地方から上京しますが、東京は駐輪場が「有料」って本当ですか? 地元では無料でした…
配信日: 2023.04.26
本記事では、東京都内の駐輪場のほとんどが有料である理由や、利用料金の相場・目安についても解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
なぜ東京の駐輪場はたいてい有料なのか?
東京には有料の駐輪場が多いのですが、次のような理由が挙げられます。
・地価が高い場所に駐輪場を確保しているから
まず、東京都内に住む場合は、自動車移動よりも電車移動の方が便利だという事情があります。地価が高いために、駐車場代も地方に比べて高騰しているからです。しかも、その割に道に出れば渋滞が多くて、自動車による移動がかえって不便だという実態があります。
よって、東京では自宅からは自転車に乗って最寄りの駅まで移動し、電車に乗り換えて会社や学校に通う人も多いです。そんな事情があって、都内の駅の周辺では駐輪場の需要が増しており、地価が高い場所に駐輪場を確保するため、採算を合わせようと有料で運用することが一般的になっているのです。
・駐輪場の需要を適正にコントロールするため
東京では駅前などでの駐輪場の需要が多いため、もし、駐輪場を無料で提供すると、利用希望者が大勢押し寄せて自転車が乱雑に駐(と)められるなど、収拾が付かなくなるおそれがあります。
乱雑な駐輪によって、通行の妨げになったり、災害時の避難で邪魔になったり、自転車の盗難や損傷が起きて治安が悪化する温床になってしまうリスクも否定できません。そこで、駐輪を適正に管理する人員を置いたり、不要不急の自転車利用を控えてもらって駐輪数を減らしたりする目的もあって、東京では有料駐輪場が多くなっているのです。
駐輪場が有料になれば、機械式の駐輪施設を設置して半自動化したり、屋根を取り付けたり、地下化したりするコストもまかなえるようになり、サービスの向上にも期待できます。
駐輪場の料金の相場
例えば、板橋区内の区営駐輪場では、当日利用で1日1回100円です。また、コイン式で時間利用できる駐輪場の場合、最初の2時間までは無料で、それ以降は12時間ごと(あるいは24時間ごと)に100円が加算される料金体系になっています。
定期利用では、区内の駅によっても料金が異なりますし、同じ駅前の駐輪場でも建物内の1階か2階かでも違う料金が設定されています。板橋区内の住民による利用で1ヶ月あたり500円から2000円で、板橋区外から訪問して駐輪する場合で1ヶ月あたり700円から2600円です。つまり、区内の住民を優先する料金体系になっているといえるでしょう。
なお、定期利用では3ヶ月契約や6ヶ月契約も可能です。その場合、1ヶ月あたりの料金がさらに安く抑えられます。
東京は便利な分、お金がかかることも心得ておこう
人が集まり、仕事も多く、最新の情報やサービスも集まる東京は、便利である分、暮らし続けるためにはコストもかかります。駐輪場もその例外ではありません。
地価が高い場所で、たくさんの駐輪をさばくためには、有料で運営することが合理的なのです。進学や就職などで上京する場合には、東京での生活は何にどのくらいのお金がかかるかを、前もって調べておくことをおすすめします。
出典
板橋区公式ホームページ 区営自転車駐車場料金一覧
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー