更新日: 2023.06.10 その他暮らし

祖母が「旅行カバン」に現金を貯めています。税金や防犯的に大丈夫でしょうか?

祖母が「旅行カバン」に現金を貯めています。税金や防犯的に大丈夫でしょうか?
銀行などにお金をお預けるのではなく、自宅でお金を保管する「タンス預金」をする人も少なくありません。
 
タンス預金は手元に置いておけるため、銀行などに行かずとも、いつでも好きなときにすぐお金を使えることがメリットです。その反面、家族が無防備にカバンなどに現金をためている場合、不安になる人もいるのではないでしょうか。
 
本記事では、自宅内で現金をためることは税金面や防犯面で問題はないのか、解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

タンス預金とは? 自宅内で現金をためるのは税金面や防犯面で問題ないの?

タンス預金とは、自宅内の金庫やカバンなど金融機関以外のところにお金を保管することをいいます。このタンス預金は税金面で問題はないのでしょうか。
 
結論からいうと、お金をどこで保管するかは個人の自由であり、銀行に保管しなければならないという決まりはありません。しっかりと確定申告や年末調整をしている場合は、税金面での問題はなく税務署から指摘を受けることもないでしょう。ただし、タンス預金は防犯面で問題がないかというと、そうとも言い切れません。
 
例えば、自宅内でタンス預金を行う場合、盗難リスクがあります。タンス預金をしていて自宅に泥棒や強盗などが押し入った場合、盗難被害に見舞われるおそれがあるため、注意が必要です。自宅はどうしても金融機関などと比較するとセキュリティ面の問題が発生しやすく、盗難リスクに備えて十分な対策が必要になるでしょう。
 

防犯面以外にも! タンス預金の問題点3つ

タンス預金は防犯面以外にも、いくつか問題点があります。具体的にどのような問題があるのか、見ていきましょう。
 

・インフレリスクに対応できない

自宅で現金をそのまま保管している場合、インフレリスクに対応できないという問題点があります。特に、タンス預金の額が大きい場合は要注意です。ためている現金の一部を不動産や株式などにしてインフレリスクに備えることも1つの方法です。
 

・災害時に補償を受けられない

自宅で保管している現金は通常、火災・地震などの保険の補償対象外です。もしも自宅で火事が発生したり災害に見舞われたりして現金を失っても、補償を受けられません。
 

・紛失する可能性がある

タンス預金は長期間放置すると、保管場所を忘れてしまう場合があります。カバンなどに現金を入れておくと、大掃除などでものを処分する際に財産まで一緒に捨ててしまう可能性もあります。自分でも気付かぬまま現金を処分したり、うっかり紛失したりするリスクを念頭に置きましょう。
 

タンス預金をする上で気を付けたいポイント

自宅内で現金を保管する場合は、いくつか気を付けたいポイントがあります。大切な財産を守るためにできることを、しっかり頭に入れておきましょう。
 

・自宅の戸締まりを徹底する

現金を自宅で保管する場合、金庫などを使って防犯性を高めることがおすすめです。また、金庫の施錠をすることはもちろん、自宅そのものの戸締まりを徹底し、セキュリティを強化することが大切です。例えば、格子付きの窓なども開けっ放しにせず、しっかり施錠しましょう。自宅内に他人が簡単に侵入できないよう、工夫する必要があります。
 

・他人にタンス預金の情報を漏らさない

自宅にお金を保管していることを、他人に漏らさないようにしましょう。近所で世間話をしている中で「自宅でタンス預金をしている」などと話すことは危険です。その情報が悪意のある人の耳に入ると、盗難などのトラブルが発生する可能性があります。タンス預金の存在や現金の隠し場所などは、口外しないようにしましょう。
 

自宅で現金をためる場合は防犯対策を徹底しよう

自宅で現金をためる、いわゆる「タンス預金」は確定申告や年末調整をきちんとしているお金であれば、基本的に税金面での問題はありません。
 
ただし、防犯面では盗難などのトラブルに見舞われる危険性があります。自宅の施錠を徹底し、第三者にタンス預金の情報を漏らさないことが大切です。自宅でお金を保管する場合はリスクがあることを念頭に置き、じゅうぶんな対策を行いましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集