更新日: 2023.01.19 子育て
【中学受験シーズン到来】都内私立中学校の初年度納付金は平均「98.9万円」! 教育資金は計画的に
公立中学校ではなく、子どもを授業料の高い私立中学校に行かせる理由はどのようなものがあるのでしょうか。進学実績の高い中高一貫校に入学させ、良質な教育を受けさせたい、国立や有名私立の大学付属中学校に入学することで、将来受験せずに大学進学してほしいなど、さまざまな理由があると思われます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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中学受験をする小学生は全体の1割弱
それでは、どのくらいの子どもが中学受験をするのでしょう。令和4年度学校基本調査によると、全国の中学校の在学者数を見ると、国立に通う生徒は0.8%、公立は91.5%、私立は7.7%となっています。中学受験を経て国立や一部の公立、私立の中高一貫校を志望するという小学6年生の割合は、全体の1割弱とみられます。
公共財団法人生命保険文化センターによると、全国で私立に通う割合が最も高いのは「東京都」が25.2%とダントツで高く、4人に1人は受験していることがわかります。以下は「高知県」(17.9%)、「京都府」(13.4%)、「奈良県」(12.8%)、「神奈川県」(11.0%)、「広島県」(10.2%)となっています。
東京都内私立中学校の「初年度納付金」の平均は98.9万円
次に、中学受験をする人が全国最多の東京都において、私立中学校の入学時にかかるお金を見ていきましょう。
令和5年度の都内私立中学校の初年度納付金の平均額は、「入学金」26万3020円、「授業料」49万2209円、「施設費」3万4137円、「その他」19万9759円で、総額98万9125円となっています。なお、前年度よりも1万705円増加しています。「検定料」の平均は2万3897円で、受験する校数に比例してかさんでいきます。検定料も含めた初年度納付金の平均は100万円を超えることになります。
電気代をはじめ、さまざまなモノの価格が値上がりしている昨今、一部の学校では授業料が値上がりしています。令和5年度私立中学校の初年度納付金について、前年からの値上げ率の内訳を見ると、「5%以上」値上げした学校が7.8%、「4%以上5%未満」「1%以上2%未満」がそれぞれ4.4%となっています。
なお、授業料等を「据え置き」にした学校は、204校中152校と74.5%を占めていて、大半は値上げを見送っています。
令和5年度の初年度納付金の総額の平均額は98万9125円で、前年度に比べて1万705円(1.0%)増加しました。令和元年度の95万9770円から2万9355円増加しており、伸び率は3.0%となっています。また、初年度納付金総額の最高額は190万6500円、最低額は54万8000円と、学校により大きく差があるようです。
計画的な教育資金の準備が必要
中学受験に挑む児童は小学3年生の2月頃から通塾を開始することが多く、「3年分の塾代」が必要になってきます。それに加えて中・高6年間の授業料、さらには大学の学費も必要です。もちろん、全て公立で済ますことができればそれに越したことはありませんが、私立に通うことも念頭におき、子どもが幼い頃から計画的に教育資金を形成しておいた方がいいでしょう。
出典
文部科学省 令和4年度学校基本調査
公共財団法人 生命保険文化センター 私立中学校に通う割合はどの程度?」
東京都 都内私立中学校の学費の状況
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部