確認しなければと焦ってしまいます。
 
しかし、ちょっとした注意をすることで、被害を防ぐことができます。
 

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情報を盗られないために

メールやSMSからフィッシングサイトへの誘導の他に、ウイルス感染により情報を抜き取る手口も見られます。手口が巧妙になっていて、金融機関からのメールが本物か偽物か分かりにくいものもあるので注意が必要です。
 
金融庁ホームページには、以下のように注意するポイントが明示されています。
 

● 心当たりのないSMS等は開かない(IDやパスワード等をSMS等で金融機関が直接問い合わせることはありません)
 
● 金融機関のウェブサイトへのアクセスに際しては、SMS等に記載されているURLからアクセスせずに、事前に正しいウェブサイトのURLをブックマーク登録しておき、ブックマークからアクセスする。または、金融機関が提供する公式アプリを利用する
 
● フィッシングメールが大量に届いている時は、迷惑メールフィルターの強度を上げて設定する
 
● 金融機関が推奨する多要素認証等の認証方式を利用する
 
● 金融機関の公式サイトにおいて、ウイルス対策用のソフトが無償でダウンロードできる場合は、導入を検討する
 
● パソコンのセキュリティ対策ソフトを最新版にする
 
● インターネットバンキングの利用状況を通知する機能を有効にして、不審な取引(行った記憶のないログイン・パスワードの変更・送金等)に注意する。口座残高や入出金明細はこまめに確認し、身に覚えのない取引があった際には、早急に金融機関に照会する

 
(金融庁 インターネットバンキングによる預金の不正送金事案が多発しています。 より引用)
 
また、独立行政法人情報処理推進機構2013年9月2日公表・今月の呼びかけ「 インターネットバンキング利用時の勘所を理解しましょう!」では、手口の詳細と対策が解説されています。ご参考にしてください。
 
万が一、情報を入力した後で変だと気づいたら、すぐに口座のある金融機関と警察に連絡しましょう。金融庁の金融サービス利用相談室、警察相談ダイヤル、消費者ホットライン、全国銀行協会の相談室で相談ができます。詳しくは、金融庁ホームページ「インターネットバンキングによる預金の不正送金事案が多発しています」をご覧ください。
 

出典

警察庁 フィッシングによるものとみられるインターネットバンキングに係る 不正送金被害の急増について(注意喚起)

警察庁 2 サイバー犯罪への対策

金融庁 インターネットバンキングによる預金の不正送金事案が多発しています

総務省 事例16:インターネットバンキングで情報が盗まれた

総務省 フィッシング詐欺に注意

独立行政法人情報処理推進機構 今月の呼びかけ インターネットバンキング利用時の勘所を理解しましょう!(2013 年 9 月 2 日公表)

 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者

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