更新日: 2023.06.04 その他暮らし

マンションの「エアコン」が壊れてしまった! 修理費用が「自腹」になる場合もあるって本当?

マンションの「エアコン」が壊れてしまった! 修理費用が「自腹」になる場合もあるって本当?
賃貸マンションやアパートにあらかじめエアコンが付いている物件は多く見かけます。このエアコンが壊れたときは、誰が修理費用を負担するのでしょうか。
 
エアコンが壊れた理由によって大家か入居者が支払うことになる、と多くの人が思っているかもしれません。しかし、必ずしもそうではなく、トラブルになる場合もあるため注意が必要です。
 
そこで今回は、賃貸住宅のエアコン修理の費用負担について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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大家が負担する場合

入居当時からエアコンが壊れていた、自然災害や火災などで壊れたなどの場合は、大家が修理費用を負担します。また、エアコンを長く使い続けて一般的な耐用年数を超えてから壊れた場合なども、大家が速やかに新しいエアコンに交換しなければなりません。
 
しかし、エアコンの設置時に配管や配線にミスがあった場合や、製品そのものに欠陥があった場合は、電気工事業者やエアコンメーカーが工事のやり直しやリコールで責任を負うことになります。
 
以上のように、入居者に過失や故意がなく壊れた場合、通常の使用で壊れた場合などは、入居者に修理の費用負担は発生せず、大家が費用を負担します。
 
ただし、エアコンが壊れた場合は、自分で業者に依頼するのではなく、必ず管理会社や大家に報告して対処してもらいましょう。なぜなら、「いつも利用している業者ならもっと安くできた、全額は支払えない」などのトラブルに発展する場合があるためです。
 

入居者が負担するケース

冷暖房や除湿が効かない、異音や異臭がするなどの不具合がある場合、エアコンの寿命でなければ、エアコンのメンテナンスが適切に行われていないことに原因があることがほとんどです。賃貸住宅の入居者は、借りているものは清掃をして故障や損傷などがないよう気をつけて使用しなければなりません。これを「善管注意義務」といいます。
 
入居者が、エアコンのフィルター清掃を適切に行わず、目詰まりしたりカビが発生したりして故障や不具合が起こったときは、入居者が修理費用を負担する必要があります。また、エアコンに物をぶつけたためにパネルが損傷した、あるいは吹き出し口が動かなくなったなどの場合も、入居者の過失として修理費用を支払わなければなりません。
 
個人賠償責任保険などに加入していれば保険金でカバーできる場合もあります。自分で費用を負担する場合でも、修理の際は必ず管理会社や大家に事前に連絡することで無用なトラブルを避けられます。
 

前の入居者の残置物だった場合は?

前の入居者が購入したエアコンをそのまま残していった場合はどうなるのでしょうか。これは残置物といい、賃貸借契約書に記載されているかどうかで扱いが異なるため注意が必要です。
 
残置物のエアコンを付帯設備としていれば所有者が大家に移ったことになりますが、譲渡となっていれば、残置物のエアコンは次の入居者のものとみなされます。エアコンは自分のものとして使えますが、エアコンが壊れたときは、すべて自分で修理費用を支払わなければなりません。引っ越す際は、そのエアコンを持っていくか残していくかも自由です。
 
また、賃貸借契約書に特に記載がない場合は、修理や撤去の際にトラブルになることも考えられます。多くの場合は重要事項の説明時に確認しますが、特殊な場合では内容が漏れていることもあるため、残置物がどのような扱いになるかは事前に確認しておくべきです。
 

エアコンが壊れた原因あるいは所有者によっては修理費用を支払わなければならない

エアコンが壊れた原因が入居者の過失によるものなら、修理費用は借り主である入居者の負担になります。全額負担となるかは使用年数により異なる場合もあるかもしれませんが、原則として賃貸借契約書に書いてある内容に従わなければなりません。
 
入居者は、入居時にエアコンの状態を確認すると同時に、賃貸借契約書の内容をよく確認してエアコンが残置物であるか付帯設備であるかを把握する必要があります。入居者に不利な内容となっていても、契約書に署名押印してあれば記載内容が有効となるため、トラブルを未然に防ぐにはよく内容を確認することが重要です。
 
いずれにしても、エアコンの使用方法や清掃方法を正しく理解して、気持ちよく使えるよう適切にメンテナンスすることをおすすめします。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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