一度断っているのに何度もかかってくると、「買おうかな」と思うどころか、悪いイメージができてしまうものです。
そもそも、しつこく営業電話をかけることは、法律的に問題ないのでしょうか。営業電話に悩まされたOさんのケースを見てみましょう。
Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
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Text:石垣美帆(いしがき みほ)
弁護士
中央大学法科大学院卒業後、弁護士登録。原子力損害賠償紛争解決センターでの勤務経験を持つ。「幸せになるお手伝いをする」をモットーに日々邁進中。お客様のご相談を受けるに際し、「共感力」を大切にしています。
目次
夫からかと思ったら勧誘の電話…着信拒否したのに、それでもかかってくる!?
主婦のOさんが「そろそろ夕飯の支度をしないと」と考えた時、一本の電話がかかってきました。
「わたくし×〇回線サービスの者ですが、Oさんのお宅でしょうか。今、お使いのネット回線が、弊社の×〇回線を使うと今より2000円もお安くなりますよ。お手続きも簡単で…」
Oさんは失敗した、と思いました。この時間は、夫から「今日は夕飯いらない」という連絡が来ることもあるので、つい出てしまったのです。
「興味ありませんので結構です」
そう言うと、Oさんは電話を切りました。
翌日、同じ時間にまた電話がかかってきました。発信者番号を見ると、昨日と同じ電話番号からです。Oさんは居留守を使いましたが、しつこく鳴るコール音に気が滅入りました。
Oさんは早速×○回線サービスの番号を着信拒否に設定しました。
これで一安心…ところが1カ月後のことです。Oさんが電話に出ると、相手は×〇回線サービスの者ですと名乗りました。
なんで!?着信拒否したのに!
×〇回線サービスは、定期的に電話番号を変えてかけてきているのです。Oさんは、今度は強く「結構です」と言って電話を切りました。Oさんは、電話番号を変えて×〇回線サービスがしつこく電話をかけてくることが分かって、とても嫌な気分になりました。
*この物語はフィクションです
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断っているのに、個人宅にしつこく勧誘の電話をかけることは法律違反にあたらないのでしょうか。東京桜橋法律事務所の石垣美帆弁護士にお伺いしました。
電話勧誘で購入を断った人に対して、その後もしつこく勧誘する行為は特定商取引違反に抵触する可能性があります。
特定商取引に関する法律の第17条には「販売業者又は役務提供事業者は、電話勧誘販売に係る売買契約又は役務提供契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し、当該売買契約又は当該役務提供契約の締結について勧誘をしてはならない。」という記述があります。
しつこい勧誘の電話に対しては、断りの意思表示を明確に行いましょう。特定商取引法に違反する悪質な事業者について国や都道府県へ情報提供し適当な措置をとるように求めることができます。
情報提供を希望する方への助言・指導などを特定商取引法上の指定法人として行っている(一財)日本産業協会に問い合わせができます。
参考)消費者庁のホームページ
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/specified_commercial_transactions/
Text:FINANCIAL FIELD編集部
監修:石垣 美帆(いしがき みほ)
弁護士
中央大学法科大学院卒業後、弁護士登録。原子力損害賠償紛争解決センターでの勤務経験を持つ。「幸せになるお手伝いをする」をモットーに日々邁進中。お客様のご相談を受けるに際し、「共感力」を大切にしています。