更新日: 2023.09.04 その他暮らし
北海道に住みたいなら「帯広・十勝移住就職応援プラン」で旅費最大5万円補助!
今回は、北海道帯広市が移住体験・支援施策の1つとして実施している「帯広・十勝移住就職応援プラン」について詳しく解説するとともに、同様の施策を推進している地方自治体を紹介します。
執筆者:辻章嗣(つじ のりつぐ)
ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士
元航空自衛隊の戦闘機パイロット。在職中にCFP(R)、社会保険労務士の資格を取得。退官後は、保険会社で防衛省向けライフプラン・セミナー、社会保険労務士法人で介護離職防止セミナー等の講師を担当。現在は、独立系FP事務所「ウィングFP相談室」を開業し、「あなたの夢を実現し不安を軽減するための資金計画や家計の見直しをお手伝いする家計のホームドクター(R)」をモットーに個別相談やセミナー講師を務めている。
https://www.wing-fp.com/
「帯広・十勝移住就職応援プラン」とは
「帯広・十勝移住就職応援プラン」は、北海道帯広市または十勝管内の企業に就職を検討している方が、就職を検討する企業を訪問する際に、帯広までの交通費と帯広市内の宿泊費として最大5万円(同伴者(家族・親族に限ります)がある場合は9万円)の補助が受けられる制度です。なお、北海道内に居住する方の補助金額は半額の最大2万5000円(同伴者がある場合は4万5000円)となります(※1、2)。
1.利用対象者
「帯広・十勝移住就職応援プラン」は、以下の条件を満たす方が利用できます。
(1)十勝で移住就職を検討し、十勝管内の企業(採用権限が十勝管内の事務所にある企業)を1社以上訪問する方(なお、訪問企業に二親等以内の役員がいる場合は除きます)
(2)滞在中に帯広市の移住担当者と情報交換(所要時間約1時間)ができる方
(3)帯広市就職マッチングサイト「ビズロケとかち」(※3)に登録し、以下の条件を全て満たす方
・このプランの申込日から起算して、連続45日以上情報公開している方
・公開情報欄について、入力項目(任意項目を含む)全ての入力が完了している方
(4)このプランを利用した後も、移住の経過について帯広市のヒアリングなどに協力できる方
なお、既にこのプランを利用した方や、地域おこし協力隊や公務員志望などで自治体等を訪問する方は対象外となります。
2.利用期間
申込み期限は2024年3月15日(金)で、2024年3月31日(日)までに利用することが条件となります。ただし、補助金の予算が上限に達した場合は終了となります。
3.補助金額と補助の内容
補助の対象となるのは、以下の交通費や宿泊費などで、最大5万円(同伴者がある場合は9万円)の補助が受けられます。
(1)帯広市までの交通費
道外発着:羽田空港~とかち帯広空港、各国内空港~新千歳空港、フェリー
道内発着:道内主要駅~帯広駅
(2)帯広市内の宿泊費
(3)滞在中のレンタカー代
4.利用方法
利用方法は、以下のとおりです。
(1)帯広市就職マッチングサイト「ビズロケとかち」(※3)に会員登録し、情報を公開
(2)訪問する企業を決定し、訪問する日程を調整して担当者の氏名を確認
(3)出発の14日前までに、このプログラムの申込みフォーム(※4)に訪問先、移動手段、宿泊希望先などを入力し、申込み
(4)企画会社(注)から見積書を受領
(5)確定した旅行代金(総経費から補助金を差し引いた額)の支払い
(6)企画会社から旅程表を受領
(7)帯広・十勝へ出発
(注)このプログラムを運営している株式会社クナウパブリッシング(※5)
移住就職応援プランを実施している地方自治体の紹介
帯広市と同様な、移住就職応援プランを実施している地方自治体を紹介します。
1.富山県の「帰ってこられ!Uターン就職応援助成制度」とは
富山県では、富山県内で就職を希望する県外の大学等に在籍する学生を対象として、県内企業が県内で実施する説明会、採用・面接試験やインターンシップ等に参加する際の交通費の一部を補助しています(※6)。
助成額は、県外居住地から県内の就職活動場所までの往復交通費のうち2分の1に相当する額(100円未満切捨て、上限1万円、年2回まで)になります。
2.山口県の「YY!ターン支援交通費補助金」とは
山口県では、山口県に移住を希望・検討している方を対象として、県内企業の就職面接や、県や市町村などが実施する就農林漁業面接などに参加する際の交通費の一部を補助しています(※7)。
助成額は、居住地から山口県内への公共交通機関(福岡県内在住者に限り高速道路利用料)による往復交通費の実費(地域ごとに定める基準額(上限額3万円)、1年度につき1人1回限り)になります。
3.長崎県の「ながさきUIJターン就活費用補助金」とは
長崎県では、長崎県外在住で長崎県外の学校等に通う学生を対象として、県内の企業が行うインターンシップや採用試験などのイベントに参加する際の旅費を助成しています(※8)。
助成額は、居住地により異なり、北海道と東北が最高額の最大4万円、関東・中部は最大3万円、近畿・中国・四国・沖縄は最大2万円、九州は最大1万円となっています。
まとめ
多くの地方自治体では、移住を促進するため、県内の企業に就職することを目的としたインターンシップや就職試験などの就職活動に要する旅費の支援を行っています。UIJターンを予定している方は、移住先の地方自治体のホームページなどで同様の援助が行われていないか確認することをお勧めします。
出典
(※1)北海道帯広市 移住体験・支援
(※2)Slow Travel HOKKAIDO 帯広・十勝移住就職応援プラン
(※3)北海道帯広市商業労働課 ビズロケとかち
(※4)Slow Travel HOKKAIDO 帯広・十勝移住就職応援プラン申込みフォーム
(※5)株式会社クナウパブリッシング Slow Travel HOKKAIDOとは
(※6)富山県 富山県内での就職活動等にかかる交通費助成制度「帰ってこられ!Uターン就職応援助成制度」のご案内
(※7)山口県総合企画部中山間地域づくり推進課 YY!ターン支援交通費補助金(令和5年度~)
(※8)長崎県 ながさきUIJターン就活費用補助金
執筆者:辻章嗣
ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士