更新日: 2023.08.16 その他暮らし

23区で「マイカー」はぜいたくですか? 維持費も考えると「カーシェア」にすべきでしょうか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

23区で「マイカー」はぜいたくですか? 維持費も考えると「カーシェア」にすべきでしょうか?
日本の首都であり世界でも有数の大都市、東京。中でもその中心となるのが23ある特別区です。利便性は高い一方で、23区内で生活するとなると、さまざまな商品やサービスの物価が高く、地方と比較して生活コストは高い傾向にあります。
 
特に移動手段の一つ「車」の保有は大きな問題となるでしょう。この記事では、「マイカーを持つ」と「公共交通機関とカーシェアリングに頼る」の2つの選択について考えていきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

自動車をあまり使わない東京在住者の移動手段

東京都市圏に居住する人の移動に関する調査「東京都市圏パーソントリップ調査(2018年調査)」によると、23区に住む人々の移動において主要な手段は鉄道で、全体の51%を占めています。駅の密集度が高く、電車や地下鉄の路線網が充実しているため、通勤・通学や買い物など日常のさまざまな場面で鉄道が最も利用されているのです。
 
それに次ぐ手段として人力による移動が非常に高い比率を示しており、歩行が24%、自転車利用が13%となっています。これは、商業施設やオフィス・学校などが集積した地域では日常的な行動範囲は徒歩で十分であり、徒歩では遠すぎる距離の移動や重い荷物の運搬の場合には自転車を利用していることが考えられます。
 
そして最後にくるのが自動車利用で、全体の8%という少数派にとどまっています。つまり日常の移動手段において、多くの人々は自動車なしで移動しているのです。
 
その理由として、公共交通機関の利便性と利用コストが大きく影響しているようです。
 
地域コミュニティアプリを運営するPIAZZA株式会社が2021年に実施した「都市部30〜40代ファミリー層の自動車の所有やニーズに関する調査」によると、23区内に住む30~40代の67%が車を保有しておらず、その理由として81%が「公共交通で事足りる」、74%が「購入費・維持費がかかる」と答えています。
 
また、51%はカーシェアリングやレンタカーで充足していると回答しており、移動サービスの利用がマイカーの代替となっているようです。
 

カーシェアや公共交通機関の利用料金は?

カーシェアリングの利用費と公共交通機関の利用費について考えてみましょう。カーシェアリングの場合、初期費用は1000~2000円程度で、月額料金は利用しない月は無料から最大でも1000円程度となります。
 
例えばタイムズのカーシェア「タイムズカー」なら、初期費用1650円と月額基本料金880円のほか、ベーシックプラン「15分220円」で、「6時間まで4290円+距離料金(1kmあたり16円)」「ナイトパック(18時~翌9時)2640円+距離料金」など利用時間により最大料金が適用されます。1時間利用すれば880円、週1時間を1年間(52週)利用すると約5万7970円です。
 
鉄道やバスなど公共交通機関は距離や区間などによってその料金は異なりますが、23区内の移動であれば数百円から千円程度が一般的です。月額の定期券を購入すれば、正規料金よりもさらにお得に乗車することができます。
 
マイカーを購入すれば、車両を購入するための初期費用とともに保険料や税金、ガソリン代・駐車場代などの維持費が必要です。自家用車の必要性、走行距離などは人それぞれですが、料金の面ではカーシェアや公共交通機関のほうが有利であるケースが多いといえそうです。
 

マイカーとカーシェアのどちらがおすすめ?

東京23区に住んでいる人が、マイカーを購入するか、それともカーシェアリングを利用するかを考えるとき、その人の生活スタイルや車の利用頻度によっておすすめは異なります。ある調査によれば、毎週10時間利用するなら、マイカーもカーシェアリングも費用はほぼ同じですが、利用時間が5時間程度なら、カーシェアリングが安く済むというデータが示されています。
 

ライフスタイルを考慮して

東京23区で生活するにあたって、公共交通の充実度やカーシェアリングの利便性を考えると、必ずしもマイカーが必要とは限りません。どちらがよいかについては、その人の生活パターンや移動の頻度、そしてそれぞれの移動手段のコストなどによります。マイカーにするかカーシェアリングにするかに悩んでいる人は、自分の生活スタイルを基に、それに合った最適な手段を選択しましょう。
 

出典

PIAZZA株式会社 都市部30〜40代ファミリー層の自動車の所有やニーズに関する調査(PR TIMES)
国土交通省 第6回東京都市圏パーソントリップ調査 集計結果概要
タイムズモビリティ株式会社 タイムズのカーシェア「タイムズカー」料金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集