更新日: 2023.05.15 その他暮らし
韓国での整形は「なぜ」安い?日本で整形するのとどれくらい変わるの?
SNSの発達や海外旅行の解禁により、「日本よりも安い」と、韓国での美容施術に注目が集まっています。
本記事では、日韓の美容医療事情について比較して解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
なぜ韓国での整形が人気なのか
韓国保健福祉部が2017年に発表した、外国人患者についてのリポートによると、日本人患者は、外国人患者の7.4%にあたる2.7万人で、うち44%が皮膚科を訪れています。
外国人患者全体でみても、皮膚科・美容外科で20%を占めており、韓国美容施術への需要の高さが伺えます。
日本にも、豊富に美容外科・美容皮膚科はあるのに、なぜ、わざわざ韓国へ施術を受けに行くのでしょうか。
その理由の一つが、日本と比較したときの価格の安さです。
韓国では日本よりも外見至上主義の方が多く、整形はかなり一般的なため、江南を中心にソウル中心部では、数多くの美容外科が軒を連ねています。結果として、価格・サービス面での競争が激しくなり、日本よりも安価で高品質な施術が受けられるのです。
さらに現在は、円よりもウォンのほうが安いため、レートによってはより安価で施術を受けられたり、病院によっては免税が適用されたりと、よりいっそうお得に施術を受けられる場合もあります。
日韓整形費用の比較
では、どの程度、費用が変わるのでしょうか?
実際に、日韓の大手美容整形クリニックの価格を比較してみましょう。
施術メニュー | 日本(円) | 韓国(1ウォン=10円計算) |
---|---|---|
二重整形 | 5万5000~27万5000 | 20万~25万 |
小顔(脂肪吸引) | 1部位 30万8000~46万2000 | 1部位 22万 |
豊胸(シリコン) | 110万 | 90万 |
痩身(そうしん)(脂肪吸引 | 太もも全体 209万~ | 太もも全体 65万 |
肌治療(ポテンツァ) | 1回 6万6000 | 1回 2万5000 |
※資料を基に筆者が作成
今回は分かりやすく比較的多種類の施術を取り扱っている、大手のクリニックで比較をしました。韓国と日本での、美容クリニックの大きな違いは、施術専門クリニックがあるかどうかです。韓国はクリニックによって脂肪吸引専門、肌管理専門など、専門化しているクリニックが多くなっています。
二重整形や顔の脂肪吸引、豊胸手術は、日本とはそれほど価格は変わりませんが、太ももの脂肪吸引と肌管理に関しては、韓国が大幅に安いことが分かります。
日本の脂肪吸引では、太ももを1部位41万円程度で5分割されているのに対し、韓国の脂肪吸引では、太もも全体で650万ウォン(約65万円)とパッケージ化されているからです。
韓国は脂肪吸引だけでなく、クリニックごとに、目尻切開とたれ目整形を組み合わせたパッケージや、顔の脂肪溶解注射と糸リフトを組み合わせたものなど、人気の施術を組み合わせた、独自のメニューが豊富にあります。
希望施術によっては日本のほうが安いことも?
全身の脂肪吸引や、複数箇所をまとめた大掛かりな施術を受けたい場合は、日本よりもパッケージ価格のある韓国のほうが費用を抑えられます。
しかし、日本と韓国で、それほど費用が変わらないのであれば、日本で受けたほうが渡航費・宿泊費・通訳費用などがかからないため、諸費用を安く抑えられます。
韓国への渡航費は、LCC(格安航空会社)などの格安航空券を利用しても、東京からソウルまで往復で3万円程度、宿泊もホテルなら1泊1万円前後はかかります。
観光のついでであれば、気にならないかもしれませんが、整形のためだけに渡韓を考えているのであれば、一度確認してから、計画を立てたほうがいいかもしれません。
韓国で整形をする場合の注意点
韓国での整形には、言葉が通じないが故の弊害や、帰国後の万が一のトラブルなど、注意すべき点がいくつかあります。
クリニックによっては、日本語通訳の方が常駐もしくは手配してくれる場合もありますが、基本的には通訳を自分で手配する必要があります。
通訳は、医師とのカウンセリングで「わたしはこういう顔(体型)になりたい」と伝えるうえで最も重要ですので、ここでうまくニュアンスが伝わらないと、思った通りの結果が得られなかったという事態になりかねません。
また、帰国後に腫れがひかない、炎症を起こしてしまったなど、万が一のトラブルが起こったときに、すぐに対処できなかったり、韓国に戻るために余計な渡航費がかかったりするというリスクもあります。
韓国での整形を考えている方は、渡韓前の下調べが重要になります。
最近は、韓国のクリニックが日本国内に進出していたり、日本のクリニックが韓国のクリニックと提携していたりすることもあり、日本でも、韓国と同じ施術を受けられるクリニックもあります。
よく考えて後悔のない選択を
韓国での整形は、比較的安価で魅力的ですが、旅費を計算して比較してみると、日本でもそれほど変わらない費用で施術ができる可能性がありますし、海外ならではのリスクもあります。
渡韓前に、まずは日本のクリニックで相談してみたり、日本に進出してきた韓国クリニックを検討してみたりと、しっかりと下調べと準備をして、後悔のない選択をしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー