更新日: 2023.07.31 その他暮らし

車のエアコンは「坂道」を上るときに消すべき? 燃費への影響は?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

車のエアコンは「坂道」を上るときに消すべき? 燃費への影響は?
自動車のエアコンをつけると「パワー不足になるような気がする」「燃費が悪くなるような気がする」などと感じていませんか。気にはなっていても、そんなはずはないだろうと考えている人もいるでしょう。
 
結論から述べると、エアコンをつけるとパワーが弱くなったり燃費が悪くなったりする恐れがあります。ここでは、エアコンがこれらに与える影響を解説しています。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

自動車の燃費などに関わるA/Cボタン

自動車のパワーや燃費に関わる機能としてエアコンのA/Cボタンがあげられます。役割を簡単に説明すると、車内を除湿・冷却することといえるでしょう。具体的には、このボタンをオンにするとコンプレッサーが作動して冷たい空気が出ます。
 
コンプレッサーは、気体を圧縮して供給する装置です。詳細は割愛しますが、自動車のエアコンはシステム内で液体(冷媒)を循環させて気化・液化・気化を繰り返すことで冷たい空気をつくっています。気体は圧縮すると液化します。この過程で必要になるのがコンプレッサーです。
 

コンプレッサーの動力源はエンジン

夏場に車内でエアコンを使用する場合、A/Cボタンをオンにしてコンプレッサーを作動させなければなりません。コンプレッサーはエンジンから動力を得ています。したがって、夏場にエアコンをつけると、コンプレッサーの動力を確保するため燃料を多く消費します。
 
環境省が発表している「エコドライブ10のすすめ」によると、車内の設定温度を外気と同じ25度にしてエアコンの運転を続けると、12%程度、燃費が悪化するそうです。また、コンプレッサーを作動させるため一定の馬力が必要になります。自動車の馬力は有限であり、エアコンをつけるとパワーが低下してしまう恐れがあります。
 

具体的な影響は車種などで異なる

ただし、具体的な影響は車種などで異なります。理由のひとつとしてあげられるのが、エンジンではなくバッテリーの電力を使って作動する電動コンプレッサーが登場していることです。電動コンプレッサーは主にハイブリッド車、電気自動車に搭載されています。従来型のコンプレッサーと比べると燃費に与える影響は小さいといえるでしょう。
 
ただし、まったく影響がないわけではありません。バッテリーの残量が減ると、エンジンを駆動させて発電するからです(ハイブリッド車の場合)。具体的な影響は車種などで異なるものの、エアコンをつけると燃費は基本的に悪くなると考えられます。
 
パワーについても同様です。馬力が小さい車種は、コンプレッサーの作動で動力を損失するとパワー不足を感じやすいといえます。反対に、馬力が大きい車種は、コンプレッサーの作動で動力を損失してもパワー不足をあまり感じないはずです。坂道走行中にパワー不足を感じる場合は、エアコンを切って様子を見るとよいかもしれません。
 

エアコンは自動車の性能に影響する恐れあり

エアコンのA/Cボタンをオンにするとコンプレッサーが作動します。冷たい空気をつくるため欠かせない装置ですが、エンジンから動力を得ているため作動するとパワーが低下する、燃費が悪くなる恐れがあります。影響が大きい場合は、エアコンの使い方を見直すとよいかもしれません。
 
ただし、夏場にエアコンを切って走行することはおすすめできません。熱中症のリスクが高くなってしまいます。暑いときは無理をせずエアコンを使用しましょう。
 

出典

環境省 エコドライブ10のすすめ

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集