更新日: 2023.05.28 その他暮らし
新卒ですが有休の取得は「生意気」ですか…? 6月は祝日がないので使いたいです
今回は、有給休暇の基本的な考え方や取得するときの注意点などについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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有給休暇の付与は使用者の義務
労働基準法第39条では、一定の要件を満たした労働者に有給休暇を付与することを使用者に義務付けています。つまり、有給休暇の取得は労働者の権利です。新卒や中途採用で入社したばかりでも、関係はありません。
週所定労働日数が4日を超える労働者なら、継続勤務が6ヶ月を超えた時点で年10日間の有給休暇が付与されます。労働者が有給休暇を取得しない場合は、使用者が時季を指定して5日間までは取得させる必要があります。
使用者が時季を指定するときも、労働者の意見を尊重するのが原則です。有給休暇の取得を促す際、まず使用者は労働者に意見聴取を行います。その上で、労働者の希望に添った時季を指定します。
ただし、労働者が希望した取得日でも、業務に支障が出るなら使用者は有給休暇の取得日を変更することが可能です。これを「時季変更権」の行使といいます。しかし、単に繁忙期であるという理由では、時季変更権を行使できません。
有給休暇を取得するときの注意点
先述したように、有給休暇を取得するタイミングは原則として労働者の自由です。正社員であれば、年5日間は取得しなければなりません。それでも、組織で働いている以上、周囲との調和は大切です。そこで、有給休暇を取る際の注意点をいくつか紹介します。
・まず部署内で相談をする
「時季変更権」の行使が可能なのは、複数名の労働者が同じ日に休暇を願い出た場合などです。例えば、5名の部署で3~4名の社員が同時に有給休暇を取れば、正常に業務を行うのは難しいでしょう。業務内容によっては、他の部署やチーム、顧客にも影響が出ます。
有給休暇を取得するときは、部署内で相談してから決めると、こうした事態を避けられます。もしも、同じ日に複数の有給休暇取得希望者がいれば、相談し合って取得日を調整することもできます。
・できるだけ繁忙期は避ける
繁忙期であるという理由だけでは使用者は時季変更権を行使できませんが、業務内容やそのときの状況によっては労働者が配慮する必要があります。有給休暇を取る社員が他にいなくても、人手が不足しそうなときは他の日に変えることも必要です。
これは、入社したばかりの人は遠慮するということではありません。勤続年数に関係なく、職場の業務が適切に回るよう協力し合うのは大切なことです。
有給休暇を取るときは周囲への配慮も必要
有給休暇は労働基準法で定められていることであり、取得は労働者の権利です。使用者は、本人の希望を尊重して有給休暇を与えなければなりません。祝日などの休日が少ない時期は、有給休暇を使うほうがいいでしょう。
ただし、周囲との調和は大切です。有給休暇は、同じ部署やチーム内で相談するなど周囲に配慮しながら取得することが大切です。
出典
厚生労働省 年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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