「ポテチ」「コーラ」の原価はいくら？メーカーごとの人気商品の原価とは？

普段、何気なく口にしているお菓子やジュースの原価について、考えたことはありますか？それぞれ価格が決まっているため、意識しない方も多いでしょう。商品の原価には、さまざまな要素が含まれています。今回は、私たちが普段購入している商品の意外な原価や、価格設定の内訳を紹介します。

執筆者：FINANCIAL FIELD編集部（ふぁいなんしゃるふぃーるどへんしゅうぶ）

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1 商品の価格はどうやって決まる？
2 各メーカーで見る！原価率を紹介！
3 まとめ

商品の価格はどうやって決まる？

スーパーやコンビニで見かけるお菓子や飲料は、どこも大きく差がありません。特売時やお店によって、数十円ほど安いことはありますが「この商品はこれくらいだよね」と、価格のイメージが定着している商品がほとんどです。それでは商品の価格は、どのようにして決まっているのでしょうか？　ここでは、商品の価格について、内訳を解説します。

内訳は大きく分けて3点

商品の価格は「原価」「需要」「競争」の3点のキーワードが関連しています。第一に、商品を作るためにはコストがかかります。そして、市場でどれくらいのニーズがあるかによって、価格は異なります。また、競合商品が多い場合は、価格で差をつけることも求められるため、それは商品の価格に反映されます。

原価はさらに分類できる

商品の原価は、さらに細かく分類できて、下記の3種類に分かれます。

●材料費（原材料や購入部品の費用など）
●労務費（人件費）
●製造経費（製造に使う設備や工場の費用など）

例えば、チョコレートを使ったお菓子の場合、「原価は、カカオや砂糖にかかるお金だけなのでは」と思いがちですが、ほかにも、製造者に払う賃金や、工場の運用費が含まれます。一つのお菓子や飲料にも、さまざまな人や設備がかかわっていることが分かります。

各メーカーで見る！原価率を紹介！

ここからは、各メーカーの情報をもとに、おおよその原価率を紹介します。商品ごとの原価率は公表されていませんが、メーカー全体の原価率から、有名なお菓子の原価をおおまかに想像することができます。

カルビー

カルビーのスナック菓子などの売上原価率は、2020年3月期上期の資料では、55.3％です。ポテトチップスや「じゃがりこ」「かっぱえびせん」など、誰もが一度は口にしたことがある商品がたくさんあります。具体的な金額を、人気のポテトチップスで考えてみましょう。

商品の価格は、小売店ごとに若干異なりますが、60gの商品で希望小売価格が179円(税抜き)と考えると、原価は約99円です。商品価格の約半分を占める原価ですが、じゃがいもへの徹底したこだわりや、独自の製法に力を注いでいることを考えると、納得の割合です。

森永乳業

牛乳やヨーグルト、アイスや乳児用のミルクなど、幅広く乳製品を扱う森永乳業の原価率は、2023年3月期のデータで60.56％です。高級感あふれるアイスクリームバーの「パルム」や、家族皆で楽しめる「ピノ」を、自宅にストックしているという方もいるのではないでしょうか。

ピノのアソートパックの希望小売価格が610円(税抜き)のため、原価を計算すると約369円です。

明治

お菓子や乳製品、カレーなど、幅広い商品を扱う明治の原価率は、2023年3月期のデータにおいて71.12％です。食品によって原価のばらつきが発生しますが、この数値を基準に、チョコレート菓子のアポロをみてみましょう。現在の小売希望価格が142円（税込み）のため、原価は約94円です。

コカ・コーラボトラーズジャパン

飲料で人気のコカ・コーラボトラーズジャパンにおける原価率は、2022年12月期で56.44％です。看板商品ともいえる「コカ・コーラ」は、小売希望価格が160円（税抜き）のため、原価計算をすると約90円です。

亀田製菓

「亀田の柿の種」「ハッピーターン」など、老若男女問わず、人気の米菓を世に送り出す亀田製菓の原価率は、2023年3月期の資料では、74.17％でした。

亀田製菓の公式ネット通販である「通販いちば」で「亀田の柿の種 6袋詰 180g」の価格が268円（税込み）のため、原価は約184円です。今回紹介したなかで、もっとも原価率が高い亀田製菓ですが、1時間ごとの食味チェックや、安全性が高い材料の確保など、納得できる取り組みが満載です。