更新日: 2023.01.17 その他暮らし

「結婚しない」はもはや普通?「おひとりさま」の貯蓄額はいくらが平均?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「結婚しない」はもはや普通?「おひとりさま」の貯蓄額はいくらが平均?
かつては結婚適齢期が来たら結婚するのが当たり前という風潮がありました。しかし、内閣府発表の令和4年版少子化社会対策白書によると、婚姻数は年々下がり続け、1972年では婚姻数が109.9万組であったのが、2020年では52.5万組と半数以下になりました。
 
1960年では男女とも30歳以上の未婚率は10%以下でした。1990年では30~34歳の未婚率は男性で32.8%、女性で13.9%となり、2020年では30~34歳の未婚率は男性で47.4%、女性で36.2%まで上昇しています。
 
さらに、50歳時の未婚割合は1970年では男性1.7%、女性3.3%であったのが、2020年では男性28.3%、女性17.8%まで上昇しています。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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おひとりさまは、現在の生活に満足している人が半数よりやや多い

このように、未婚の人が増えている昨今、おひとりさまは今の生活についてどう考えているのでしょうか。また、将来に向けてのお金の準備はしているのでしょうか。
 
ジブラルタ生命保険株式会社は、20歳~69歳の未婚男女に対し「おひとりさまに関する調査2022」を実施し、集計結果を公開しましたので、結果を見ていきましょう。
 
現在の生活に満足しているか聞いたところ、52%が「満足している」、48%が「満足していない」と回答し、満足している人がやや多い結果となりました。満足度が高いのは20代男性で61.9%、20代女性で63.4%を占めました。60代女性も60.0%と満足度が高くなっています。最も満足度が低いのは40代男性が39.6%、次いで50代男性が43.2%となっています。
 
「結婚=幸せ」ではないと思うか聞いたところ、76.5%が「そう思う」と回答。「そう思う」と回答した人は、全ての年代で女性のほうが男性より多く、8割前後となっています。男性では「そう思う」という人が7割前後で、男性のほうが女性より「結婚=幸せ」と思っている人が多いことがわかります。
 
結婚しないと思うか聞いたところ、71.0%が「そう思う」と回答しました。男女とも20代では4割前後、30代以上では半数が結婚しないだろうと回答しています。
 

おひとりさまは、比較的堅実に貯金している?

現在の貯蓄額を聞いたところ、「0万円(ない)」が23.1%が最も多く、次いで「100万円~200万円未満」(13.8%)、「50万円未満」(13.7%)続きました。一方、「500万円~1000万円未満」(11.2%)、「1000万円~2000万円」(8.3%)という人も多く、1億円以上貯めている人もいました。なお、平均は707万円でした。
 
性年代別で平均貯蓄額を見ると、男性では20代が118万円、30代が380万円、40代が655万円、50代が856万円、60代が1668万円となっています。女性では、20代が144万円、30代が405万円、40代が707万円で男性より多く、50代では775万円、60代1366万円と、男性のほうが多い結果となりました。
 
また、老後に備えてリタイアまでに準備したい金額は、「1000万円~2000万円未満」(21.7%)、「2000万円~3000万円未満」(21.6%)が多く、平均は2294万円となり、「老後資金2000万円」を目処としている様子がうかがえます。男性の平均は2530万円、女性は2057万円となりました。
 

おひとりさまは、老後の生活費が心配


 
自身の将来について不安を感じることは、「老後の生活費」が44.6%で最も多く、次いで「自身の病気」(38.9%)、「親の介護」(30.4%)、「老後の住居」(23.7%)が続きました。子どもや配偶者がいないことから、老後のお金や病気になった時のことを不安に思っていることがうかがえます。
 
ひとりでの行動・くらしに関して、自身にあてはまることがあることを聞いたところ、「ふと将来が不安になることがある」が39.5%で最も多い結果に。次いで、「体調を崩した時は隣に誰かいてほしいと思う」(28.4%)、「つい無駄遣いをしてしまう」(28.1%)、「よく独り言を言う」(22.1%)、「既婚者の友達と疎遠になる」(21.0%)が続きました。
 
お金や病気についての不安以外に、既婚者の友人となんとなく疎遠になってしまうことがあるようです。配偶者や子育てに気をつかって、誘いづらくなってしまうと思われます。
 
おひとりさまは比較的自由で、子どもの学費など大きな支出がないため、既婚者と比べお金を貯めやすい面もあります。将来のために十分な資産づくりをしていれば、いざという時も安心ですし、自身の老人ホーム費用に充てることもできるでしょう。
 
そのためには、計画的に貯金したり資産運用したりしておいたほうがよさそうですね。
 

出典

内閣府 令和4年版少子化社会対策白書 第1部少子化対策の現状
ジブラルタ生命保険株式会社 おひとりさまに関する調査2022
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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