更新日: 2023.02.26 その他暮らし
コスパは良いはずだけど……。LED照明に統一した女性が語る意外な落とし穴
ここでは電気代を抑えるために、LED照明を導入したもののリサーチ不足により、後悔を抱えてしまった夫婦の話を見ていこう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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深く考えずにLED照明の導入を決定
吉岡さん夫妻は地方都市に住む30代の夫婦だ。現在住んでいる家では、夫の直人さんと妻の杏さんの2人で暮らしており、共働きで生活しているという(名前は仮名)。昨今の電気代高騰に伴い、夫妻はどうにか電気代を抑えられないか思案していた。
「『やっぱり電気代を抑える取り組みといったら、LED照明だ!』と楽観的に考えていましたね。まったく知識がなかったわけでもなく、『初期費用は高いものの、長期的にはお得になる』といった部分だけは知っていました」
電気代の節約を目指すと同時に、LED照明の導入を検討した直人さん。妻の杏さんに相談し了承を得られたため、その後もあまり深く考えずに、家の照明をLED電球に変えたそうだ。
すぐに効果を実感! 電気代削減以外のメリットも
家の照明を白熱電球からLED電球に変更した吉岡さん夫妻は、すぐにその効果を実感したようだ。
「やっぱり皆が『LED照明は良い』というだけあって、照明に発生する電気代は削減できました」
また電気代に関する部分のほかにも、LED照明の利点を感じたのだそう。
「LED照明って電源を入れると、タイムラグなしで点灯するんですよ。細かい部分ですが、普段の生活では大きな利便性を感じました。夫婦共働きなため、私が家に帰ってきても、部屋が真っ暗な状態も珍しくありません。そうした状態でも、電源を入れるとすぐに明るくなるので、小さなストレスが一つなくなりましたね」
ほかにも、家の外にある照明に虫が寄ってこなくなったという。LED照明は蛍光灯に比べて、光に含まれる紫外線の量が少ないため、紫外線によってくる習性をもつ虫はLED照明に集まらないのだ。
LED照明に変更してすぐにこれらのメリットを感じられたため、吉岡さん夫妻も高い満足度を得られたそうだ。また、LED照明の寿命は長く、買い替える頻度も少ないため、面倒な家事が一つ減ったのも大きいと語った。
電気代削減量は少ない? 盲点だった落とし穴とは
LED照明のメリットをすぐに感じ取った吉岡さん夫妻だが、同時に想定外の落とし穴に驚いたそうだ。
「特に驚いたのは、電気代の削減量ですね。一応削減自体はできていたんですけど、減っていたのは全体の割合として数%程度です。長期的な目線が大事とはいえ、元を取るために何年必要なのか考えると気が遠くなります」
当然ながら、LED照明は照明にかかる電気代を削減する。つまり、照明以外に発生する電気代に関しては、まったく関係がない。吉岡さん夫妻の場合、共働きとして生活しており、日中や夕方は家に誰もいない。家の照明を使用するとしたら、平日の夜と休日のみである。そのため、照明を使用する機会自体が少なく、LED照明を利用したとしても、削減できる電気代が少なかったのだ。
また、明るさについてもイメージと違いが生じたそうだ。
「一口にLED照明といっても、本当にさまざまな種類が販売されています。どういった物が良いのか分からなかったので、実際に店頭に行って、店員さんや夫婦で相談しながら購入しました。しかし、いざ実際に導入してみると、部屋の雰囲気とマッチしませんでした。特にリビングに関しては、明るさ調整ができる商品にしておけばよかったと後悔しています」
LED照明のなかには、照明の明るさを切り替えられる「照明色切り替え」や明るさ自体を調節できる「調光」など、追加機能が搭載されている商品も販売されている。当然ながら、追加機能があるほど商品価格も高価になる。しかし、吉岡さん夫妻はこれらの機能が搭載されていない商品を購入してしまったそうだ。
もちろん照明による雰囲気の変化は時間がたつにつれて慣れ、いずれ気にならなくなる。しかし、リビングや自室など、過ごす時間が長い部屋ほど小さなストレスが積み重なりやすいだろう。そのため、吉岡さん夫妻は将来的には買い替えも検討しており、最終的な支出はさらに増えてしまうかもしれない。
事前リサーチによって想定されるミスは避けよう
結局、吉岡さん夫妻はLED照明に変更したことに対して、いくつかの後悔を抱えてしまった。こうしたミスマッチは購入前のリサーチ不足によって引き起こされている。
事前にリサーチしておけば、「自分たちの生活習慣で本当にLED照明が効果的なのか?」「照明の機能はこれで問題ないのか?」などの考えに至ることで、より満足度の高い商品を購入できただろう。
吉岡さん夫妻のように、生活費を抑えるために何か節約を心がけている場合は、まず事前のリサーチを徹底するのがおすすめだ。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部