更新日: 2023.08.04 その他暮らし
車の購入は「コスパ悪い」!? カーシェアにするだけで年間「10万円以上」お得になる場合も!
今回はその中でも、見直すことで家計への影響が大きい自動車関連費用の、近年話題のカーシェアを活用する家計の節約方法について解説します。
車は週末だけ乗る、所有しているが利用は不定期という人には特に役立つ情報となりますので、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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一般的な乗用車購入時にかかる費用の平均とは
実際の費用は車種や燃費、乗る頻度によって異なりますが、ソニー損保が行った「2023年全国カーライフ実態調査」では、1ヶ月あたりの車の維持費は平均1万3500円でした。この統計では税金、ローン返済、有料道路通行料は除かれています。1リットル超1.5リットル以下の乗用車の自動車税は3万500円ですので、月々2500円上乗せされ、平均で1万6000円となります。
これに加えて一括購入以外の場合には月々のローンも加わります。一般社団法人日本自動車販売協会連合会が発表した統計では、2022年度に最も販売台数が多かったのはトヨタのヤリスでした。ヤリスを例に購入時の車にかかる費用をトヨタディーラーのシミュレーションから見ます。
頭金を入れずに車両本体価格の197万1000円を60回払いローンで組み、最終的に売却する金額を引いた残価設定型のシミュレーションで購入する場合、5年間は月々2万8900円の支払いが必要となります。先述した維持費用1万6000円と合わせると、月々約4万4900円の費用がかかることが分かります。
また駐車料金は、駐車場付きの物件に住んでいない限り、月決め駐車場を契約することになります。その費用は住む地域によってかなりの幅があります。月々数千円の地域から、東京23区内になると数万円の金額になる地域もあります。居住地域内の駐車場の相場を調べた上で、自動車の購入を検討することも大切です。
カーシェアは短時間利用に優れたお得な制度
対してカーシェアとは、車を提供している企業の会員登録をすることで、会員間で車を共同利用できるサービスです。レンタカーと異なり店舗への訪問は不要で、アプリやサイト内で予約をして予約時間に登録した車が駐車してある場所へ行き、会員カードでドアを解錠するとすぐに利用できます。
かかる費用は、カーシェアを提供しているタイムズカーを例にとると、初期登録費用はカード発行手数料1650円、月額基本料金は880円です。この880円は、カーシェアを利用した月は利用費から差し引かれるため、利用した月は実質無料となります。
これに加えて、都度利用するたびに料金がかかるシステムです。各種保険やガソリン代は利用料金に組み込まれており、追加での支払いは不要です。
2~3時間用事で使いたい、たまの休日に出掛けるときだけ使うなど、毎日車に乗ることはない人にとっては、使い勝手がよくコストパフォーマンスに優れた制度となっています。
車購入とカーシェア利用の損益分岐点は週2回以上乗るか否か
では、先ほどあげた購入時の費用例をもとに、購入とカーシェアの損益分岐点を出してみます。
ヤリス車を購入する場合、5年間で支払う費用合計は約220万円です。維持費は月々1万6000円ですので、5年間の合計は約96万円です。つまり、新車購入から5年間でかかるおおよその費用は約316万円であることが分かります。
対して、利用目的を郊外へ遊びに行く際に利用することを前提とした場合、カーシェア1回の利用を8時間(一般道を40km/hで往復2時間30分運転、残りの時間は停車)、走行距離を100kmと仮定すると、かかる費用は1利用あたり1万400円です。
1回あたり1万400円なので、316万円分利用すると約300回利用できます。これを5年間で割ると月平均で5回以上車に乗る機会がある人は購入のほうがお得になります。
逆に、週に1回、月4回程度のペースで車に乗る人は、カーシェアの場合だと5年間で約250万円となるため購入に比べて約65万円お得になり、年間で13万円もの節約になります。
まとめ
車の購入は、いつでも乗れるという自由度や最終的に自分の物として所有し続けられるメリットがある反面、乗る頻度によっては維持費などのコストパフォーマンスが悪く、家計の負担になる可能性があります。
車に乗る頻度や、自分が住んでいる地域のカーシェアスポットなどをいま一度確認し、家計負担の軽減と日常生活の利便性のバランスを整えるためにも、カーシェアのような制度を有効活用することが大切です。
出典
栃木トヨタ ヤリス ご購入検討サポート
ソニー損害保険株式会社 2023年 全国カーライフ実態調査
東京都主税局 自動車税種別割月割税額表(自家用)※令和元年10月1日以後初回新規登録
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー