時代はネット銀行?銀行選びが意外にも「節約」につながる理由を解説
配信日: 2023.07.15 更新日: 2023.07.18
そこで、ネット銀行がどう家計の節約と管理に役立つのか解説していきます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
ネット銀行は出金手数料が安い
ネット銀行最大の魅力は手数料の安さです。実店舗を有する金融機関のほとんどは、平日の日中など一部の時間を除いてATMの利用に手数料がかかります。日中仕事をしているとなかなか無料の時間に利用するのが難しく、毎回手数料を支払っている方も少なくないでしょう。
仮に月1回だけ手数料を支払って利用したとしても、1回220円なら年間で2640円もの手数料が発生します。仮にそれを40年間続けたとすると、合計金額はなんと10万5600円にものぼります。
それに対して、ネット銀行の多くは時間にかかわらず、コンビニに設置されているATMで毎月一定回数まで利用無料となっており、手数料を気にすることなく利用できます。一定の条件が設定されていることもありますが、中には5回以上出金が無料という金融機関もあり、こまめにお金を引き出す方なら、高い節約効果が見込めます。
銀行に払う手数料の節約は、食費や趣味などに使うお金の節約とは異なり、我慢が必要なものではないため、生活の質は下がることなく、苦痛を感じることもありません。むしろ、場所を選ばずコンビニで気軽にATMを利用できるようになるため、利便性の向上も見込めてまさに一石二鳥です。
ネット銀行は振込手数料も安い
ネット銀行は出金にかかる手数料だけではなく、振込手数料も安く設定されていることが多いです。ネット銀行以外の振り込みの場合、出金より手数料が高く設定されていることも多く、振込金額によっては500円を超える手数料が請求されることもあります。
仮に550円の手数料で毎月1回送金したとすると、年間で6600円もかかります。例えば、子どもが大学生活で一人暮らしをしているとします。その子に4年間毎月送金する際の手数料は合計で2万6400円になります。
「ちりも積もれば高額になる」振込手数料も、ネット銀行では安く抑えられているだけでなく、振込手数料も複数回無料とされているため、通販での買い物など日常生活でかかる振込手数料も節約できます。
加えて、無料回数を超えたとしても、1回あたりの手数料も100円未満となるなど、手数料の大幅な削減が可能です。実店舗型の銀行のインターネットバンキングよりも手数料が安い傾向にあるのはうれしいポイントです。
ネット銀行の場合、ATMや銀行窓口に行かずとも手元のスマホやパソコンなどで振り込みが可能となり、利便性も大幅に向上します。振り込みをネット銀行に変えるだけで毎回の振込手数料が安くなるうえ、利便性も向上するなどメリットは大きいです。
金利もネット銀行のほうが高い
多くの金融機関の2023年7月10日時点の普通預金の金利は0.001%から0.002%程度です。銀行にお金を預けていても、お金はほとんど増えません。しかし、ネット銀行なら普通預金の金利は0.02%など一般的な金融機関より高く設定されています。条件次第では0.1%など破格の金利となっていることもあります。
例えば、100万円のお金を預けたとしましょう。金利は、一般的には10円や20円程度となるところ、ネット銀行に移し替えるだけで金利が100円や1000円となります。直接的な節約ではありませんが、これだけでも1回分から数回分の出金・振込手数料相当額をカバーできます。
時代はネット銀行! 積極的なネット銀行利用を
ネット銀行は各種手数料が安く、かつ、普通預金の金利も高めに設定されているケースが多くなっています。また、大手金融機関がATMや店頭での手数料の値上げを発表している昨今、ネット銀行を活用し、銀行利用に関する手数料を節約することは家計のためにも重要になってきます。
ネット銀行も一般的な銀行と同様、国の許可を受け、保護も受けている立派な金融機関です。
なんとなくネット銀行に不安を感じている方も、まずは一度口座を開設して少しずつ利用を始めてみてください。そうしているうちに自然とネット銀行を使って上手に手数料の節約を実現できるようになっていくはずです。
執筆者:柘植輝
行政書士