更新日: 2023.01.06 暮らし

学生時代に奨学金を月「5万4000円」借りていた場合、社会人何年目で返済完了する?

執筆者 : 柘植輝

学生時代に奨学金を月「5万4000円」借りていた場合、社会人何年目で返済完了する?
貸与型の奨学金は大学などの卒業後、返済が必要になります。例えば大学在学中、毎月5万4000円の奨学金を4年間借りていた場合、完済までには何年かかるのでしょうか。奨学金の返済について考えていきます。
 
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

奨学金の返済には15年から20年かかるのが一般的

日本学生支援機構の貸与奨学金の返済例によると、大学在学中に無利子の第一種奨学金で毎月5万4000円の貸与を受けていた場合、4年制では卒業後に15年、6年制であれば20年かけて返済していくことになります。
 
貸与総額は4年制で259万2000円、6年制で388万8000円となり、月々の返済額は1万4400円(4年制)、1万6200円(6年制)です。予定どおりに返済した場合、完済するのは社会人15年目から20年目、年齢でいえば30代後半から40代前半となります。
 
一方、有利子となる第二種奨学金で貸与月額が5万円の場合、4年制での貸与総額は240万円ですが、年利0.50%での総返済額は249万7419円となり、毎月1万3874円を15年間で返済します。6年制では貸与総額は360万円、年利0.50%での総返済額は379万2460円で、毎月の返済額は1万5801円、返済期間は20年です。
 

奨学金の返済は繰り上げすることができる

前述した15年から20年の返済期間は、貸与額などに応じた例ですが、例えば結婚や子育て、マイホームの購入などに備えて、できるだけ返済を進めておきたい場合は、返済額の一部または全額の繰り上げ返済が可能です。
 
一部を繰り上げて返済することで返済期間を短縮でき、有利子の第二種奨学金の場合、繰り上げた分は利子がかからなくなるため総返済額を減らせます。
 
繰り上げ返済の申し込みはインターネット(スカラネット・パーソナル)で行えますが、口座振替日の約2週間から10日前までに手続きをする必要があります。
 
図表
 

 
出典:独立行政法人 日本学生支援機構 「繰上返還申込み」
 

返済が困難な場合は猶予や毎月の返済額の減額も可能

奨学金は、経済的な理由から返済が難しくなってしまった場合、日本学生支援機構に申し出ることで返済について猶予を受けたり、月々の返済額を2分の1または3分の1に減額したりすることが可能です。
 
返済の猶予については最長で10年、減額は最長15年となり、1年ごとに申請が必要です。いずれの場合でも、第二種奨学金の利子を含む返済総額自体は変わりませんが、返済がより長期間にわたることになります。
 
猶予や減額の手続きをしないまま返済が3ヶ月以上滞ってしまうと、個人信用情報機関に延滞者として登録され、クレジットカードの作成や住宅ローンなどを利用する際の審査に影響が及ぶ恐れもあるため、返済が困難な状況となったときは早めに手続きすることをおすすめします。
 

返済期間が長期にわたるのは悪いことではない

第一種奨学金であれば、返済に何年かかっても利子が生じることはありません。また、有利子の第二種であっても、現状は年利1%未満となっており、かなり負担の小さい借り入れ条件です。
 
その点を踏まえると、繰り上げを行わずに予定どおりの返済を続けながら、iDeCoやつみたてNISAなど非課税制度を利用し、投資信託による資産運用で老後の資産形成を並行して進めるという考え方もあるでしょう。
 
繰り上げ返済をしなくても利子を含めた本来の返済総額が増えることはないので、その分を貯金に回して、いざというときの備えを用意することもできます。
 
計画どおり無理なく奨学金を返済していくことができれば、完済までに時間がかかろうと、それが一概に悪いことではありません。
 

まとめ

大学の4年間で月に5万4000円の奨学金を借りた場合、通常は社会人15年目から20年目くらいで返済が完了します。
 
奨学金の返済は前述したとおり、無理なく計画どおりに行うのが基本です。これから貸与型の奨学金の利用を検討する場合は、15年や20年といった返済期間だけに過敏にならず、将来のライフプランなどに合わせて利用額や返済について考えてみてください。
 

出典

独立行政法人 日本学生支援機構 繰上返還申込み

 
執筆者:柘植輝
行政書士

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