そこで、本記事では、店員側のミスで服が汚れたときクリーニング代などを請求できるのか、受け取れるクリーニング代の相場などを紹介します。
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部（ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ）
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店員がお客さまの洋服を汚した場合の責任
店員が飲み物をこぼして、お客さまの洋服を汚した場合には、その店員やお店側の法的な責任が問われます。飲み物をこぼした店員は損害賠償責任を負い、そのカフェ自体も使用者責任を負います。
損害賠償責任とは、故意あるいは過失によって他人の身体や物へ損害を与えた場合に、金銭で賠償する責任を負うことです。民法709条には、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と定められています。
使用者責任とは、従業員の仕事上のミスで他人に損害を発生させた場合に、その従業員と雇用主が連帯して損害賠償の責任を負う法制度のことです。民法715条には、「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う」と定められています。
このように法律による明確な定めがありますので、お客側からクリーニング代を請求したら受け取れる可能性が非常に高いでしょう。
クリーニング代の相場はいくら？
それでは、店員のミスで服が汚れた場合に、受け取れるクリーニング代はいくらなのでしょうか。
洋服のクリーニング代は、汚れの程度や範囲、洋服の素材、シミ抜きの難易度などによって異なります。落としやすい水溶性や脂溶性などのシミであれば、費用相場は500～3000円くらいです。落としにくいシミであれば、2500～3万円くらいの費用がかかることもあります。
なお、お客さまの洋服を汚した場合に、飲食店側が支払うクリーニング代の相場は、3000円とされています。一般的なシミ抜きは、この金額の範囲で収まるケースが多いからです。ただし、3000円以上の費用がかかると予想される場合には、それ以上の額のクリーニング代が受け取れるかもしれません。
洋服が汚れてダメになってしまったら、洋服代も払ってもらいたいと思うかもしれません。しかし、お店側はクリーニング代を支払うことで、お客さまに対する損害賠償が完了します。クリーニング代を受け取ったのであれば、さらに洋服代を請求するのは難しいでしょう。
ただ、クリーニング代の支払いではなくて、洋服代の弁償という対応を取るお店もあるかもしれません。その場合には、新品で購入した時の値段ではなく、汚されたときの時価相当額での支払いとなります。着用済みの洋服は、新品時よりも価値が下がるからです。
クリーニング代や洋服代をお店側が支払ってくれる場合、その洋服の購入時期や購入金額などを正確に伝えるようにしてください。
飲食代は払わなくてもよいのか？
店員のせいで洋服が汚れたのだから、そのお店での飲食代は払わなくてもよいのではと思う方もいるでしょう。飲食物提供契約と店員がお客さまの服を汚したことによる損害賠償は、別物です。そのため、店員側に過失があったとしても、基本的にお客さま側は飲食代を支払う義務が発生します。
ただ、お店側からの謝罪の気持ちとして、飲食代を受け取らないケースも少なくありません。お店側から「飲食代は不要」との申し出があった場合は、支払わなくても問題はないでしょう。
店員に飲み物をこぼされたらクリーニング代を請求できる！
カフェで店員に飲み物をこぼされたときには、クリーニング代の請求が可能です。受け取れるクリーニング代の相場は、3000円程度です。汚れの程度によっては、それ以上のクリーニング代を請求できる場合もあります。
店員に過失があった場合には、お店側も使用者責任を負わなくてはなりません。クリーニング代を請求したい場合には、店長や責任者ともよく話しあってみるとよいでしょう。
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
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