更新日: 2023.08.23 その他暮らし

タバコ休憩は「時給」換算すると年間どのくらいになる?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

タバコ休憩は「時給」換算すると年間どのくらいになる?
昨今、職場でも喫煙スペースが減少して、タバコ休憩がとりづらい環境になりました。しかし、タバコ休憩は、仕事中の短い息抜きの時間として、喫煙者にとって重要な役割を果たしています。この勤務時間内に設けられるタバコ休憩は、時給に換算して考えると、どれくらいになるかについて紹介します。
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タバコ休憩を1日4回とった場合

1日の勤務時間中に、10分間のタバコ休憩を4回とった場合、いくら分の時給となるのでしょうか。
 
まず法定労働時間の上限は、労働基準法第32条で定められており、1週間では40時間まで、1日8時間までです。1年を52週とすれば、年2080時間が年間の法定労働時間です。さらに、令和3年における日本の平均年収は443万円ですので、これを基に時給換算すると、年収443万円÷2080時間≒時給2130円(小数点以下四捨五入)となり、1分35.5円換算になります。
 
そうすると、1日10分のタバコ休憩を4回とった場合は、35.5円/分×40分=1420円となります。これを1ヶ月で計算すると、1420円×20日=2万8400円、年間では2万8400円×12ヶ月=34万800円です。このように金額でみてみると、タバコ休憩には、多くのコストがかかることが分かります。
 

タバコ休憩と生産性の関係

タバコ休憩には、仕事の生産性向上において、どのような効果があるのでしょうか。適度なリフレッシュがなされるため、ストレス緩和や集中力の向上につながります。また、喫煙スペースでほかの社員と交流して、意見交換などを行う社交場として活用されている場合もあります。
 
しかしその反面、タバコ休憩を過度にとりすぎてしまい、喫煙者の離席時間が長くなることは、非喫煙者の社員にとっては納得のいかないことでもあります。また、自身にとっても、喫煙が健康上のリスクを高めることにもつながるという意味では、影響をおよぼすことになるでしょう。
 

タバコの健康被害について

タバコ休憩は、コスト面への影響だけでなく、健康面にも大きくかかわる問題です。タバコを吸う人のほうが、吸わない人よりも死亡率が高くなる、といったことを耳にしますが、日本の喫煙による死者は、毎年12~13万人にもなります。
 
喫煙による病気への影響は、おもに肺ガンといわれていますが、実際には、すべてのガンに影響をおよぼしています。
 
喫煙は、ガンのリスクが高まるだけではなく、脳卒中や虚血性心疾患、呼吸器疾患、さらには、糖尿病などの生活習慣病、歯周病などのさまざまな病気や、早産、低出生体重児などにも影響があります。
 

タバコ以外の短時間でできるリフレッシュ方法

タバコにどれだけコストがかかって、健康に被害があると分かっても、集中力は長くは続かないため、仕事中のリフレッシュは、生産性向上のためにも欠かせません。
 
タバコ休憩以外の方法で、健康的にリフレッシュするのであれば、15〜20分程度の昼寝や、軽いストレッチ、定期的な水分補給が効果的です。
 
もしも、これを機に禁煙を始めようという場合には、禁煙を開始する日を設定して、職場でも禁煙宣言をして、禁煙意識を高めてみましょう。タバコが吸いたくなったら、吸いたい気持ちは3〜5分ほどでおさまるとされているため、その時間に顔を洗ってみるなど、代わりの行動を考えておくと、衝動を抑えるための対策になります。
 

健康的なリフレッシュ方法で生産性アップ

勤務時間中にタバコ休憩をとると、時給に換算した場合、年間で34万800円もの時間をタバコ休憩に使っていることになります。
 
タバコ休憩は、適度にリフレッシュできるため、ストレス緩和になり、喫煙者との交流の場で情報交換ができるというメリットもあります。しかしタバコ休憩は、コスト面だけではなく、喫煙そのものが、健康に大きな影響をおよぼします。
 
とはいえ、気分転換をせずに集中し続けることは困難です。生産性向上のためにも、タバコ休憩に代わって、短時間でできる健康的なリフレッシュ方法をとり入れながら、効率よく仕事に取り組みましょう。
 

出典

厚生労働省 労働時間・休日
国税庁 長官官房 企画課 令和3年分民間給与実態統計調査
日本医師会 たばこの健康被害
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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